OSC JAPAN SECURITY NEWSBRIEF


June 11, 2020


 

<新型コロナウイルス対策における対応とセミナー中止のお知らせ>


当社は6月3日の「海外赴任前研修」について中止とさせていただきました。7月1日以降は開催予定です。


但し、御希望の方には、別途、安全対策の講義のみ実施させていただきます。ウェビナー(リモート研修)あるいは、少人数(3人以内)での対面式研修で実施致します。


希望される方は、メール( kenshu@globalsecurity.jp )にて当社にお問い合わせください。



目  次

[米国] 国際テロ組織「アルカイダ」 黒人男性暴行死の抗議デモに便乗 米国人の勧誘が狙い
[メキシコ] メヒコ州でFBIの10大最重要指名手配のメキシコ人ギャング逮捕
[中国] 中国疾病対策予防センター 英医学専門誌に「中国で新型コロナウイルス感染第二波のリスクあり」と警告
[マレーシア] 「活動制限令」施行以降の犯罪発生件数は1万134件 46.7パーセント減少
[フィリピン] 陸軍司令官 4つの地元IS系組織の動向監視 反テロ法の早期発効望む
[イラン] 保健省 公共の場でのマスク着用を強く呼び掛ける 第2波を警戒
[ナイジェリア] ナイジェリア北東部の村で81人殺害 「ボコハラム」が襲撃か
[英国・オーストラリア] 国家安全法を巡り中国が英国をけん制 オーストラリアには渡航自粛を呼び掛ける
[そのほか]
[6月10日に発出した渡航情報]

[米国] 国際テロ組織「アルカイダ」 黒人男性暴行死の抗議デモに便乗 米国人の勧誘が狙い

一部報道が10日に伝えたところによると、国際テロ組織「アルカイダ」がオンライン英字雑誌で、全米各地で拡大している白人警察官による黒人男性暴行死の抗議デモに便乗して、同組織の過激派思想を米国人に浸透させるメッセージを掲載していたことが分かった。同記事には、息ができず苦しむ被害者男性の写真と米国の国旗が燃えるバンクシーの作品が掲載され、「怒れる人々が武装し、デモに立ち上がった。市民戦争がまさに始まろうとしている。怒れる者たちを救うのは、民主党ではない。我々があなた方を救う」と書かれていた。英国際政治専門家は、近年勢力の弱体化が見られたアルカイダだが、世界的規模に発展している今回の抗議デモを表舞台に出る好機と捉え、米国人をジハード(聖なる戦い)へと勧誘するなどして動きを活発化させていると指摘した。欧米情報当局の方でも、数ヶ月前よりアルカイダの動きを警戒しているとされる。
(ネット社会の弊害:各国共通)
(コメント:アメリカで発生した黒人差別反対の抗議デモは、アメリカはもちろん世界の主要都市でも繰り広げられており、抗議活動は今後もしばらくは続くものと思われる。極左や犯罪集団が意図的に介入し、混乱に輪をかけているとアメリカ政府は発表しているが真意は不明である。パソコンやスマホに向かって個人や団体が自由に情報を発信できる時代となった。暴動を煽る人や団体もあれば、暴力反対の声もある。暴力を唆し、国の混乱状態を作り出そうとするのは一握りの人たちである。アルカイダが米国の混乱に乗じて過激思想を浸透させようとしているという。内容から見れば共和党支持者のメッセージのようにも思える。本年のアメリカの最大のイベントは大統領選挙である。フェイクニュースや悪意に満ちた情報がネット上をにぎわすことになるだろう。)
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[メキシコ] メヒコ州でFBIの10大最重要指名手配のメキシコ人ギャング逮捕

米連邦捜査局(FBI)シアトル支部は10日、メキシコ中部メヒコ州で5日、FBIの10大最重要指名手配の一人であるメキシコ人の犯罪組織ELSメンバー「プチョ」が逮捕され、米国へ身柄送還されたことを明らかにした。プチョは2010年2月及び3月にワシントン州タコマでギャング間の抗争とは無関係の米国人2人を殺害し、1人を負傷させた容疑で指名手配され、2016年にメキシコへ逃亡した。その後、FBIが2017年9月に最重要指名手配犯として指定し、行方を追っていた。
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[中国] 中国疾病対策予防センター 英医学専門誌に「中国で新型コロナウイルス感染第二波のリスクあり」と警告

