アジア地域

 

May 23, 2019
[中国] 銀行保険監督管理委員会 銀行に投機性の高い「スマート預金」商品の販売停止を指示
一部報道が22日に伝えたところによると、中国銀行保険監督管理委員会(CBIRC)は、国内銀行の一部に対し「スマート預金」と呼ばれる投機性の高い商品の販売を停止するよう指示した。スマート預金は昨年より主に中小銀行によって販売されている預金者獲得のための商品で、高金利の定期預金のように見えるが、実際には流動性リスクの高い投資商品だという。また、金利設定規定に違反している可能性もあるとされる。CBIRCは22日に一部の銀行にスマート預金残高の段階的削減と整理を指示したとされるが、具体的な期日は設定されていないとされる。スマート預金は定期預金とは異なり、高金利な上に満期前の解約が可能で、満期が近づくと金利が上がるしくみになっている。CBIRCは銀行に対し、12月1日より新規スマート預金の販売中止を求めるものと見られている。

[インドネシア] ジャカルタ中心部での暴動事態 重軽傷者は347人 うち6人死亡
大統領選挙の結果を巡り、敗北が確定したプラボウォ候補の陣営によるジャカルタ中心部での集会・デモが暴徒化し治安部隊との衝突が発生している事態について、ジャカルタ首都特別州のアニス知事は22日夜、同州政府保健局が同日午後8時現在で集計した死傷者数を発表した。それによると、暴動事態での負傷者の総数は347人で、このうち6人の死亡が確認された。治安部隊が発射した催涙ガス弾による負傷が多いとみられる。一方、ジャカルタ首都圏警察のアルゴ報道官は22日夜、この暴動事態での逮捕者は計257人であることを明らかにした。同報道官は、暴動を扇動したのはプラボウォ候補の支持団体などではなく、首都圏の外部から金で雇われて抗議デモに紛れ込んだ「第3者」のグループであることを示唆し、警察当局では、逮捕者の取り調べから暴動の「黒幕」を特定する捜査を行っている。ジャカルタ中心部での治安状況は未だ流動的な状況が継続しており、今後暴動がさらに過激化する可能性もあり、治安当局は警戒を強めている。
(しばらく様子を見る)
(コメント:インドネシアで連続してテロ計画が摘発され、多くのイスラム過激派メンバーが逮捕された。テロの実行日は大統領選挙の結果発表日の5月22日だったが、心配されたテロは今のところ発生していない。治安当局は得票率45%近くを取った野党候補者支援者が抗議集会を開催し、少々荒れることは織り込み済みであり、多くの部隊を動員して警戒に当たっている。暴動に至った経緯についてジャカルタ首都圏警察の報道官の発表内容はやや疑問である。プラボウォ候補支持者が暴徒化したと捉えた方がよさそうである。混乱事態は落ち着くものと思われるが、週末を含めてこの一週間は抗議集会に関する情報収集に努めて頂きたい。駐在員、出張者、留学生に対しては事態悪化の際は自宅やホテルに待機し、様子を見るよう指示して頂きたい。)

[マレーシア] サラワク州警察 各種経済犯罪の容疑者96人を指名手配
東マレーシア(ボルネオ島)・サラワク州警察の経済犯罪捜査部は22日、様々な経済犯罪に関与した同州在住の容疑者96人を指名手配してその行方を捜索していると発表した。同捜査部のムスタファ・カマル部長によると、96人は、それぞれマカオ詐欺(特殊詐欺)やアフリカ詐欺(通称「ロマンス詐欺」)のほかに、投資、不動産、小切手、スポーツ賭博、社会福祉、海外ツアーなどを悪用した詐欺の容疑に問われている。また、容疑者の1人は霊的な治療を謳うボモー(シャーマン)だという。中でも最も悪質な手配犯は、偽のツアーを企画し応募した客から現金を騙しとった男(30歳)で、62人の被害者から34件の被害届が警察に出されている。被害総額は13万リンギット(約342万円)に上るという。同部では、公式フェイスブック・ページに手配犯96人の情報を公開し、市民からの情報提供を呼び掛けている。

May 22, 2019
[中国] 中国で北朝鮮人女性数千人が性目的人身売買の被害に
ロンドンに拠点を置く人権団体は20日、北朝鮮から脱出した若い女性数千人が、中国で人身売買の被害に遭い、性労働を強制されているとする報告を発表した。女性たちの多くは北朝鮮や中国国内から誘拐や人身売買によって集められ、最低30元(約480円)で売春、1,000元(約1万6,000円)で強制結婚をさせられていた。こうした取引により、犯罪組織は年間約100億円の利益を得ているとされる。被害女性らは部屋の中に監禁され、性的暴行を受けたり、オンライン上でのサイバーセックスを強要されたりしたという。こうした動画の視聴者は主に韓国人とみられている。被害を受けたとされるのは12~29歳の女性が中心だが、なかには9歳の少女もいたとの報告もある。韓国への亡命を図る者もいる一方、北朝鮮人が中国当局に保護を求めた場合、母国へ送還されるため、女性たちは動きが取れない苦しい立場にあるという。

[インドネシア] 選挙結果に抗議するプラボウォ陣営のデモ隊が暴徒化 機動隊宿舎に放火
インドネシア選挙管理委員会(KPU)が4月17日に実施された大統領選挙の集計結果を発表してからほぼ1日が経過した22日未明、敗北が確定した野党陣営・プラボウォ候補の支持者らのデモ隊が中央ジャカルタ区ペタンブラン地区にある警察機動隊(ブリモブ)の宿舎に放火するなど暴徒化した。デモ隊は21日夜に同区タムリン通りの総選挙監視庁(バワスル)前交差点で抗議行動を開始し、参加者の一部はブリモブなどの治安部隊が敷設したバリケードを取り壊したり、火を付けたタイヤなどを路上に置くなどしたため、治安部隊側は催涙ガス弾や放水車を用いてデモ隊を一旦はバワスル前から排除した。その後、デモ隊の一部が攻撃の矛先をブリモブに向け、その宿舎に放火したとみられる。また、別の参加者らは同宿舎に近いタナアバン市場の高架路の下にバリケードを設置して立て籠もり、22日早朝の時点で、排除行動を実施する治安部隊と対峙している。治安当局は、周辺住民に対して屋外に出ないように呼び掛けている。一方、ジャカルタに隣接するバンテン州タンゲラン市のジャカルタ日本人学校(JJS)は21日昼過ぎには、首都圏での治安混乱を予想して一斉下校とした。22日は臨時休校の措置をとった。
(テロにも注意)
(コメント:最近、テロを計画していたイスラム過激派、ジャマー・アンシャルット・ダウラー(JAD)のメンバーが相次いで逮捕された。5月22日の大統領選挙の結果発表日にテロを実行する予定であったという。大統領選挙の結果は予定より一日早い昨日発表された。治安当局は抗議行動、暴徒化に備えて多くの部隊を要所に配置して警備を強化している。野党陣営のプラボウォ候補の得票率は44.5%に上ったことから抗議活動に集まる人数はさらに膨れ上がることも予想される。通常はこの種の抗議活動は時間と共に収束していくが、選挙結果に対する不満の度合いが強ければ、騒ぎは長引くことも考えられる。気を付けなければならないのはイスラム過激派によるテロである。22日に合わせて計画を立てていたことから逮捕されていないメンバーがテロを敢行する可能性がある。暴動対策、テロ対策を怠らないようにしたい。)            

[フィリピン] セブ市 470万ペソ相当の麻薬所持 地元在住の女2人逮捕
フィリピン中部の観光地・セブ島に位置する同国第2の都市・セブ市で21日午後5時頃、各種の麻薬類470万ペソ(990万円)相当を所持していたとして同市在住の女2人(38歳と65歳)が、国家警察麻薬取締局(PDEG)ビサヤ管区事務所が主導する合同捜査班によって逮捕された。捜査班は2人に対する内偵を進め、同日、同市バランガイ(最小自治体)・ラバンゴンで麻薬類を運搬中の2人を急襲し身柄を拘束した。同事務所では、「包括的危険薬物管理法(2002年)」違反(麻薬密売・同所持)の容疑で2人を起訴する方針である。

May 17, 2019
[台湾・香港] 香港でラット由来のE型肝炎ウイルス患者が1人死亡 台湾での感染は確認されず
台湾疾病対策センター(CDC)は16日、中国香港においてラット由来のE型肝炎ウイルスに感染した患者が3名報告されたことに関連して、台湾での感染例は認められていないとし、国民に安心するよう呼びかけた。台湾国内では、香港の感染者の1人が今年1月に台湾を訪れていたことが発覚し、懸念が広がっていた。ウイルスの潜伏期間は15~64日間とされており、当該患者が台湾訪問時に潜伏期間中だったかは判明していないが、人から人へ感染することはなく、台湾国内での感染は報告されていないという。CDCは、汚染食品やラットに噛まれた傷口などから感染する危険性があるため、香港へ渡航する際はラットが蔓延する露店街などは避けるよう、注意を促している。一方、香港保健省は14日、感染者3名のうちの1人が今月4日に亡くなったことを発表した。残りの2名の容態は安定しているとされる。E型肝炎については、2018年以降に香港で5名、今年2月にカナダで1名の感染者が報告されている。
(屋台の魅力とリスク)
(コメント:E型肝炎ウイルスで死者が出ていることから大きくニュースとして取りあげられたのであろう。疾病対策センターが不安解消に努めている。香港へ渡航する場合にラットが繁殖している露店街などは避けるように注意を促している。素早い対応である。アジア各国では屋台で食事をするのも楽しみの一つであるが、衛生面で問題があるところも多い。邦人渡航者の中には屋台で食事をして、食あたりに遭った苦い経験を持っている人もいる。海外渡航は疲労が溜まり抵抗力が弱くなることから病気になりやすい。アジア地域はこれからさらに気温が上がり食品は腐りやすく、ネズミ等屋台や台所に巣食う生物が繁殖する時期である。これから特に注意を要する時期であると心得て頂きたい。)

[マレーシア] テロ容疑者3人逮捕 2人はインドネシアでJADから爆弾製造方法を習得
連邦警察のアブドゥル・ハミド長官が発出した16日付声明によると、連邦警察テロ対策部は14日、テロ活動に関与した容疑でマレーシア人の男2人を北部・クダー州内で、インドネシア人の男1人を(首都クアラルンプールに隣接する)セランゴール州内でそれぞれ逮捕した。マレーシア人容疑者の2人(ともに27歳:農業従事者とハンバーガー販売業者)は、インドネシアのジョクジャカルタ特別州内で、「イスラム国(IS)」系のイスラム過激組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(JAD)」のメンバーから高威力の爆薬と自動車爆弾の製造方法を習得したことが判明している。うち1人は、マレーシア国内で非イスラム教の礼拝施設に対する自爆テロを計画していた。また、インドネシア人容疑者(34)は、ISの「ウルフ・パック(独立して活動する小規模なテロ細胞)」のメンバーで、自爆テロの他にマレーシア政府高官に対する暗殺テロ計画にも関与していた。テロ対策部は5日と7日にも同じ「ウルフ・パック」のメンバー4人(ミャンマーのベンガル系イスラム教徒・ロヒンギャ2人、インドネシア人1人、マレーシア人1人)を逮捕しており、今回逮捕されたインドネシア人は5人目のメンバーだとみられている。マレーシア人の2人については、この「ウルフ・パック」と直接の関係はなく、インドネシアのテロ細胞と連携していたという。
(マレーシアのテロの脅威は高まりつつある)
(コメント:隣国インドネシアでは立て続けにJADメンバーや関係者が逮捕されている。大統領選挙発表日の5月22日にテロを行う計画であったという。イスラム国に忠誠を誓うインドネシアのJADは非合法組織に指定されているが、活発な地下活動を行っている状況にある。この組織から爆弾製造方法などの指南を受けていたマレーシア人2名を逮捕したという。マレーシアでは、幸いにもこれまでに大きなテロ事件は発生していないが、繰り返しテロ計画が発覚し、関与した多くの人物が逮捕されている。テログループが組織化されていないために大規模なテロが発生していないことが考えられるが、イスラム国の影響力が強まっていると見ていい。ラマダン月であることも念頭に入れ、テロへの注意を怠らないようにして頂きたい。)

