第36回「小沢海外功労賞」、4個人を選出

当協会は、第36回「小沢海外功労賞」の受賞者として個人4名を選出した。
「小沢海外功労賞」は、当協会初代会長 故 小沢久太郎氏の醵金をもとに、同氏の国際協力にかけた情熱を永く記念するために昭和55年に創設され、海外での国土開発または建設分野の国際協力に功労のあった個人・法人を表彰するものである。昨年度までに、個人148名、法人51社が表彰されている。
第1回~第35回受賞者(PDF)

第36回「小沢海外功労賞」受賞者

小玉 勉 氏

日本工営(株)コンサルタント海外事業本部 専門顧問 プサンガン水力監督開発 事務所長

インドネシア国アチェ州のプサンガン1 & 2水力発電所建設事業に2008年から現在まで、設計、入札、工事監理の総括として従事。第1発電所の放水路トンネル工事では火山性砂礫層と断層破砕帯の中で度重なる出水があったが、本邦で実績のある注入式長尺先受工を適用し、無事、破砕帯を突破した。また、第2発電所で地すべりが発生した際には、本邦の地すべり専門家を現地に呼び、地すべり対策工事を提案するなど、本邦の設計と施工技術の移転は国営電力公社の高い評価を得た。同氏は、技術移転を通じ、現地技術者の人材育成にも大きく貢献している。

佐野 裕一 氏

(株)ニュージェック 国際事業本部 海外プロジェクトグループ グループマネジャー

入社以来、一貫して海外プロジェクトに従事。電源開発計画、主に水力開発分野に総括として数多く従事し、技術移転を通じた現地技術者の人材育成、後進の指導にも尽力している。2009年から約2年半にわたり、グアテマラ国北部の無電化村にマイクロ水力発電施設および配電施設を整備する事業に総括責任者として参画。無電化村への電力供給により電気を使った付加価値産業を創出するとともに、地域住民の雇用創出も検討した。同国側は今後も無電化村の電化を積極的に支援していくとしており、プロジェクトのインパクトが高かったと評価されている。

清水 比呂志 氏

(株)建設技研インターナショナル 参与・防災部 担当部長

「地域に根差した開発」を目指し、住民が何らかの形で事業に参画し実施後も事業を活用できるような事業形成に努めてきた。「フィリピン国オルモック市洪水対策事業」では、地元住民、地方政府と一体となった事業を推進。竣工後も市政府は継続して事業を維持管理している。2003年の台風でレイテ島は壊滅状態になったが、オルモック市は洪水被害から守られ、この功績に対し市から日本政府・JICAに感謝状が贈られた。「インドネシア国スマラン市洪水軽減総合水資源開発事業」では、ローカルコンサルタントを主体としたチームを統括し、都市近郊の河川としての水辺環境の整備に努めた。

東木 雅和 氏

(株)オリエンタルコンサルタンツ・グローバル 道路交通事業部 道路技術部 プロジェクト部長

建設会社とコンサルタントの両方で海外業務に従事。多彩で豊富な知見を発揮し、プロジェクトを成功に導いている。スリランカ初の高速道路建設事業では、例年の幹線道路の冠水により地元住民が盛土方式による高速道路建設に猛反対し、高架方式を要求したが、同氏は機能不全の水路を改修する工事の追加を提案し、盛土方式による建設の了解を得た。この水路改修工事後、一度も幹線道路の冠水はなく、住民からの感謝を得ている。また、適切な対策工法の選択およびサーチャージと動態観測により軟弱地盤を克服、全線で残留沈下量を50mm以下に抑えることを可能とした。