中国疾病対策予防センターは6日、英医学専門誌「ランセット」に中国での新型コロナウイルス感染対策に関する論文を発表し、対策措置を緩和した場合、秋か冬に感染拡大の第二波が訪れるリスクがあるとする見解を示した。中国政府は、初期の段階で感染源となる地域の外出制限措置を発動し、濃厚接触者の追跡や違反者の取締りなど強権的な手法を導入していた。地域におけるヒト−ヒト感染を防ぐ上で、仮にこのような厳しい措置が講じられていなかった場合、感染者数は67倍以上に膨れ上がっていたと指摘した。また、国民の大半に抗体ができていないため、強権的な手法を緩めれば、感染拡大の勢いが夏に向かって収束傾向にある中、再び秋、冬に爆発的になる危険性があると警告した。新型コロナウイルスは、広州市で1月、北京市では3月に感染が容易に拡大するようだと考えられている。
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[マレーシア] 「活動制限令」施行以降の犯罪発生件数は1万134件 46.7パーセント減少

マレーシア連邦警察(通称「ブキットアマン」)のフジル刑事局長は10日、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止対策の「条件付き活動制限令(CMCO)」が終了し、同日から8月31日まで新たな「回復のための活動制限令(RMCO)」に移行する上で、最近の犯罪発生状況に関する特別会見を開いた。CMCOに先立つ「活動制限令(MCO)」が発令された3月18日から6月9日までの84日間に全国で発生した犯罪の総件数は1万134件で、その前の84日間の1万9,014件と比べて46.7パーセント減少したという。この中には、殺人、強姦、強盗などの凶悪犯罪と、侵入窃盗や車両窃盗などの財産犯罪が含まれている。同局長は、MCOとCMCOに基づく外出規制などの厳格な社会的制限措置が犯罪発生率の減少に奏功していると示唆した。一方、10日から施行されているRMCOでは多くの規制が緩和されているが、ナイトクラブ、パブ、カラオケバー、マッサージ店などの歓楽施設は引き続き閉鎖命令の対象になっていると指摘し、違反した施設には厳格な法的処罰が科されると警告した。
(犯罪行為者が動き始める時:各国共通)
(コメント:昨日は新型コロナウイルス感染防止対策により行動規制措置が取られたインドネシアの犯罪発生件数を取り上げたが、思うほどに犯罪は減少していないとコメントした。マレーシアは感染防止対策でさらに厳しい行動制限を行った結果、50パーセント近く減少したという。マレーシアの社会的制限措置は長期間に及んだ。6月7日、ムヒディン首相は6月10日から徐々に規制を解除するとし、国内の人の動きや経済活動が徐々に再開される見通しだ。犯罪が増え始めることが予想されるので路上犯罪、事務所や住宅への侵入盗に警戒する必要がある。なお、首相会見では海外からの入国禁止は8月末まで延長されるという。)
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[フィリピン] 陸軍司令官 4つの地元IS系組織の動向監視 反テロ法の早期発効望む

フィリピン陸軍(PA)のガパイ司令官は10日、ドゥテルテ大統領の署名を待つだけになっている「反テロ法」について、地元メディアの取材に応じ、テロは現在でも「明確かつ喫緊の脅威だ」と強調した。同司令官によると、2017年5月から10月にイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」系の地元武装勢力による「南部・マラウィ市占拠」事件が発生したが、陸軍はそれ以前から4つの主要なIS系組織の動向を監視してきた。4組織とは、(1)スルー州とバシラン州を拠点にする「アブサヤフ(ASG)」、(2)マギンダナオ州の「バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)」主流派、(3)南ラナオ州の「マウテ・グループ」、(4)BIFF反主流派の「トゥライフェ(Turaife)・グループ」である。「マウテ・グループ」はマラウィ市占拠の中核組織であり、現在は壊滅状態にあるとされるが、残党が宗教教育やイスラム学校を通じて新規メンバーのリクルート活動を密かに行っている。他の3組織についても、テロを頻発させるなど依然としてその勢力は衰えていない。同司令官によると、「反テロ法」を発効した場合、テロ発生の兆候がある段階で、陸軍をはじめとする国防・治安機関がプロアクティブ(事前対応的)で包括的な防止措置をとることができる。一部の人権団体から同法に対する批判が出ていることについて、「テロリストの定義は明確に規定されている」として、治安当局が反政府団体や活動家に同法を適用することはない、と強調した。
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[イラン] 保健省 公共の場でのマスク着用を強く呼び掛ける 第2波を警戒