[ミャンマー] 中部・マンダレー セメント工場に対する抗議行動を強制排除 18人負傷
地元メディアの16日付報道によると、ミャンマー中部のマンダレー管区域で15日、石炭火力セメント工場に反対する住民の抗議運動に対して警察が強制排除に乗り出し、少なくとも住民18人が負傷した。警察は抗議運動を首謀したとしてジャーナリストを含む容疑者4人を逮捕した。セメント工場があるバテインジー地区アウン・タビェイ村の住民は、高齢者と子供を除くほぼ全員が工場近くの抗議運動拠点(キャンプ)で寝泊まりしていたが、警察は同日ゴム弾と催涙弾を使って同キャンプを急襲したという。また、強制排除が終了した直後には、何者かが同工場に放火し、建物1棟と車両5台が損壊した。住民らは放火には関与していないと主張している。同工場の管理者によると、同工場の建設は政府が奨励する「国家レベル」のプロジェクトだが、2014年の建設開始当初から「周辺環境を汚染する」としてプロジェクトの中止を要求する住民との間で抗争が続いてきた。最近、同工場に通じる道路の拡張工事が始まったことで、住民の激しい抗議運動が再燃したという。

[インド] 牛肉を販売するイスラム教徒へのヘイトクライムが各地で増加 4月上旬にもアッサム州でイスラム教徒が襲われる
インドではここ数年、多数派ヒンズー教徒によるイスラム教徒へのヘイトクライムが増加しており、大きな社会問題になっている。国際NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」によれば、2015年5月から2018年12月の間に、ヒンズー教で禁止されている牛肉の販売をしていたなどとして殺害された人が12州で44人に上り、うち36人がイスラム教徒だったとされる。また、同じ期間に20州で100件以上の暴行事件が発生し、280人が負傷している。バングラデシュ人と間違われて襲われたイスラム教徒もいるという。今年4月上旬にも、北東部アッサム州でイスラム教徒の男性が襲われる事件があった。一方、こういった状況はインド国内の宗教対立を煽るだけでなく、国際的なイスラム過激派の土壌拡大にも繋がる恐れがある。

May 16, 2019
[中国] 地下鉄での「迷惑行為」取締り強化へ
北京市交通委員会が水曜日に発表した新規制によると、地下鉄内で食べること、大音量での音楽再生、必要以上の座席の占有、宣伝販売行為や折り畳み自転車などの乗り物の持ち込みなどの「迷惑行為」が禁止され、違反した場合は個人データベース(個人の信用度を示す)に記録されるという。また、迷惑行為をやめない者に対して、地下鉄側は乗車拒否もできる。データベース内情報の評価が悪い場合、ローンの申請、高速鉄道や飛行機の利用に何かしらの制限が設けられる可能性がある。迷惑行為の多くは違法ではないが、個人データベースへの記録は他者への見せしめになる、とある大学教授はいう。違反者は、地下鉄の駅でボランティア活動をすれば、個人データベースから違反記録が削除される。
(安全な交通手段の確保)
(コメント:マナーの問題の解消は個人の良識に頼るところがあるが、中国では規制措置を取るという。日本の交通機関の乗車マナーは全般的には良くなったと言える。中国の地下鉄内の新たな規制が効果を発揮するには時間がかかる。中国の地下鉄を利用する際は、マナーの悪さ、ラッシュ時に大混雑することは覚悟しておいた方がいい。また、海外渡航の際に公共交通機関など安価な交通手段を選びがちであるが、犯罪被害に遭うことも多い。渡航前に安心して利用できる交通手段を確保しておくことが肝要である。)

[インドネシア] 大統領「斬首」脅迫動画事件 女2人逮捕 SNS上での拡散に関与
ジョコ・ウィドド大統領を「斬首処刑」するよう扇動する脅迫動画がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で拡散した事件で、ジャカルタ首都圏警察刑事部は15日夕刻、動画の拡散に関与した容疑で女2人を逮捕した。そのうちの1人で氏名のイニシャルがIYと公表された女は、首都ジャカルタの東郊、西ジャワ州ブカシ市の住宅団地にある自宅で身柄を拘束されたという。同事件では、中央ジャカルタの総選挙管理庁(Bawaslu)前でのデモの際に、大統領を「斬首処刑」するよう宣言した男(25歳)がすでに逮捕されている。アルゴ首都圏警察報道官の15日付発表によると、新たに逮捕された女2人は、デモの現場でこの男の様子と自らの姿を撮影しSNS上で拡散させた容疑に問われている。刑事部は、2人がその際身に着けていたサングラス、衣服、スマートフォンなどを証拠品として押収したという。男のほうは、刑法の反逆罪と情報・電子商取引法(ITE)違反の罪ですでに起訴されているが、有罪の場合の最高刑は終身刑である。

[フィリピン] 西ネグロス州 「新人民軍」と銃撃戦 ゲリラ5人死亡 陸軍兵士3人負傷
フィリピン中部の西部ビサヤ地方ネグロス・オクシデンタル州カラトラバ町で15日早朝、陸軍部隊と左翼ゲリラ「新人民軍(NPA)」の部隊(約30人)が約1時間に及ぶ銃撃戦を展開し、NPA側はゲリラ5人が死亡、陸軍側は兵士3人が負傷した。兵士らは応急手当てを受け、命に別状はない模様。同町一帯はNPAの活動地域で、4月17日にも陸軍部隊とNPA部隊が衝突し、NPA側はゲリラ3人が死亡している。

May 15, 2019
[中国] 山東省青島税関 プラセンタ注射1,000本以上を押収
山東省の青島税関は14日、プラセンタ注射1,250本を押収したことを明らかにした。日本からの便に乗っていた中国人乗客の手荷物に含まれていたもので、税関への申告や検疫証明書の添付なしに輸入しようとしたところを、税関でのCTスキャン検査により摘発された。生物製剤であるプラセンタ注射は、輸入・輸出時に検疫証明書と申告が必要となる。検疫を受けていない製品を使えば肝炎やHIV感染の危険性もあることから、税関は消費者へ注意を呼びかけている。

[インドネシア] 中ジャワ州内でテロ容疑者8人逮捕 選挙結果発表日に自爆テロを計画
国家警察対テロ特殊部隊は14日までに、中ジャワ州の各地で「イスラム国(IS)」系の地元イスラム過激組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(JAD)」のテロ細胞に対する一連の摘発作戦を実施し、反テロ法違反の容疑でJADメンバーの男計8人を逮捕した。同州警察のリクコ本部長が同日、明らかにした。容疑者8人は、選挙管理委員会(KPU)が4月17日に実施された大統領選挙・総選挙の最終結果を発表する5月22日に、同時多発的な自爆テロの実行を計画していたという。本部長によると、8人の大半は同州マゲラン県内で身柄を拘束されたが、クドゥス、グロボガン、スラゲン各県内で逮捕された者もいる。また、同細胞には別に複数のメンバーがおり、同部隊がその行方を捜索している。同部隊は6日にも、首都ジャカルタ近郊の西ジャワ州ブカシ県、スマトラ島南端のランプン州、スラウェシ島北スラウェシ州でJADメンバー8人を逮捕したが、これらのメンバーも22日に自爆を含む爆弾テロの実行を計画していたことが判明している。
(インドネシアのテロの脅威は続く)
(コメント:インドネシアでのテロの脅威が高まっていると捉えたい。昨年5月、スラバヤ市内で発生した連続自爆テロ事件は子供を含む家族ぐるみで実行されたことから衝撃的だった。今月の6日のJADメンバー逮捕に次ぐ大きな摘発である。JAD組織が壊滅されたわけでもない。メンバーが全員逮捕されたわけでもない。記事ではテロ実行日は大統領選挙、総選挙の結果発表日の5月22日だという。スラバヤのテロ事件ではキリスト教会が狙われた。異教徒施設や警察施設が攻撃の対象になる可能性があるが、大統領当選がほぼ確実となったジョコ政権へのダメージを与えるためには首都、ジャカルタでソフトターゲットが狙われることも考えられる。現在、ラマダン中である。特に外国人、異教徒が集まる場所、時間帯は注意して頂きたい。)

[ミャンマー] シャン州タチレク県 陸軍当局が麻酔薬ケタミン60キログラム押収
ミャンマー薬物乱用取締中央委員会(CCDAC)の14日付発表によると、東部・シャン州の陸軍当局は12日、タイ北部・チェンラーイ県メーサイ郡に隣接する同州タチレク県内で麻薬密売組織に対する掃討作戦を実施し、医療用麻酔薬ケタミン60キログラム、末端価格で6億チャット(約4,400万円)相当を押収した。ケタミンは、ミャンマーとタイの国境となっているサイ川(メーサイ)の河岸地帯に遺棄された2つのバッグの中から発見されたという。当局はバッグの持ち主を特定しており、麻薬・向精神薬管理法違反の容疑で逮捕状を取って容疑者の行方を捜索している。一方、タイ領メーサイ郡では11日に、タイ陸軍の国境警備部隊がタチレク県からタイ領に侵入してきた麻薬密売組織の武装集団と銃撃戦を展開(集団メンバー4人射殺)した際にケタミン約340キロを押収した。両国での一連の摘発事案は、ミャンマー領内の麻薬製造地域では従来のヘロインや覚醒剤(メタンフェタミン)に加えて、ケタミンの製造も行われるようになったことを示唆している。

May 14, 2019
[中国] 江西省 小学校で10歳男児殺害 同級生の父親による犯行
江西省上饒市にある第五小学校内で10日、3年生の男子児童が同じクラスの女子児童の父親(41歳)に刺され、近くの病院へ救急搬送されたが死亡が確認された。地元政府当局の発表によると、勾留中の容疑者の男性は犯行を認めており、警察当局が捜査を進めている。同校の学校長は停職処分となった。殺害の動機は明らかにされていないが、関係者間のグループチャットのやりとりがネット上で拡散され、男児によるいじめが原因だったとする見方が強まっている。クラスの担任教師や被害男児の父親は、いじめを把握していなかったと主張している。この事件を受け、中国共産党中央政法委員会はWeChatの公式アカウントを通じて、いじめに強く反対する姿勢を示し、いじめは生徒間の小さな問題ではないとする一方で、暴力による復讐は許されないとも主張した。中国ではいじめによる重傷者が続出しており、昨年12月にも甘粛省で8歳の女児が、1年生の男児2人から暴力を受け重傷を負う事件が発生している。
(異変に気付く努力)
(コメント:溜息が出る事件だ。いじめを原因とする事件は、起こるたびに子供の異変に気づけなかったか議論されるが、度重なる事件が起きていることで周囲が気づいてあげることの難しさが浮き彫りになる。海外での学校生活では、環境変化、友人関係の変化、言葉の違いなど様々なプレッシャーが子供たちにかかる。子供の表情が従来と同じになるまで、注意深い観察や頻繁な会話をして気づく努力をしていただきたい。)

[マレーシア] 「イスラム国(IS)」の国内細胞メンバー4人逮捕 大規模なテロ攻撃を計画 簡易爆弾押収
マレーシア連邦警察テロ対策部は5日と7日に、クランバレー(クアラルンプール首都圏)とトレンガヌ州で一連の急襲作戦を実施し、「大規模なテロ攻撃を実行しようとしていた」容疑でロヒンギャ(ミャンマーのイスラム教徒少数民族)2人、インドネシア人1人、マレーシア人1人の男計4人を逮捕した。アブドゥル・ハミド連邦警察長官が13日の記者会見で発表した。逮捕された4人は、イスラム過激組織「イスラム国(IS)」の地元細胞のメンバーで、5日にトレンガヌ州内で逮捕されたマレーシア人容疑者(34)がリーダー。非イスラム教(キリスト教、ヒンドゥー教、仏教)の礼拝施設や首都圏の歓楽街を狙った大規模な爆破テロの実行とマレーシア政府高官の暗殺を計画していた。また、ロヒンギャ族の容疑者は、クアラルンプールのミャンマー大使館に対するテロ計画も立案していた。マレーシア人リーダーの関係先からは完成した簡易爆弾(IED)6個、拳銃1丁と弾丸などが押収されており、テロ計画は喫緊で具体性があるものだったことが判明している。警察長官によると、テロ対策部は同細胞の別のメンバー3人の行方を捜索中である。

[インドネシア] 22日の選挙結果発表に向け厳重な対テロ警備 警察官ら約3万2,000人配備
インドネシア選挙管理委員会(KPU)は、4月17日に実施された大統領選挙・総選挙の確定結果を5月22日に発表するが、国家警察と国軍は19日から中央ジャカルタのイマム・ボンジョル通り沿いにあるKPU本庁舎周辺に警察官と兵士合わせて3万2,000人を配備して不測の事態の発生防止に備える。ドゥディ国家警察報道官の13日の記者会見によると、大規模な警備態勢は、選挙結果の発表に際して対立する政治団体・支持者などがKPU周辺に集結することもあるが、それよりもテロ防止が主要な目的だという。対テロ当局は、テロ組織・分子がKPU周辺の群衆を狙ったテロを実行することで、首都の中心部で大規模な治安上の混乱を引き起こす計画があるとの情報を入手しており、そうしたテロ攻撃を未然に阻止することが多数の治安要員を配備する理由だとしている。22日に向けた厳戒警備は、他の重要な政府官庁の周辺や市街地の要衝でも実施されるという。
(選挙が終わるまで注)
(コメント:1億9,000万人の有権者と島しょ国家のインドネシアでは選挙確定まで1ヶ月以上を要する。現職のジョコ大統領の再選が有力視されているが、野党勢力も諦めてはいないので、22日に向けて警戒が強化されているようだ。大統領選挙と総選挙を確実に終了することは、勝った政権が強いという国民の評価を得る面もある。在留邦人や出張者は、暑い国での熱い選挙が終わるまで、政府や選挙関連施設に近づかないなど注意深い行動を続けていただきたい。)

May 13, 2019
[中国] 「5月10日中国ブランドの日」イベントで国産ブランドの構築を鼓舞
中国当局は2017年から毎年5月10日を「中国ブランドの日」と定めており、今年は上海で国内のトップブランドを集めた、大イベントを開催した。中国政府の経済関連機関および報道機関などが主催し、中国の国産ブランドのさらなる発展と、国際的なブランドイメージの向上を推進することを目的とするとしている。中国経済は、米国との貿易摩擦によって急速に減速しており、政府としては、国産ブランドの推進により国内経済の活性化を求めているとみられる。また、9日開催された「2019年中国ブランド開発サミット」に参加した専門家は、「中国のブランドは海外のブランドに比べて消費動向などへの反応が鈍く、海外への進出が難しいため、今後は市場調査などに力を入れて国際競争力のあるブランドを構築していくべきである」と提言している。

[タイ] 北部・メーサイ郡 麻薬運搬集団と銃撃戦 4人射殺 ケタミン340キログラム押収
北部・チェンラーイ県のミャンマーとの国境地帯に位置するメーサイ郡コーチャン地区で11日午後9時ごろ、タイ陸軍の国境警備部隊が、ミャンマー領シャン州タチレク県から国境となっているルアック川を越えてタイ領に侵入してきた麻薬密売組織の武装集団約30人と銃撃戦を展開し、同集団のメンバー4人を射殺した。同部隊が12日午前に銃撃戦の現場一帯を捜索したところ、4人の遺体とともに、遺棄されたリュックサック17個などの中から医療用麻酔薬ケタミン約340キログラムを発見し押収した。武装集団の残党は銃撃戦の直後に夜陰に乗じてタチレク県に逃げ帰ったとみられる。治安当局筋によると、同部隊は、麻薬密売組織が大量の麻薬を運搬するとの極秘情報を事前に入手しており、国境地帯で警戒態勢を敷いていたという。タイ北部では、ミャンマー領内から密輸入される結晶状または錠剤型の覚醒剤(メタンフェタミン)が大量に摘発される事案が多発しているが、今回のように大量のケタミンが押収されることは稀である。
(麻薬製造の多様化)
(コメント:今回押収された「ケタミン」は、本来は麻酔に使われる劇薬に指定された薬物だが、2017年5月に香港から福岡空港に到着した台湾人から4年ぶりに1件(3グラム)押収されたほど本邦では稀な薬物だ。日本ではかつて「ヒロポン」の名前で医薬品として流通していた覚せい剤(メタンフェタミン)が一般的な薬物として摘発されることが多い。「黄金の三角地帯」と呼ばれるタイ、ミャンマー、ラオスでは、あへんの材料であるけしの栽培が禁止されたりして転作が進んだことで、麻薬組織による覚せい剤の製造が盛んになっている。今回大量のケタミンが摘発されたことで、不正薬物製造の多様化が進んでいるとも考えられる。私たちが目にしたこともない麻薬が国境を越えて取引されている。空港などで他人に“モノ”を頼まれても絶対に応じないことが肝要だ。)

[フィリピン] 南部・コタバト市などで連続爆破事件 負傷者なし 選挙妨害が目的か
5月13日(本日)投開票の中間選挙(上院選と地方自治体首長・議員選)を目前にした12日深夜から13日未明にかけて、南部・ミンダナオ島のコタバト市(独立行政都市)とマギンダナオ州ダトゥオディンシンスアット町で相次いで爆弾事件が発生したが、負傷者はなかった。犯行声明などは出ていないが、地元の治安当局は、選挙を妨害するために有権者を恐怖に陥れることが犯行の目的だとの見方を示している。コタバト市では、児童公園の近くでグレネードランチャー(擲弾発射銃)から発射されたとみられる40ミリ擲弾2個が連続して爆発。ダトゥオディンシンスアット町のケースでは、同町の行政庁舎の構内に手榴弾が投げ込まれ爆発した。庁舎周辺の監視カメラには、爆発直後にバイク1台に相乗りした2人組が逃走する姿が映っていた。

[パキスタン] 南西部グワダルにある高級ホテルを武装集団が襲撃 中国人や外国人投資家が標的
南西部バロチスタン州グワダル(Gwadar)にある高級ホテル「パールコンチネンタルホテル」で11日、武装集団による襲撃事件が発生した。武装集団は、ホテルの入口で警備員に向けて銃撃を開始し、その後ホテル従業員を人質に捕るなどした。銃撃戦は翌日まで続き、従業員4人と兵士1人が死亡し、武装集団3人も殺害された。ラマダンの時期もあって、襲撃時のホテル内には少数の従業員しかおらず、被害に遭った宿泊客は幸いにもいなかった。しかし、同ホテルには通常、政府高官や投資関係の外国人が多く宿泊しているという。襲撃後、バロチスタン州を拠点とする武装組織「バロチスタン解放軍(BLA)」が、中国人や外国人投資家を狙ったとする犯行声明を出した。近年、中国は一帯一路構想により、グワダル港などの開発に多額の資金を費やしているが、BLAはそれに強く反発し、中国権益を狙ったテロ事件を繰り返している。昨年11月、BLAは最大の都市カラチにある中国総領事館を襲撃した。
(進出か侵略か)
(コメント:中国の「一帯一路」では、中国が進出した国や地域がインフラ建設で多額の債務を負い、最終的に中国に権益を奪われるとして反発や抵抗を招いている。バロチスタン州でパキスタンからの分離独立をめざしているBLAが、当地への侵略と見做して抵抗からテロ活動へと過激度を増しているとの見方もある。昨年11月の中国総領事館の襲撃や今回の高級ホテル襲撃など計画的な事件を繰り返していて今後も注意が必要だ。高まる反発を受けて中国政府はインフラ建設の見直しを進めているとされるが、対象となる国や地域での反対運動にも注目をしたい。パキスタンに限らず、一帯一路で悪影響を受けている国で同様の動きが出る恐れもあり、テロへの注意が必要だ。)

May 10, 2019
[中国] サイバースペース管理局 アプリ管理者による違法な個人情報収集の手口を公開
中国サイバースペース管理局(CAC)は、アプリ管理者が個人情報を違法に収集する手口についてまとめた草案を公表した。草案は5月26日まで公開され、一般に意見を募集する。中国消費者協会(CCA)が昨年11月に発表した報告書によると、調査対象となった100種類のモバイルアプリのうち、約90パーセントが過剰に機能と無関係の個人情報を収集していることが判明した。今回のCACによる草案には、プライバシーポリシーを必ずユーザーに提示することなど、アプリ管理者がユーザーの個人情報を収集する際に注意すべき事項が盛り込まれている。ポリシーを読まない、もしくは時々読む人は約8割以上に上るが、本草案は関係当局によるアプリ評価の基準として活用していく方針で、不正行為があった場合には何らかの罰則が与えられることになる見込みだ。

[マレーシア] セランゴール州でATM爆破事件 2人組が現金強奪図るが未遂に終わる
首都クアラルンプールに隣接するセランゴール州フルランガット郡バンギ町で9日夜、商業ビル内に設置された現金自動預払機(ATM)が2度にわたって爆破される事件が発生した。現場を管轄するカジャン地区警察本部によると、現場検証とその後の捜査から、車でやってきた覆面の2人組が簡易爆弾(IED)2個を使ってATMを破壊しようとしたことが判明した。2人組は、2度爆破したにもかかわらず現金収納ケースを取り外すことができず、諦めて逃走したとみられる。同警察本部では、ATM周辺の監視カメラの映像から2人組の身元を特定する捜査を進めるとともに、犯行に使用されたIEDの種類についても調べている。マレーシアではこれまでに、ATMを爆破して現金を奪う手口の強盗事件がしばしば発生している。
(街頭設置のATMの利用は控える)
(コメント:大胆な犯行である。爆弾を使用すれば近隣にも知れ渡る。警報装置も働く。犯人らは金の奪取には失敗したが、逮捕されずに逃走した。付近の住民や商店の関係者の通報が遅れたのか、警察の対応が遅かったのか。ATMは強盗犯人に一番狙われやすいターゲットである。今回は金が納めてあるATMの機械そのものを狙ったが、ATMから金を下ろしたところを狙われるケースが多い。また、ATMに隠しカメラを仕掛けて暗証番号を盗んだり、或いは悪戯して機能を停止させ、手伝うふりをして暗証番号を聞き出し、金を引き出されてしまう手口がある。街頭のATMの利用は危険が一杯である。銀行など管理のしっかりしたATMを利用したい。)

[インドネシア] 首都近郊ブカシ市 自爆テロ計画の首謀者逮捕 パイプ爆弾2個発見
国家警察対テロ特殊部隊(Densus88)は8日、ジャカルタ首都特別州に隣接する西ジャワ州ブカシ市北ブカシ地区の携帯電話販売店を急襲し、経営者の男をテロ活動に関与した容疑で逮捕した。同店内のロッカーからは、完成したパイプ爆弾2個が発見されたが、爆発物処理班が現場で信管分離処理を行った。ジャカルタ首都圏警察のアルゴ報道官が9日に発表したところによると、男の逮捕は、同部隊が4日から5日にかけて同州ブカシ県を中心に実施した、「イスラム国(IS)」系の地元イスラム過激組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(JAD)」のテロ細胞に対する一連の摘発作戦(自爆した1人を含む容疑者8人逮捕)に連動するものである。このテロ細胞は、4月17日に実施された大統領選挙・総選挙の確定結果が5月22日に発表されるのに合わせて、複数の場所で自爆テロなどを実行しようと計画していた。8日に逮捕された経営者の男は、この計画の首謀者だったという。

May 09, 2019
[中国] 環境部が全国の水質ランキングを公表
中国生態環境部は7日、全国1,940ヶ所で採取した水を検査した結果をランキングとして初めて公表した。ランキングの発表により、各地方自治体に対して水質向上の取り組みを強化させることを目的としている。このランキングによれば、今年第1四半期の水質は、74.3パーセントがIII類(水質分類はI類からV類)またはそれより良い水質で、1年前と比較して8パーセント増えていた。一番下のV類とされたのは全体の6パーセントで、1年前より3.6パーセント減少した。河川沿いの地域別では、長江(揚子江)や珠江は概ね良好だが、中国で2番目に大きい黄河や3番目の淮河など、主要河川の流域でやや汚染度が高いとされる。水質改善度のランキングも公表され、こちらでは、山東省青島が40パーセントの改善でトップとなり、水質改善の取り組みが高く評価された。

[タイ] 総選挙の結果発表 反軍政派は過半数届かず プラユット首相続投の可能性高まる
タイの選挙管理委員会は8日、民政移管に向けて3月24日に実施した総選挙(下院:定数500)について、比例代表(定数150)の結果を発表した。7日に発表済みの小選挙区(定数350)と合わせると、現軍事政権に反対するタクシン元首相派の「タイ貢献(プアタイ)党」が136議席で第1党、親軍政派の「国民国家の力(プラチャーラット)党」が115議席で第2党となった。単独で過半数を獲得した政党はなく、政権樹立に向けて反軍政派と親軍政派の連立工作が加速する。ただ、反軍政派の計7党は総選挙直後の3月27日に、独自の集計を基に「(過半数の)255議席に達した」として連立を組むことで合意したが、選管の確定結果では245議席で過半数に届かなかった。一方、「国民国家の力党」は、反タクシン派の「民主党」(52議席)と中間派の「タイ威信党」(51議席)を含む最大で20の政党を糾合して、親軍政派・中間派で過半数を達成し連立政権の樹立を目指す。しかも、次期首相の選出は、下院だけでなく、現軍政が実質的にすべての議員を任命する上院(定数250)との合同議会(計750議員)で行われるため、「国民国家の力党」が推挙する現軍政のプラユット暫定首相が「続投」する可能性が極めて高くなった。ただ、反軍政派は、選管が採用した比例代表の議席配分の計算方法に異議を唱えており、今後法的手段に訴えるとみられる。新政権の成立までには、まだ政治混乱が予想される。