イラン保健省は8日、新型コロナウイルス感染者が再び国内で増加していることを受け、国民に対して公共の場でのマスク着用を強く呼び掛けた。先週にも、国民が十分な予防策を講じない場合、第1波より感染力のある第2波が到来する可能性があると警告していた。イランの感染者数は既に17万人を超えている。イラン政府としては、厳格な封鎖措置などを講じたいところだが、トランプ政権の制裁強化によって経済は大きな打撃を受けており、早期に経済活動を再開したい思惑がある。イラン政府は厳しい舵取りを迫られている。
(世界共通の感染防止対策が必要:各国共通)
(コメント:新型コロナウイルス感染がピークを過ぎた国もあれば、まだ感染拡大中の国もある。ピークを過ぎた国はロックダウンや人の行動を厳しく制限することによりウイルスの拡散は抑えたが、終息するまでには至っていない。イランの場合は中東地域で一早く新型コロナウイルス感染が拡大し、経済活動を規制し感染拡大の勢いを止めたかに見られたが、再び感染者が増加している。その数は半端ではない。再び経済活動を規制することは難しく、コロナウイルスとの共存を選ぶことになろう。外国ではマスクをつける習慣がなく、中東から送られてくるニュース画像ではマスクを着けていない人も多い。感染予防のために各国が同じような対策を取りつつある。マスク着用はまだ感染防止対策として取り上げていない国もあるが、世界が新型コロナウイルスと共存していくためには不可欠である。)
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[ナイジェリア] ナイジェリア北東部の村で81人殺害 「ボコハラム」が襲撃か

ナイジェリア北東部のボルノ州政府によると9日、同州の村が武装集団に襲撃され81人が殺害、村長を含む7人が誘拐された。住民によると、武装集団は2時間にわたり村を襲撃し家畜1,200頭を略奪、翌朝に再び現れ、村全体に放火して逃走したという。今回の襲撃は、家畜の窃盗を防ぐ目的で結成された地元自警団が過激派を殺害したことへの報復か、または、住民が治安当局に協力して過激派の動向を伝えていると疑った上での報復とみられている。同地域ではイスラム過激派組織「ボコハラム」とその分派である「イスラム国の西アフリカ州(ISWAP)」が武装闘争を続けており、過去10年間で数千人が殺害されている。いずれの過激派組織も犯行声明を出していないが、専門家は、一般市民を標的にしていることからボコハラムによる犯行の可能性が高いとみている。仮に、一般市民を標的にしないISWAPの犯行であった場合、同組織の活動方針が転換された可能性を示唆しているケースといえる。
(正体不明団体の活動地:アフリカ各国)
(コメント:アフリカのいくつかの国で村を襲撃する事件が散発している。手口から見れば集団による強盗事件である。イスラム過激派組織の犯行という見方もあるが、首を傾げたくもなる。報復なのか、財物を狙ったものなのか。これらの事件に関与した犯行グループの実態を把握するのは難しい。治安部隊や政府関連施設に対する攻撃、或いは市場で自爆するなどの形態であればテロ組織、或いはボルノ州を中心に活動するボコハラムの犯行と断定できるが、それも難しいようである。政府の統治が及ばない無法地帯化したところでこのような残酷な事件が繰り返されている。近づかないようにして頂きたい。)
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[英国・オーストラリア] 国家安全法を巡り中国が英国をけん制 オーストラリアには渡航自粛を呼び掛ける