[フィリピン] 選挙関連の暴力事件は31件 14人死亡 14人負傷
フィリピン国家警察(PNP)のバナック報道官は8日、5月13日に実施される中間選挙(上院選と地方自治体首長・議員選)に関連した殺人・傷害などの暴力事件が1月以降で計31件発生し、それに伴って14人が死亡、14人が負傷したと発表した。2016年の大統領選挙を含む国政・地方選挙ではほぼ同時期に106件が発生し、192人が死亡。また、2013年の中間選挙では94件が発生し、142人が死亡した。報道官は、今回の選挙では、前2回と比べて、事件発生数と死亡者数が大幅に減少していることを強調した。一方、1月13日から施行されている特別警戒期間中に、銃器携帯禁止令に違反したとして警察に押収された銃器は5,000丁以上に上るという。

[パキスタン] 東部ラホールの聖廟で自爆テロ 10人死亡 25人負傷
東部ラホールにあるイスラム教の聖廟で8日朝、自爆テロ事件が発生し、10人が死亡し、25人が負傷した。爆発があったのは、イスラム教では少数派の神秘主義者(スーフィー)が集まる聖廟で、事件後、反政府勢力「パキスタン・タリバン(TTP)」の分派組織が犯行声明を出した。パキスタンでは、これまでイスラム過激派「イスラム国(IS)」の関連組織が神秘主義者の聖廟を狙ったテロ事件を繰り返している。今月上旬からイスラム教のラマダンが1ヶ月に渡って始まったが、IS等が各地でテロを起こすことが懸念されている。
(今がテロに注意する時期)
(コメント:5月7日前後からイスラム教のラマダンが始まり、1ヶ月間、イスラム教徒は日の出から日没まで断食を行う。治安機関などに対する攻撃の他に異教徒へのテロにも注意する必要がある。外務省からもラマダン月に伴うテロに対する注意喚起が出されている。テロと無縁であったニュージーランドやテロと長期間無縁であったスリランカで異教徒を狙った大規模なテロ事件が発生した。イスラム国やアルカイダなどの既存のイスラム過激派によるテロ、ネットなどを通じて過激思想に染まったホームグロウンテロリストによるテロなどが予想される。既に対応されていると思われるが、念のため、今がテロに注意すべき時期であることを海外渡航中の社員や学生に確認して頂きたい。)

May 08, 2019
[中国] 本年4月 自然災害で約170万人が被災
今月7日に当局が発表したところによると、先月中に自然災害で170万人が被災し、うち47人が死亡、3人が行方不明、約1万5,000人が転居を余儀なくされた。家屋の倒壊、農地への被害など直接的な経済損失は4月だけで約32億元(約480億円)に上った。洪水、雹(ひょう)による被害が大きく、地震、土砂崩れ、低気温、雪、山火事などによる被害も各方面でみられた。洪水の被災者は約70万人で、うち1万人が転居した。雹(ひょう)による被災者は約93万人、地震や土砂崩れにより倒壊した家屋は約1万5,000戸だった。

[タイ] 最南部・ソンクラー県テーパー郡 銃撃事件で臨場した捜査班狙って爆弾爆発 警察官5人負傷
地元各紙の7日付報道によると、タイのイスラム教徒が正式にラマダン(断食月)入りする直前の5日深夜、ソンクラー県テーパー郡の市街地に仕掛けられた簡易爆弾(IED)が爆発し、警察官5人が負傷した。爆発事件の1時間余り前には、同郡内の村長補佐の自宅が銃撃される事件が発生したが、負傷した警察官5人は現場に急行した同郡警察署の捜査班の班員だった。連続して発生した2つの事件の犯行グループは同一とみられ、銃撃事件で臨場する警察官の殺傷を初めから狙った「アブル・タップ」と呼ばれるテロ手法だった可能性が高い。同県警察では、犯行グループは最南部で銃撃・爆破テロを頻発させているイスラム過激派の武装集団の一部だとみている。同県警察は同事件を受けて、6日には県内各郡の警察署に対して、検問所の増設やパトロール活動の強化を指示した。なお、テーパー郡は最南部・パッタニー県に隣接しており、南部・ソンクラー県に属しているが政府の治安政策上では最南部に指定されている。

[インドネシア] 22日の選挙結果発表前後の警備態勢 兵士・警察官45万人規模配備
インドネシア選挙管理委員会(KPU)は、4月17日に実施された大統領選挙・総選挙の確定結果を5月22日に発表するが、同日に前後して特に大統領選挙での結果に不満を持つグループが暴動などを起こす可能性が憂慮されている。ハディ国軍司令官は7日、記者団に対して、国軍と国家警察は22日に向けて、全国各州に45万人規模の兵士・警察官を配備することを明らかにした。特に中央ジャカルタ区のイマム・ボンジョル通り沿いにあるKPU本庁舎前では選挙結果に抗議する大規模な集会・デモが暴力事態に発展する可能性も否定できず、国軍・国家警察ではすでにそうした「ハイリスク・エリア」に対する「即応戦略」を準備しているという。なお、KPUによる開票作業は7日時点で70%が完了しているが、大統領選挙での得票率ではジョコ・ウィドド候補(現職)が56.27%で、対抗馬のプラボウォ候補(元陸軍戦略予備軍司令官)の43.73%を大きく引き離して当選を確実にしている。しかし、プラボウォ候補は現在まで敗北を認めておらず、今後は選挙の投開票での不正を追及し、「ピープル・パワー(大衆決起)」を主導する構えさえみせている。

[パキスタン] 少数派キリスト教の少女らと中国人男性と見合い結婚 人身売買の疑い
AP通信社が4月に行なった調査で、パキスタンでは昨年後半から急激に、同国では少数派であるキリスト教徒の少女や若い女性が多数、中国人男性と見合い結婚していることが明らかになった。特に東部パンジャーブ州に多く、貧困家庭の多いキリスト教徒の両親が、国際結婚斡旋業者から3,500~5,000米ドル(約38.5万円~55万円)を受け取り、娘を引き渡しているとみられる。ある地方都市では、最近数ヶ月で100人の女性が中国人と結婚した。人権活動団体の調査では、パキスタン人と中国人からなる業者がキリスト教会の周辺や、貧困労働者の多いレンガ窯の周辺などを回り、時にはキリスト教指導者らを買収するなどして女性を探している。相手の中国人は、中国政府の「一帯一路」政策による開発事業のためパキスタンに滞在中の男性や、中国在住の一般市民などとされる。女性の両親は「相手は裕福な中国人」という業者の言葉に騙されて娘を引き渡したものの、娘が家庭内暴力などの被害に遭い、取り戻すケースも増えている。人権活動家らは、「急激に若いパキスタン人女性と中国人男性の婚姻が増えているのに、婚姻ビザを無条件に発給する中国政府や中国領事館にも責任がある」と主張している。

May 07, 2019
[中国] 広東省 同省内で覚せい剤63グラムを製造・密売したカナダ人男性に死刑判決
広東省の中級人民法院は30日、国内で覚せい剤を製造、密売した罪で逮捕された30代のカナダ人男性に対し、死刑の判決を下した。このカナダ人は2012年に広東省内で覚せい剤約63グラムを製造、密売した罪に問われている。中国では、今年1月にも薬物密売容疑でカナダ人の男性に死刑判決が言い渡されている。両国の外交関係は、去年12月、中国の通信大手「華為技術(ファーウェイ)」の幹部がカナダ国内で逮捕されて以降、急激に悪化しており、今回の死刑判決でいっそう緊張が高まる恐れがある。一方、中級人民法院は同日、同様の罪で米国人とメキシコ人4人にも、執行猶予付きの死刑または終身刑を言い渡した。

[中国] 地下鉄入場迅速化のため顔認証システム導入
中国山東省済南市の地下鉄で改札の手続きの迅速化および簡易化が図られた。地下鉄1号線に切符購入やスマートフォン決済ではなく、画面に微笑むだけでゲートが開く仕組みが導入されたと、機関紙が2日に報道した。モバイルアプリの「済南地下鉄」によってユーザの画像を集めており、事前に登録しておくと、改札を出た時点でモバイル端末を通じて決済され銀行口座から料金が引き落とされる。顔認証以外の仕組みでは1分間に20名が入場できるが、この顔認証では1分間に33名が入場できる。建設中の2号線、3号線にもこの仕組みを導入する予定である。また、当局が個人情報はしっかり守ると述べたと報じられている。

[台湾] 年間10万人以上の中国人が台湾の病院で治療 中国は台湾のWHA参加に反対表明
イタリアの雑誌で30日に公表されたレポートによれば、台湾には毎年10万人以上の中国人 が病院で治療を受けるために渡航してくるとされる。台湾は、中国と台湾が「1つの中国」であるとの共通認識を2016年に取り止めたため、中国側は台湾が国連世界保健機構(WHO)や世界保健総会(WHA)に参加することを認めない姿勢を明らかにしている。台湾は2009年から2016年まではWHAに参加していた。
(医療機関は事前にチェックを)
(コメント:邦人が海外に滞在するときに気がかりなことのひとつは、滞在国における医療事情だろう。医療技術と医療費用は大いに気になる所だが、万が一に備えて医療保険はかけておきたい。短期の場合は海外旅行保険だが、3ヶ月を超える長期滞在は、現地の医療保険に入るか、日本で滞在期間を通して有効な保険をかけておきたい。特に手術が必要な場合は、保険会社や医療情報サービス会社に相談するなどして適切な医療機関、手術方法を決めるようにしていただきたい。)

[インドネシア] ジョコ大統領 首都移転方針を閣議決定
インドネシア政府は先月29日、首都をジャカルタから移転させることを閣議で決定した。ジョコ大統領は、最大の人口を有するジャワ島以外の島に移転すると発表し、候補地としてはマレーシアと国境を有するカリマンタン島が有力だとされる。しかし、最終的な決定には国会の承認が必要で、具体的な時期などは全く分かっておらず、今後論争になる可能性がある。しかし、発展を続ける首都ジャカルタとその周辺の人口は約3,000万人に上り、洪水による地盤沈下や交通渋滞が大きな社会問題となり、それによる経済的損失が深刻になっている。
(首都移転の具体化)
(コメント: 首都の移転は、首都そのものを移転する場合と、三権などの行政機能を移転する場合がある。主な首都移転では、ドイツはボンからベルリンへの首都移転を1999年に完了している。今世紀になってからは、マレーシアは、首都はクアラルンプールのまま、首都機能を新たな開発地区プトラジャヤに移し、2010年に首都機能の移転を完了している。移転理由はさまざまだが、ジャカルタの場合は3,000万人にも達するという人口集中がもたらした弊害が大きすぎるということのようだ。移転先や時期はこれから決めるとのことだが、4月の選挙で再選を確実にしたジョコ大統領がリーダーシップを発揮して具体化していくことになりそうだ。企業運営にも影響が大きいので今後の関連情報に注目したい。)

April 26, 2019
[中国] 広東省仏山市の大学病院で新生児3人が死亡 ウイルス感染の疑いで調査開始
中国広東省の保健当局は25日、広東省仏山市の大学病院で新生児3人が死亡した件に関して、ウイルス感染の疑いがあるとして調査を開始した。死亡の原因を調べるため、広東省と仏山市の保健当局が専門家を同病院へ派遣した。今回の件は、死亡した新生児の父親の1人が、子供がエンテロウイルスに感染していたこと、他の2人の新生児にも同様の症状が現れていたことなどを、ソーシャルメディアに投稿したことで明らかとなった。投稿によれば、乳児は内出血・脳出血・臓器不全などが原因で亡くなったという。病院側は新生児3人の死亡を認める一方で、死亡した日はそれぞれ異なり、症状も違ったと弁明している。病院のウェブサイトを通して、遺憾の意を表明し、調査に協力する意向を示している。

[フィリピン] 西ネグロス州 遊説中の町議の車列に待ち伏せ攻撃 町議ら2人死亡
西部ビサヤ地方ネグロス・オクシデンタル州モイセス・パディリャ町で25日午前11時ごろ、5月13日に実施される中間選挙(上院選と地方自治体首長・議員選)のための遊説を行っていたガルシア同町議会議員の車列が、待ち伏せしていた約30人の武装集団から銃撃を受け、同町議とその叔父の2人が被弾し死亡した。一行には、同町の現職副町長で中間選挙の町長候補でもある同町議の姉も加わっていたが、無事だった。現地には装甲車を装備した陸軍部隊が急派され、副町長を保護したが、武装集団はすでに逃走した後だった。同州を管轄する第6管区(西部ビサヤ地方)警察局が武装集団の行方を捜索するとともに、その組織的な背景について捜査している。同町では、3月30日にも別の町議が自宅を襲撃してきた左翼ゲリラ「新人民軍(NPA)」とみられる武装集団に殺害される事件が発生している。
(銃撃への対応)
(コメント:車両で移動中に犯罪に遭遇する事例は多い。カージャックなど財物目的の場合は抵抗せずに犯人の指示に従えばいいが、最初から殺害目的で襲撃される事案もある。記事の事案は最初から殺害目的の襲撃である。先月にも左翼ゲリラ「新人民軍」が関与したと見られる集団による町議殺害事件が発生している。左翼ゲリラが町議を狙う意図が今一つ分かりにくい。選挙につきものの反対派による襲撃の可能性もあるのではないか。車で移動する場合にいきなり銃撃された時は、対応できる選択肢は少ないが、体を低くする、銃撃方向と反対側の車両の強固な部分(エンジン部分やタイヤ)に身を寄せる等の対応で生命を守りたい。地域によっては、車両を防弾車にすることも選択肢となる。)

[ミャンマー] マンダレーの工業団地で大麻草「農園」を経営 米国人ら4人逮捕
地元紙の25日付報道によると、ミャンマー中部マンダレー管区域の警察本部と国家警察麻薬取締特別捜査本部などの合同捜査班は22日、同管区域の「マンダレー・ミョータ工業団地」内にある米国人経営の企業を急襲し、組織的に大量の大麻草を栽培した容疑で米国人2人とミャンマー人2人の男計4人を逮捕した。捜査班は、同企業の家宅捜索で構内の8ヘクタールの「農園」で栽培されていた大麻草34万9,290本とその種380キロ、および大麻を加工するための大量の化学薬品類などを押収した。同団地を管理するミャンマー人男性は、警察の事情聴取に対して、「栽培されていた植物は種を米国から取り寄せており、見かけは似ているが大麻ではなく、(逮捕された米国人2人は)団地内の企業はこの植物を原材料にして癌の特効薬を製造する研究を行っていると聞いていた」と主張している。この「農園」では、大麻草栽培のために100~200人の地元住民を作業員として使っていたという。「農園」の画像は22日にはソーシャル・メディア(SNS)上に投稿されており、すでに広範に流布している。

April 25, 2019
[中国] 裁判所 知的財産権保護強化へ
中国の裁判所は、近年の知的財産権関連訴訟の急増を受け、知的財産権、特に商標の保護に向け対策を強化すると発表した。高級人民法院によると、2018年は中国全土で6万件弱の知的財産権関連の民事・行政訴訟があり、飛躍的な数の知的財産権を取得している上海だけでも約23,000件あった。今までにはない判例もあり、昨年は初めてサウンドロゴ(企業宣伝のために使用されるメロディーや効果音)に関する裁判があった。また高級人民法院は、悪用を目的とした商標登録の防止や合法的な商標の保護を行政に求めるねらいで、商標関連の民事・行政訴訟の審理に関するガイドラインも発表した。近年、登録商標を高値で売買するなどして利益を得る目的で登録する個人や企業があり、市場の秩序を保つため、ガイドラインでは登録商標の利用目的を明確にできない場合には制約を設けるとしている。今後、知的財産分野を担当する行政機関とも連携して、知的財産権の保護強化に一層努めていく構えとされる。

[インドネシア] 今年の「メーデー」集会 主催者「大統領官邸前に50万人動員する」
インドネシアの3大労組総連合の中でも反政府的傾向が強い急進派で知られる「インドネシア労働組合総連合(KSPI)」のサイード・イクバル会長は24日付声明で、来る5月1日の「メーデー」には、中央ジャカルタ区の大統領官邸前に全国各地の労組連合から50万人の労働者を動員して大規模な集会を開催すると宣言した。声明によると、今年のメーデー集会の主要なテーマは、政府に対して「低賃金労働の慣行とアウトソーシング(インドネシアでは「派遣労働」を意味する)の根絶を要求すること」である。また、同会長は、労働者に対する健康管理と年金の保証、および電気料金と主食の値下げも政府に要求するとしている。「メーデー」集会は、ジャカルタと並行して、ジャワ島のバンドン、スマラン、スラバヤ、スマトラ島のランプン、メダン、バタム、スラウェシ島のマカッサル、カリマンタン島のバンジャルマシンなどの主要な地方都市でも同時開催されるという。
(その国のメーデーの特徴を知る)
(コメント:メーデーの時期がやってきた。日本のメーデーはお祭り的な雰囲気があり、平和的に行われる。労働組合の活動が活発な国では過激な抗議行動に発展することもある。ベネズエラやアルジェリア、スーダンでは多くの市民が街頭に出て抗議デモを繰り返している。政治的な抑圧からの自由を求める抗議活動から、生活の改善を求める抗議活動まで様々である。渡航先の国の市民の不満の拠り所は現地に滞在していれば分かる。市民の不満、とりわけ生活に直結したテーマを掲げた抗議集会、或いはメーデー集会はその怒りが爆発し、暴動へ発展することもある。インドネシアのメーデーの規模は大きい。世界各国でメーデー集会が開催される。当日の日程を慎重に計画して頂きたい。)

[フィリピン] 大統領「南部サンボアンガ市に渡航するな」 国軍・警察も同じ見解
ドゥテルテ大統領は23日、マニラ首都圏パサイ市で開かれた会合で、ミンダナオ島西端のサンボアンガ市の治安状況に関して、「イスラム過激組織『アブサヤフ(ASG)』による犯罪行為の脅威が存在する」として、外国人旅行者に対して「同市に渡航しないように」勧告した。この発言について、国家警察と国軍西部ミンダナオ司令部の各報道官は24日、同市がASGメンバーの潜伏地であることを指摘し、「一般的にこうした地域に旅行者が入ることには大きな危険性が伴う」と大統領の発言に同意するコメントを出した。特に、外国人はASGの身代金目的での誘拐で格好のターゲットになると警告している。同市を管轄下に置く第9管区(サンボアンガ半島)警察局は、1月下旬に隣接地域であるホロ島でカトリック聖堂爆破テロ事件(21人死亡、約100人負傷)、バシラン島でモスク手榴弾テロ事件(2人死亡、3人負傷)が相次いで発生して以降、同市に厳戒警備態勢を敷いている。
(危険地域を広範囲に捉える)
(コメント:アブサヤフの活動が止まらない。治安当局との衝突が繰り返されている。大統領が直接、都市名まで上げて渡航中止の注意を促すことは珍しい。もっとも、軍と警察が大統領の発言に同意するのはおかしな話である。軍や警察の情報に基づき、大統領が国内外に注意を促したということであろう。当然、アブサヤフの取締りを徹底するように命令されていることは容易に想像がつく。フィリピンでは警備を強化していてもテロ事件が発生している。高速ボートを所有するアブサヤフの行動範囲は広い。サンボアンガ市周辺ばかりではなく、ミンダナオ島を中心に広範囲で注意を要する。現地で活動する企業は安全対策の再点検をして頂きたい。)

April 24, 2019
[中国] ビジネス関連8法 改正案施行へ
全国人民代表大会(全人代)は23日、ビジネス環境を改善するため、8法からなる関連法の改正施行に関する投票が行われ、可決した。改正される法律は、建設、防火、電子署名、都市地方計画、車両および船舶税、商標登録、不正競争防止、および行政許認可関連とされる。
(法律を順守するために)
(コメント:ビジネス関連の8法の改正案が可決されたという。改正される法律の内容が中国でビジネスを展開する外国企業にも適用されることは当然のことである。中国の法曹界では改正点などが議論されていることと思われる。ビジネス展開している国の法制度を理解するのは容易なことではない。許認可手続きなどを含めて法律の専門家に依存せざるを得ないところがある。大幅に改正されたものか不明であるが、顧問弁護士等法律の専門家に改正されたポイントなどを確認し、順守することが大切である。)

[インドネシア] ジャカルタ市街地に警察機動隊1万人配置 選挙後の警備強化の一環
大統領選挙・総選挙が実施された4月17日以降、ジャカルタ首都圏の主要道路沿いに多数の警察機動隊(ブリモブ)が次々に配置されていることで、市民の間で「何か治安上の異変が起きているのか」との不安感が広がっている。地元メディアの報道によると、ジャカルタ首都圏警察以外の3つの警察管区から機動隊員計6,200人が首都圏に到着し、現在では各所に配置された同隊員は約1万人に上っている。機動隊の首都圏への増派について、国内治安の責任者であるウィラント政治・法務・治安担当調整相(元国軍司令官)は23日、「国家警察が機動隊を(警察管区の間で)移動するのは通常のことであり、何も心配する必要はない」と言明した。大統領選挙の正式な確定結果は選管から未だ発表されていないが、世論調査機関などの「クイックカウント」ではジョコ・ウィドド大統領の再選が確実となっている。これに対して、対抗馬のプラボウォ候補(元陸軍戦略予備軍司令官)陣営からは選挙の投開票で不正があったとして街頭での抗議集会・デモに訴える動きも出ている。ムルドコ大統領首席補佐官は同日、「近い将来に治安上の脅威が発生する兆候はない」と強調した。

[フィリピン] 南部スルタンクダラット州 キリスト教会爆破テロ未遂事件が発生
ミンダナオ島南部・スルタンクダラット州のランバヨン町で22日午前、市街地にあるカトリック教会で爆弾テロ未遂事件が発生した。国家警察のゴンザレス報道官が23日、発表した。それによると、同町の住民が教会の入り口に不審なバックパックが放置されているのを見つけ、同町警察本部に通報した。爆発物処理班がバックパックの中を調べたところ、81ミリ迫撃砲の砲弾に携帯電話を利用した起爆装置を付けた遠隔操作式の簡易爆弾(IED)であることが判明。同班は教会一帯を封鎖した上で爆破処理したが、その際に教会の屋根の一部が崩落したという。同州を管轄する第12管区(ソクサージェン地方)警察局のラスコ局長は同日、IEDは高威力のものであり、本件は礼拝に訪れるキリスト教徒の殺傷を狙った、イスラム過激組織による爆破テロ未遂事件だと断言した。犯行声明などは出ていないが、捜査当局は23日午前の時点ですでに複数の重要参考人を特定していることを示唆した。

April 23, 2019
[中国] 上海の駐車場で電気自動車が発火 米テスラ社が原因を調査
中国メディアが22日報じたところによると、米テスラ社の電気自動車(EV)「モデルS」が21日夜、上海市内の地下駐車場で発火し爆発した。火は約1時間20分後に消し止められ、死傷者は出なかったが、周辺の車にも被害が及んだ。事件当時、所有者は乗車しておらず、充電もしていなかったという。米テスラ社はWeiboの公式アカウントで、関連当局と協力して調査を進めていると説明した。電気自動車(EV)市場が急成長を遂げている中国だが、2018年には電気自動車に関連する事故が40件報告されている。また、テスラ社の電気自動車が発火する事故は、中国のみならずアメリカでも発生している。この事故を受けて専門家は、リチウムイオン電池の技術については改良の余地があるものの、電気自動車が従来のガソリン車と比べて特に危険というデータは見つからないとしている。

[フィリピン] ルソン島中部でM6.1の地震 8人死亡 邦人被害の報告なし
フィリピン北部・ルソン島で22日午後5時10分ごろ、マグニチュード(M)6.1の地震が発生し、震源地付近とみられる同島中部・パンパンガ州のパネダ知事によると、倒壊した商業ビルの下敷きになり少なくとも8人が死亡、約20人が負傷した。まだ、数十人が閉じ込められている可能性があるという。同州の南方に位置するマニラ首都圏でもオフィス街の高層ビルが大きく揺れ、避難する会社員もいた。在フィリピン日本国大使館によると、日本人が被害に遭ったとの情報は入っていない。パンパンガ州マバラカット市にあるクラーク国際空港では、ターミナルの天井が崩落したため、一時閉鎖の措置がとられた。地元メディアによると、52回の余震が記録され、危険な状況が続いているため、23日は同島中部の多くの学校が休校となった。ソーシャル・メディア(SNS)上では、首都圏のビル最上階にあるプールから水が滝のように流れ落ちる動画が拡散している。