中国の王毅外相は8日、英国のラーブ外相と香港問題について電話会談し、中国には国家安全法に基づき香港の安全を守る権利があると英国をけん制した。英国は、習政権が全人代で決定した国家安全法の導入を受け入れることはできないと非難し、否定的な立場を示している。また、中国外務省は6日に、オーストラリアで中国人に対する差別行為が広がっていることを受け、同国への渡航を自粛するよう呼び掛けている。オーストラリアも英国と同様に、国家安全法の導入を非難している国である。これまで中国は、米国との間で大きな経済摩擦を引き起こしてきたが、英国やオーストラリアとの間でも経済貿易上の摩擦が激しくなる可能性が出てきたといえる。


新型コロナウイルスに関連する最新情報は、毎日更新されているWHOのCoronavirus disease (COVID-2019) situation reports( https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/situation-reports 
)を参考にしてください。
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[そのほか]

[米国] ニューヨーク市議会 警察官の懲戒処分の記録を非公開としていた長年の法令を無効に 新たな法令で州兵のボディカメラ着用義務や警察官の拘留者への医療上の配慮義務も可決
[米国] フロリダ州警察友愛会支部長 抗議行動グループへの過剰な職権行使で糾弾対象の警察官らを励ますSNSへの投稿に対し謝罪
[メキシコ] タマウリパス州マタモロス市 労働者の権利擁護の弁護士が公務員への脅迫で逮捕 権利擁護者らが釈放を求める 米国とカナダとの3ヶ国協定(USMCA)の主要な目的はメキシコの労働者の権利向上に
[中国] コロナウイルスの新たな感染者は海外から持ち込みの3人のみ(9日時点) 新たな無症状感染者は海外から持ち込みの5人に
[タイ] 経済諸団体 日本・韓国・台湾のビジネスマンの入国許可を政府に要請 厳格な防疫措置とれば可能 台湾・ベトナム・中国からの観光客も
[インドネシア] 新型コロナウイルス 2日連続で最多更新 10日の新規感染者は1,241人 累計3万4,516人 「ニューノーマル」への移行は未だ危険
[フィリピン] 6月12日の「独立記念日」 反政府諸団体が「反テロ法案」抗議集会を計画 国家警察・内務省は「隔離措置」違反で逮捕も辞さないと警告
[パキスタン] 治安部隊 2008年のカナダ人女性ジャーナリストの誘拐・殺害を首謀したタリバンのメンバーと銃撃戦の末射殺
[イラク] バグダッドのグリーンゾーンと国際空港に相次ぐロケット弾攻撃 人的被害無し
[イスラエル] イスラエル産の牛乳に鎮痛剤のイブプロフェンやカフェイン等の残留物が発見 当局は濃度が低く健康への影響はないと
[コンゴ民主共和国] EUから1,950万ユーロ(約23億円)の人道援助の提供 コロナウイルス対策を強化 中央アフリカで2番目に多い感染者
[英国] 19世紀に設置されたロンドン東部の奴隷商人の銅像が多数の請願署名で撤去される
[欧州連合] EUの統計結果 コロナウイルスでの封鎖措置で4月での欧州への亡命申請者数が激減し過去10年間で最少レベルに
[ドイツ] 反差別調査機関 2019年の人種差別報告件数が急増傾向で政府に対応を求める
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[6月10日に発出した渡航情報]

<外務省>
渡航勧告及び危険情報の更新・発令はありませんでした。

各情報の詳細は外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/


<米国務省>
・ 全世界:「新型コロナウイルスに関する情報」の更新
「各国情報は、米国務省ホームページの各国ページで確認して下さい。」
・ ベナン:「デモ警告」の更新(6/11)
「6/11午前8時から、米国での人種差別に抗議するデモがエトワール・ルージュ〜外務・協力省周辺で行われる。」
・ ハイチ:「デモ警告」の更新(6/11)
「Delmas 83の教育省別館でデモが継続中。デモや大群衆を避けてください。道路封鎖を横切らず、方向転換して安全な場所に移動してください。」

各情報の詳細は米国務省ホームページ:https://travel.state.gov/content/travel/en/traveladvisories/traveladvisories.html
及びツィッター:https://twitter.com/travelgov/


<英外務省>
・ 全世界:「新型コロナウイルスに関する情報」の更新
「各国情報は、英外務省ホームページの各国ページで確認して下さい。」

各情報の詳細は英外務省ホームページ:https://www.gov.uk/foreign-travel-advice
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