[インドネシア] 中ジャワ州スマラン 特殊詐欺の容疑で中国人・台湾人40人逮捕
中ジャワ州警察刑事部は17日、同州スマラン市の住宅団地内の民家を急襲し、特殊詐欺と恐喝に関与した容疑で中国人28人と台湾人12人の計40人を逮捕した。ヘンドラ刑事部長が22日、発表した。同部長によると、容疑者らの手口は、警察官や司法関係者を騙って中国・台湾在住の被害者に電話をかけ、「刑事事件の捜査対象者になっているので、(嫌疑を晴らすか、事件もみ消しのために)所定の銀行口座に現金を振り込めば助けてやる」と脅して、現金を詐取するもの。被害者側の受話器には、中国・台湾の電話番号が表示されるようにIP電話上で細工がなされていたという。台湾人12人のうちの11人は、国際刑事警察機構(ICPO:インターポール)の台湾事務局から国際手配されていた。ヘンドラ部長は、逮捕者40人は重大な越境犯罪に関与しているため、全員の身柄はICPOに引き渡されることになると指摘した。
(家族で合い言葉を)
(コメント:特殊詐欺の国際化が進んでいる。タイで日本人詐欺団が逮捕されたり、日本国内で外国人の特殊詐欺集団が逮捕されている。詐欺の手口はさまざまでお国柄を反映している。中国では利殖や投資にまつわる儲け話が多いという。海外赴任や留学をしている人は、日本に残った家族や親族が特殊詐欺の被害者にならないよう注意したい。家族を装う手口には、電話機に「合い言葉」を貼り付けて口頭で確認しあうのが効果的だ。)

April 22, 2019
[中国] 河南省鄭州市 国家の機密情報を盗もうとしたスパイ容疑で複数の外国人が逮捕される
河南省鄭州市の治安当局は22日、現地の大学生を利用し、人民解放軍や国家の安全保障に関する機密情報を盗もうとしたスパイ容疑で複数の外国人を逮捕したと報じた。外国人の国籍などは明らかになっていないが、関与したのは政治や経済、安全保障などを専攻する名門大学の学生たちだという。逮捕された外国人の1人は、中国人の偽名を使ってSNSで学生に話を持ち出し、人民解放軍の海軍や空軍に関する写真を送るよう求め、同学生は434米ドル(約4万8,000円)を受け取ったとされる。中国では同様の容疑で日本人が拘束されるケースがあるが、経済成長率の鈍化なども影響して、今後さらに反政府的な動向に神経を尖らせることも考えられる。

[フィリピン] 北コタバト州 イスラム過激組織BIFFの準幹部と部下射殺
ミンダナオ島中部・北コタバト州のミッドサヤップ町で20日早朝、警察・国軍合同の治安部隊がイスラム過激組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う地元の過激組織「バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)」の準幹部に逮捕状を執行しようとした際に銃撃戦となり、捜査班は準幹部とその部下の計2人を射殺した。捜査班側に死傷者はなかった。現場を管轄する第12管区(ソクサージェン地方)警察局のラスコ局長によると、この準幹部はBIFFでは通称「コマンダーDM」で知られており、裁判所から多重殺人と殺人未遂で逮捕状が出されていた。死亡した2人は、潜伏していた民家に治安部隊が接近してきたのを察して、先に銃撃してきたという。警察の現場検証では、2人が使用していた軍用の自動小銃2丁が押収された。

[インドネシア] バリ島国際空港で火災 搭乗客らが避難 国内線19便がキャンセル・遅延
インドネシアの有名なリゾート観光地であるバリ島のングラ・ライ国際空港で19日午後4時50分ごろ、国内線出発ターミナルの天井から出火したが、消火作業の結果、午後5時20分ごろには鎮火した。ヘンキ運輸省報道官によると、この火災で人的被害はなかったが、同ターミナルの搭乗客らが一時避難する騒ぎとなった。また、国内便19便がキャンセルとなるか、または遅延した。同空港の業務は同日中には通常に復帰した。消防当局が現在、出火原因について調査している。

April 19, 2019
[中国] 偽アスピリン販売容疑で26人逮捕
中国政府当局は、北京市と天津市を含む21の省や市でよく使用される鎮痛剤など1,000万元(約1億7,000万円)以上の偽造薬を広範囲で販売していた犯罪組織を摘発した。現在までのところ全国で活動していた26人を逮捕し、偽造薬を販売していた29人を今後10年間、薬の製造と販売することを禁じた。押収された偽アスピリンには何ら医療的な効果となる成分は入っておらず、でんぷんが使用されていた。安徽省?州市食品薬品監督管理局によると、アスピリンの箱に記載されていた製造者、住所、登録商標、薬の認可番号は偽造であったことが判明している。政府当局は昨年2018年5月に箱に記載されていた薬局の社長を逮捕している。近年インターネットでさらに多くの偽造薬が売られるようになった。浙江省警察当局が4月1日明らかにしたところによると、美容に関する偽造薬販売容疑で42人を逮捕し、被害額は約1億元(約17億円)に上った。政府のシンクタンクである中国社会科学院の研究者は、インターネットでの薬の販売者の身元や資格を必ず確かめ、ソーシャルメディアで偽造薬を発見した場合は当局に通報し、当局は直ちに販売禁止とせねばならないとしている。

[インドネシア] 劣勢のプラボウォ候補が「勝利集会」 日本大使館が注意喚起
ジャカルタ首都特別州の治安当局からの情報によると、19日夕刻、中央ジャカルタ区のモナス(独立記念塔)広場において、17日に実施された大統領選挙の民間調査機関によるクイックカウントで劣勢が伝えられているプラボウォ大統領候補の支持者らが「プラボウォ候補の勝利を主張する」大規模な集会を実施する予定である。在インドネシア日本国大使館は18日夜、在留・訪問中の邦人に対して「同集会に関する情報にご注意いただくと共に、集会が行われる場所及びその周辺に近づかないようにしてください」との注意喚起を発出した。また、同広場の周辺道路では交通規制等が行われる可能性があるので、外出の際には注意することも呼び掛けている。一方、クイックカウントでは「当選確実」のジョコ・ウィドド候補(現大統領)は18日、勝利を宣言するとともに、少なくとも21ヶ国の外国首脳・政府要人からすでに祝意を受けたことを明らかにした。
(選挙後の混乱に注意)
(コメント:大きなイベントである大統領選挙の投票が終わった。両大統領候補が勝利宣言を行った。出口調査などを通じたマスコミ報道では、現職のジョコ大統領が50%以上の得票率を獲得したといわれているが、しばらくは騒ぎが続くかもしれない。選挙期間中に熱くなった支持者たちは、選挙が終わってもしばらくは興奮状態が続く。敗れた候補は選挙に不正があったと主張することが多く、選挙後の混乱を招く大きな原因となる場合がある。プラボウォ氏の集会は19日金曜日に予定されている。暴動、テロに注意する必要がある。)

[タイ] 南部ピーピー島 英国人女性が性的暴行被害 ボート乗務員の男逮捕
南部・クラビー県の警察は17日、同県のリゾート地、ピーピー島で単独で旅行中の英国人女性(21歳)に性的暴行を加えた容疑で、同島在住の観光ボート乗務員の男(23歳)を逮捕した。国家警察庁のクリッサダー次席報道官が18日、発表した。容疑者の男は15日未明、泥酔状態で浜辺の屋外レストランで寝ていた被害女性に性的暴行を働いた後に逃走した。警察は女性からの被害届を受けて、現場周辺に設置された監視カメラの映像から容疑者の男を割り出した。タイでは旅行者の外国人が性的暴行を受ける事件が続発している。今月7日には東部・チョンブリー県のシーチャン島でドイツ人女性(27歳)が性的暴行を受けた後に殺害される事件が発生したばかりである。この事件では、同島在住の男(23歳)が強姦殺人の容疑で逮捕されている。
(ゴールデンウィーク前の注意喚起の一つに)
(コメント:日本でも性犯罪は繰り返し発生している。治安のいいと言われる日本でも夜道を警戒する人は多い。外国では日本より性犯罪が多く発生している国が多い。悪いのは犯人であるが、性犯罪の場合は被害者の油断が犯罪を助長することもある。被害者を責めることは酷ではあるが、油断は禁物である。春のゴールデンウィークで海外の観光地に赴く人も多い。海外は解放感があるが、より気を付けなければならないことは確かである。社員や学生に対する注意喚起のニュースとして活用して頂きたい。)

[パキスタン] 南西部バロチスタン州 武装勢力がグアダル港に向かうバス襲撃 14人殺害
南西部バロチスタン州で17日夜、最大の都市カラチからグアダル港に向かっていたバスが武装勢力の襲撃に遭い、14人が殺害された。一行は6台のバスに分かれてグアダル港に向かっていたが、同州南部の都市オルマラ(Ormara)付近で武装勢力に停車を求められ、そのうち16人が誘拐され、残りの者はバスに乗って立ち去るよう命じられた。誘拐された16人のうち2人は自力で逃げ出したが、18日に14人の遺体が発見された。事件後、「Raji Aajoi Sangar」を名乗る武装勢力が、「身分証明書を確認し、兵士や沿岸警備隊員を殺害した」との犯行声明を出したが、実際はパキスタンからの分離独立を掲げる武装勢力「バロチスタン解放軍(BLA)」の一派だとみられる。BLAはパキスタン軍だけでなく、グアダル港の開発など一帯一路構想を進める中国権益を狙ったテロも近年繰り返している。昨年、BLAはカラチにある中国領事館を襲撃したが、中国などがバロチスタンにある豊富な天然資源を搾取しているとの反感を強く持っている。
(治安の悪い地域の移動は最小限に)
(コメント:バロチスタン州では武装組織による外国人誘拐や殺人事件が繰り返し発生している。パキスタン政府を支援する中国企業、中国人が犠牲になったケースもある。もちろん、武装強盗による金品強奪事件も発生している。テロ組織と武装強盗では違いがある。有無を言わさず罪のない市民の命を狙うのがテロ組織、金や物を手に入れれば命までは奪わないのが武装強盗集団である。後者は無抵抗主義に徹することが大切である。もちろんこの原則が当てはまらないことは当然あり得る。今回の事件は前者の犯行と思われる。バロチスタン州では武装集団、反政府テロ集団が活発に活動する地域がある。車列が襲撃されることもある。おそらく警備員も同乗していたことと思われる。手を尽くしても襲われる。このような極めて治安の悪い地域で活動する日本企業は移動する必要のないように職場に宿舎を設けるなどの対策を検討する必要がある。)

April 18, 2019
[台湾] 中国から輸入した3万5,000本の割り箸廃棄 ホルムアルデヒド検出
現地報道が16日明らかにしたところによると、台湾衛生福利部食品薬物管理署(FDA)は中国から輸入した割り箸から発ガン性のあるホルムアルデヒドを検出し、同国は輸入を取り止め、3万5,000本を廃棄処分した。ホルムアルデヒドは防腐剤の作用を持つ。専門家は、色が極端に白く、甘い、もしくは鋭い匂いのある箸を使わないようアドバイスしている。また、新光三越がインドから輸入したハロッズブランドの3種類の茶葉からは、使用禁止の殺虫剤チアクロプリドが検出され、400キログラム以上が廃棄処分された。ティーブランド、ハーニー&サンズの輸入した合計52キログラム以上の2種類の茶葉には、それぞれ高濃度の殺虫剤のチアクロプリド及びカルベンダジムが含まれていた。

[インドネシア] 東ジャカルタ バスの利用者狙う強盗団のメンバー2人逮捕 8人手配
ジャカルタ首都圏警察は17日、バスの利用者ばかりを狙う武装強盗団のメンバー2人を東ジャカルタ区内で逮捕し、仲間の8人を指名手配した。アルゴ首都圏警察報道官によると、警察は最近、路線バスの利用者から「(同区の)プロガドゥン・バスターミナル周辺でバスから降りた直後にナイフを持った強盗団に襲われ、財布や携帯電話などを強奪された」との被害届を相次いで受けた。内偵の結果、一味は「スマトラ・ギャング」と呼ばれ、10人のメンバーで構成されていることが判明。捜査班は10人の潜伏先を捜索していたが、そのうちの2人を17日に発見し逮捕した。同報道官によると、10人は、被害者の行く手を遮る、ナイフを突き付けて被害者を脅す、貴重品を強奪する、周囲を見張るなど犯行の役割を分担していた。
(強盗には抵抗しない)
(コメント:駅やターミナルに降り立つ人々は、不慣れな場所に来て緊張と不安な気持ちにかられる。犯罪者はそうした人たちの隙を狙っている。新しい人が次から次へと来るので、自分たちはグループを組んで、女性や高齢者など弱い立場の人に目をつけて強奪を仕掛けてくる。運悪くナイフや銃などの凶器を持つ相手に遭遇したら、抵抗しないで相手の求めるものを渡し、相手が去る状況を早く作るようにしたい。)

[フィリピン] 北サマール州 「新人民軍(NPA)」が投げた爆弾爆発 9歳男児死亡
フィリピン中部の北サマール州ラスナバス町で17日午前、地域支援プログラムに従事していた陸軍部隊に向けて投げ込まれた簡易爆弾(IED)が爆発し、現場に居合わせた住民の9歳男児が死亡した。応急手当の訓練を受けた兵士が男児に対して蘇生術を試みたが効果がなかったという。兵士は全員無事だった。地元の陸軍当局者は、左翼ゲリラ「新人民軍(NPA)」の犯行だとして、「共産主義テロリストの残虐行為を断固非難する」と語った。当局者によると、爆発直後に陸軍部隊も反撃しようとしたが、住民が巻き込まれる恐れがあったためできなかったという。陸軍は現在、逃走したNPAゲリラの追撃作戦を実施している。

April 17, 2019
[中国] 水の事故から生徒らを守る警告を発出 国務院
国務院は16日、教育行政当局及び学校に対し、生徒を溺死など水の事故から守るよう警告を発出した。今回の警告は、気温が高くなり、より多くの生徒が野外で活動することが増えて、それに伴い、中国各地で生徒が溺死する事故が報告されていることから発せられた。政府当局や学校は、生徒が許可なく危険な水域に入ることは極めて危険であることを認識させることが指示されている。さらに、生徒自身の危険意識や自分の身を守る意識を向上させたり、家族や保護者の責任感を向上させるために様々な形での安全教育を施さねばならないとしている。教育行政は警察当局や気象当局等の機関と連携し、河川や池等の隠れた危険個所をなくし、水の事故を防ぐためにパトロールしなければならないとしている。
(水の事故に対する注意喚起を)
(水の事故が増えている。これから川や海や湖等へ出かける機会も増える。先般、オーストラリアでは日本の高校生が死亡する海の事故が発生した。十分注意するように指導されたと思われるが、自分は大丈夫であるという意識があったのかもしれない。毎年、海外で水の事故で邦人が亡くなっているが、訪れる湖や海の事情、危険個所を把握しておけば、水の事故は避けられる。無茶をする傾向のある児童や生徒に対しては保護者や周りの大人の監視体制が必要である。中国国務院の警告を他山の石として頂きたい。)

[タイ] 最南部パッタニー県 自警団員が2人組バイク犯に射殺される
最南部パッタニー県カポー郡で16日午前6時ごろ、警備業務の交代のためにバイクを運転して同郡庁舎に向かっていた自警団員の男性(59歳:イスラム教徒)が2人組のバイク犯に銃撃され死亡した。目撃者によると、2人組のバイクは、被害男性のバイクがサイブリー川の橋梁に差し掛かったところで背後から急接近し、後部座席にいた男が拳銃で数発発砲した後に素早く逃走したという。警察の現場検証で、被害男性は頭部と胴体に3発被弾しており、周辺からは9ミリ拳銃の空の薬莢4個が採取された。犯行の手口からは、犯人の2人組は、最南部で爆破・銃撃テロを頻発させているイスラム過激派の武装集団のメンバーである可能性が高いが、同県警察当局は同日午後の時点で犯人像に関しては明言していない。

[ベトナム] 北中部ゲアン省の民家から覚醒剤600キロ押収 近年で最大規模 4人逮捕
ベトナム公安省広報紙の16日付報道によると、同省の麻薬犯罪捜査局は15日、北中部ゲアン省の民家を急襲し、屋内にあった販売用のスピーカー30台に隠されていた結晶状覚醒剤600キロを発見し押収した。この押収量は、近年にベトナム国内で摘発された麻薬としては最大規模だという。また、同局の捜査員は、この摘発に伴い、同省在住の男3人(29、45、53歳)と首都ハノイ市在住の男(39歳)の計4人を麻薬密売の容疑で逮捕した。ベトナムでは先月、南部ホーチミン市内でヘロイン300キロと覚醒剤300キロがそれぞれ押収される摘発事案2件が発生したばかりである。これらの事案では、中国人の容疑者数人が逮捕されている。

April 16, 2019
[中国] 若者に国の安全保障に対する意識向上の教育を施す
中国は15日に第4回国家安全教育日を迎え、教育機関で国の安全保障に対する若者の意識を向上させる取り組みを始めた。取り組みの内容は展示会の開催、講義、地域社会訪問からなる。インターネットを利用した政府主催の大学講座では、すでにおよそ300万人が国の安全保障について学んでおり、環境保護、文化、技術の安全保障といった分野もすべて教育に含むべきであるとしている。政府は、若者が多くの分野に啓発されることで、生涯、水の節約、木を育てることなど取るに足らないと思われることも国の安全保障に役立つという意識を持つことになり、長期的に国家に肯定的な結果をもたらすと考えている。
(安全保障概念の違いを知る)
(コメント:私たちは安全保障を、例えば日米安全保障条約などのように、他の国からの攻撃に対する防衛という概念で捉えがちだが、全体主義や共産主義国家では、国民一人一人が安全保障の意識を持ち、行動することで国の安泰と繁栄をめざすという考え方をとることがある。中国では、2015年以降毎年4月15日を国家安全保障教育デーとして定め、若者を中心とした安全保障教育が行われている。滞在する国によっては日本では考えられない法律や制度に驚くこともある。“郷に入っては郷に従え”の故事に倣って、法律違反やルール違反を起こさないよう注意したい。)

[タイ] 狂乱の男が高速道路を逆走 タクシー等5台と衝突 フランス人観光客ら6人負傷
バンコク市街地とその東郊のスワンナプーム国際空港(サムットプラカーン県バンプリー郡)を結ぶシーラット高速道路上で15日夕方、狂乱状態に陥った男(29歳)の運転する乗用車(セダン)が反対車線を爆走し、空港方面からバンコクに向かっていたタクシー2台、バイク3台と次々に衝突した。この一連の衝突でタクシーに乗っていたフランス人観光客の男性2人を含む計5人の男性が足の骨を折るなどの重傷を負い病院に搬送された。乗用車の男も足の骨を折ったという。警察は男の身柄を拘束し、アルコール検査を行ったが飲酒運転ではなかったことが判明した。ただ、男の車からは空のウィスキー瓶が発見された。警察の発表では、男の麻薬使用の有無を調べる尿検査の実施については言及していない。警察は男が狂乱状態に陥った原因や高速道路を逆走した動機などについて取調べを行っており、危険運転致傷容疑などで逮捕する方針である。

[フィリピン] 全国のターミナルでの一斉麻薬検査 バス運転手ら53人が陽性反応
フィリピン薬物取締庁(PDEA)は15日、路線バスの運転手など公共交通の従事者に対する抜き打ちでの一斉強制麻薬検査を全国89ヶ所の交通ターミナルで実施した。その結果、検査を受けた7,729人のうち53人が覚醒剤の陽性反応を示した。53人の職種別内訳は、バス運転手35人、バス車掌17人、運行管理者1人。地域別では、マニラ首都圏が最も多く13人だった。PDEAでは、麻薬常用の疑いがあるこれら53人を取り調べており、適正な法的措置をとる予定である。

April 15, 2019
[中国] 上海市 企業や個人向けに 電子文書に押す電子印章サービスを開始
上海市経済情報委員会は、同市で電子文書における電子署名の需要が高まっていることから、電子印章のサービスを法人及び個人向けに開始することを明らかにした。企業や個人は、デジタル証明や名前を使用して認証し、電子印章のプラットフォームにログインして、電子署名の作成、提出、照会や変更等のサービスを申し込むことができるとしている。上海市政府当局は、電子印章サービスを拡大して、企業の取引、投資、電子商取引や契約に活用できるようにしたり、個人に対しても健康保険や医療保険などの社会福祉に対しても電子印章が使用できる計画を立てているという。上海市政府当局は昨年2018年10月に電子政府を立ち上げ、同市の企業の90%が電子文書を登録しており、800万人もの市民も個人の電子文書を登録している。
(デジタル化に早く慣れる)
(コメント:デジタル・ディバイドとは、「インターネットやパソコン等の情報通信技術を利用できる者と利用できない者との間に生じる格差 」のこととされる。海外に行くと、スマホ利用、電子マネーやUberやGrabなどの自動車配車サービスなどで日本と海外のデジタル・ディバイドを感じることが多い。年齢差や日本の商習慣や規制に依るもののようだ。短期の海外旅行者ならばその間利用しなければ済むが、長期滞在して生活者となるとそうはいかない。その国のデジタル世界にいかに早く慣れるかで生活の質も変わってくる。やみくもに滞在国のデジタル化に合わせる必要はないが、必須のサービスの利用は家族で早めに慣れるようにしたい。語学と同じように若い人(とくに子供)の順応性が高いので、お子さんから教えてもらうことにちゅう躇しないほうが良い。)

[インドネシア] 大統領選挙投票日直前の冷却期間 首都圏警察本部長が厳守を要請
ジャカルタ首都圏警察と陸軍第1軍管区(首都圏)司令部は14日、4月17日に実施される大統領選挙・総選挙に向けて大規模な警備態勢を開始するに当たって、警察・国軍合同のロールコール(人員点呼)を行い、警察官と兵士数千人が整列した。街頭での激しい選挙戦は13日で終わり、14日から投票日前日の16日までは全国で一切の選挙運動が禁止される「冷却期間」が施行されており、首都圏も久しぶりの静けさを取り戻している。プラモノ首都圏警察本部長は、メディアを含むあらゆる組織・団体に対して「冷却期間を厳守し、政治・社会的な対立を煽らないように」強く要請した。首都圏での警備には、警察官2万3,000人と兵士1万5,000人が動員・配置される予定。全国の有権者総数は1億9,200万人で、投票率は少なくとも70%と予想されている。
(選挙の行方に注目)
(コメント:各種の世論調査は、現職のジョコ大統領の優位を伝えている。警察当局は、選挙期間中に暴動などの発生する恐れのある「要注意州」を発表するなどの注意とけん制をしてきたが、幸い選挙戦最終日の13日までに目立った事件は起きていない。17日(水)の投票日以降、新体制スタートまで平和裏に進むことを期待するが、トラブルが発生する可能性もあるので巻き込まれないように十分注意したい。滞在者は、街中での選挙関連の集会に近づかない、出張者や旅行者は、外務省の「たびレジ」登録を確実に行い、異変が生じたときのメール受信を確実にしていただきたい。)

[フィリピン] IS系組織「マウテ」の宗教的指導者アブ・ダルの死亡確認 DNA鑑定で
2017年5月から10月にかけてミンダナオ島マラウィ市がイスラム過激組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う地元の武装勢力に占拠された事件に関連して、武装勢力で「生き残った最後の指導者」とされたオワイダ・ベニト・マロホムサル、通称アブ・ダルが死亡したことが確認された。ロレンザーナ国防相が14日に発表した。アブ・ダルは3月14日にラナオ・デル・スル州で治安部隊が殺害したテロ容疑者数人に含まれている可能性が高いとされていたが、陸軍当局は14日までに、DNA鑑定で遺体のうちの1人がアブ・ダルだと断定したという。アブ・ダルはイスラム導師で、マラウィ市を占拠した武装勢力の中核だったIS系組織「マウテ・グループ」を率いていた「マウテ兄弟」2人の「霊的指導者」だった。中東のIS中枢がアブ・ダルをISの「東南アジア地区エミール(司令官)」に任命したとの情報も出ていた。フィリピンの治安当局は、アブ・ダルの死亡で「マウテ・グループ」らIS系諸組織が宗教的なリーダーを失ったとみている。

[パキスタン] 野菜市場で自爆テロ 少なくとも18人死亡 少数民族が標的か
パキスタン当局によれば12日、南西部のクエッタ近郊の野菜市場で自爆テロが発生し、少なくとも18人が死亡し、50人あまりが負傷したとされる。死者の半数はイスラム教シーア派の少数民族ハザラ人であるため、当局ではハザラ人を狙ったテロ事件として捜査しているが、犯行声明などは出ていない。同地域では2013年にハザラ人の居住地区で大規模な爆弾テロが発生し、200人余りが犠牲になる事件が発生している。またスンニ派が主流のアフガニスタンやパキスタンでは、シーア派のハザラ人は「タリバン」やイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のテロの標的となってきた。そのため、現地バルチスタン当局は、ハザラ人が市場などへ移動する際はバスで警護しているが、今回はその目的地である市場で標的となった形である。
(過激派の事件や組織の特徴を知る)
(コメント:パキスタンのイスラム過激派は、あえて群雄割拠という表現を使うが、多種多様である。カシミール地方を巡るインド・パキスタンの衝突の火元となっているラシュカレ・タイバ(LeT)やジェイシス・ムハンマド(JeM)は国外のインド権益を攻撃する。パキスタン国内のイスラム教シーア派の少数民族ハザラ人を標的にしたテロを繰り返しているのは、ラシュカレ・ジャングビ(LeJ)と言われるが、今回の自爆テロが彼らの仕業かは明らかではない。多種多様なテロ組織が日本人や日本企業をターゲットにしている宣言や事件はないものの、宗教施設、軍や警察などの治安機関、国境管理事務所などの施設を狙ったテロに巻き込まれないように注意したい。)

April 12, 2019
[台湾] 排気ガスによる子供の喘息患者数ランキング 194ヶ国中4番目
専門家が10日に発表したところによると、台湾で車やトラックの排気ガスによる小児喘息の患者数が194ヶ国の中で4番目に多く、これは1年間で10万人の子供に対し、新たに420人の喘息患者が増える計算となる。インドや中国など汚染レベルが高い国に限らず、英国や米国でも小児喘息患者の4分の1は、車両の排気ガスによるものとされる。国別にみると、排気ガスによる小児喘息患者の多い順に、クウェート、アラブ首長国連邦、カナダ、台湾となるが、市別にみると、上海市は2位、北京市は4位、天津市は5位、瀋陽市は7位、ロサンゼルスは8位及びニューヨーク市は9位となっている。子供は特に有毒な大気に対して抵抗力が弱く、肺の発育が妨げられることが知られている。

[タイ] 総選挙結果 比例代表の議席算出方法で混乱 選管が憲法裁判所の裁定仰ぐ
タイ総選挙委員会(EC)は11日付声明で、3月24日に実施された総選挙(下院:定数500)での比例代表(定数150)の議席を各政党の小選挙区での総得票数から算出する方法(「混合議席比例代表制」)について、総選挙に関して規定した憲法91条と下院議員選挙基本法128条の間に相互矛盾や解釈の問題が発生しているとして、同委員会が憲法裁判所の裁定を仰ぐことにしたと発表した。選管は5月9日に総選挙の確定結果を発表するとしているが、各党の比例代表の議席数については現在まで、算出方法を巡る混乱で暫定結果さえ発表できないでいる。タクシン元首相派政党「タイ貢献党」を中核とする反軍政派の7党は3月下旬に「独自の見通し」から「下院の過半数を確保した」として連立の合意を宣言。これに対して、プラユット現首相の続投を支持する親軍政派「国民国家の力党」は「確定結果を待つ」としながらも水面下では中立派諸政党との連立工作を加速させている。こうした中で、「行司役」の選管が「比例代表議席の算出で混乱している」ことを認めた形になったことは、総選挙そのものの信頼性を揺るがせる深刻な政治的危機だとの指摘が法律専門家らから噴出している。連立工作や新議会での次期首相選出以前の段階でタイ政界が大混乱に陥る可能性さえ出て来た。(次期政権の樹立を巡る親軍政・反軍政両派の連立工作については、本日付のOSCコメンタリーを参照されたい

[マレーシア] サバ州沖 ボートで密入国図った5人組逮捕 身代金目的誘拐団か
ボルネオ島サバ州沿岸の治安維持を担当するマレーシア国軍合同特別部隊第2部隊(ATB2)は11日午前、同州のリゾート、マタキン島の沖合で、フィリピン領シタンカイ海域からマレーシア海域に侵入しようとした不審なボートを臨検し、銃器を所持していたフィリピン人とみられる男5人(28~45歳)を逮捕した。5人からは、9ミリ拳銃1丁、ショットガン1丁と弾丸多数が押収された。全員が身分証明証などを所持しておらず、フィリピン南部を拠点とするイスラム過激組織「アブサヤフ(ASG)」と関係する身代金目的誘拐団のメンバーの可能性もある。同部隊では、現場を管轄するスンポルナ郡警察署に全員の身柄を送った。同署で現在、5人の身元特定や同州に密入国を図った目的などの解明に向けた取調べを行っている。
(犯罪組織の活動範囲に注意)
(コメント:マレーシアのサバ州沖では誘拐に注意するように日本大使館からも注意喚起が繰り返し発出されている。誘拐を繰り返しているアブサヤフと関係している犯罪組織か、或いはアブサヤフのメンバーかは今後の調べで明らかになる。携行している武器の種類、数からみてアブサヤフではないように思われる。誘拐は人質を監禁したり、人質交渉などが必要であり、素人ができるものではない。5人の背後に何らかの支援組織があることは十分に考えられる。サバ州沖合に近づくことはないと思われるが、犯罪組織は高速ボートを利用して広い範囲で活動できる。サバ州、ミンダナオを中心に広範囲に渡って誘拐に対する注意が必要である。)

[インド] インド総選挙 与野党支持者間の衝突や抗議活動で死傷者続出
インドでは11日から総選挙期間に入ったが、各地で人々の衝突が発生し死傷者が出ている。南東部アンドラ・プラデーシュ州では同日、与党テルグ・テサム党の職員と野党の支持者との間で暴力的な衝突が発生し、同与党職員2人が死亡。北部カシミール地方では、抗議活動中に治安当局によって1人が殺害された。また、複数の州で電子投票機15台が壊される事件も起きている。総選挙前の9日には、中部チャティスガル州で与党インド人民党所属の州議会議員の乗る車両が突然爆発し、同議員など5人が死亡。地元警察は、総選挙のボイコットを呼び掛けるインド共産党毛沢東主義派(マオイスト)の犯行であると指摘している。今後も、総選挙中の暴力的な衝突や破壊行為の発生が続くことが懸念される。
(選挙時の注意事項)
(コメント:選挙の度に与野党の支持者が激突する構図はいずれの国も同じであるが、暴力沙汰に発展する国はある程度限られている。これに反政府勢力による選挙妨害行為が加われば、選挙時の混乱に拍車がかかることになる。支持者同士の暴力沙汰、立候補者に対する直接攻撃、投票所襲撃など様々な形の事象が発生する。爆弾を使用した攻撃となれば組織的な犯行である。インド共産党毛沢東主義派の活動地域は要注意である。もちろん,イスラム過激派によるテロにも注意する必要がある。5月23日の開票日まで一部で混乱が続く。日々のビジネス、生活をする上で、騒ぎの渦中に入らないように注意したい。)

April 11, 2019
[中国] 化学工場爆発事故 早急な有害廃棄物の処理の必要性が明らかに
国務院は、3月21日に発生した江蘇省塩城市の化学工場爆発の原因(78人死亡、600人以上負傷)は現在調査中としているが、複数の情報筋によれば、有害廃棄物の不適切な処理が爆発の主な原因となった可能性を示唆している。化学工場は、タールやメチルアルコールを含む広さ1,000平方メートルの産業廃棄物の貯蔵庫を所有しているという。同工場では、1日平均約11メートルトンの固形廃棄物と廃水を排出し、毎年、4,500トンの有害廃棄物が出るという。中国では有害廃棄物を処理するには特別な許可が必要とされるが、同工場はその許可を得ていなかった。今回の爆発事故を受けて、生態環境部と全国人民代表大会は、固形廃棄物処理法を改正し、国の監視、処理及びリスク回避能力を強化する情報ネットワークを構築するとしている。

[タイ] バンコク中心部のセントラルワールドで火災 従業員2人死亡 15人負傷
バンコク中心部パトゥムワン区のラーチャプラソン交差点にある大規模複合施設「セントラルワールド」で10日午後、火災が発生し、バンコク首都圏行政庁(BMA:都庁)によると、同施設の従業員2人が死亡、他に15人が負傷した。負傷者の大半は煙を吸い込んだことによる呼吸傷害に陥っているという。同施設の本館(ショッピングコンプレックス)の8階にある書類保管庫で午後5時40分ごろに出火し、同館内にいた買い物客や隣接する「セントラルワールド・ホテル」の宿泊客らが施設の外側に避難するなど、周辺地域は騒然とした状況となった。死亡した2人は逃げ遅れて、8階の窓から飛び降りたとみられている。出動した多数の消防車が午後6時10分までに火を消し止めたが、ラッシュアワーだったこともあり、同交差点があるラーマ1世通りとラーチャダムリ通りは大渋滞に見舞われた。「セントラルワールド」は、「バンコク伊勢丹」が入るショッピングコンプレックスの他に、ホテル、オフィスビルからなる複合施設で、多くの在留邦人や観光客が利用している。
(非常口を確認する習慣を)
(コメント:街の中心街で発生した火災は大きな混乱を招いた。出火原因はまだ明らかにされていないが建物の8階から出火した炎が窓から勢いよく噴き出す様子を見ると、多くの犠牲者が出ても不思議ではなかった。犠牲者が少なかったのは消火活動が速かったためであろう。不幸にも従業員2名が死亡したが、客の避難誘導を行い、そのために避難が遅れたことが推測される。火災発生時に炎を避けることは当然として、煙に巻き込まれる危険性が高くなる。結果として行き場を失うことになる。火災発生時は、とにかく、発火地点から素早く避難することである。非常口は万が一の場合の命を守る逃げ道である。大規模複合施設などは迷路になっているところもある。非常口を確認する習慣を身に着けたい。)

[フィリピン] 首都圏マラボン市 バランガイ議会議員が銃撃され死亡
マニラ首都圏マラボン市のロドリゲス通りで10日午前、同市バランガイ(最小自治体)・パングフロのダンテ・シー議員(53歳)が殺し屋とみられるサングラスをした単独の男から銃撃され死亡した。遺体の傍らには「バランガイの住民を搾取してきたならず者(を成敗した)」と書いた紙が置かれていた。しかし、同氏を知る友人の多くが「(同氏は)住民に思いやりがある善良な人物で殺されるような理由は見当たらない」と語っている。同市を管轄する首都圏警察北部管区本部(NPD)では、政治家が暗殺された重要事件だとして特別捜査本部を設置して犯人を特定する捜査を開始した。同本部では、事件が5月に実施される中間選挙と関係している証拠は今のところないとしている。マラボン市では、政治家が殺害される事件がしばしば発生しており、2016年から18年の間にバランガイ議会議員3人と市議会議員1人が殺害されている。

[パキスタン] インド総選挙を前にパキスタンがインド軍による空爆現場を公開
4月11日から実施されるインド総選挙を前に、パキスタンは10日、外国メディアや外交関係者に対し、2月26日にインド軍によって空爆された現場を初めて公開した。公開されたのは、北部カイバル・パクトゥンクワ州バラコット(Balakot)にあるイスラム教の学校で、パキスタンは空爆による被害は出ていないとする一方、インドは今回の緊張悪化の引き金となるテロを実行したイスラム過激派「ジェイシュ・エ・ムハンマド(JeM)」のアジトを空爆し、多くの戦闘員を殺害したと主張している。現場では、インド軍の空爆によってできた穴や壊れた家などが公開されたという。今回の公開は、パキスタンの政治的パフォーマンスととれる一方、総選挙期間に入るインドへ揺さぶりをかける狙いがあるとみられる。
(万が一を想定する)
(コメント:今日からインドでは9億人の有権者が投票所に向かう。5月23日が開票日となる。パキスタン外相はインドが4月16日から20日にかけて攻撃を行う旨、地元メディアに述べたがインド側はこれを否定している。この時期にパキスタン側が2月26日、インドによる空爆現場を公開した意図は不明であるが、上記のインド側の攻撃の情報に対するけん制の意味があるのかもしれない。選挙を有利に運ぶために仲の悪い隣国との対立を煽ることはよくあることであるが、現時点でインドがパキスタンを攻撃する理由は見当たらない。テロ組織の出撃拠点と思しき場所を空爆することはあり得るかもしれないが。選挙中のインドばかりではなく、隣国のパキスタンも情報収集、最悪を想定した対策を検討しておくことが肝要である。)

April 10, 2019
[中国] インターネット上のわいせつ物など取締まり 取締り当局
取締り当局は9日、インターネットで出回る情報を健全なものにするため、4月から8ヶ月間取締まりを行う。同当局は地元政府当局に対し、インターネット上の文学、ライブ動画配信、動画、オンラインゲーム、ミニブログ、チャットアプリのWeChatを調べるよう指示した。わいせつ物、ポルノ、正しい結婚観や家族観に反する内容、暴力や凄惨なもの、恐怖を与えるものはネットから削除される。違法な内容を広めるものは捜査され処罰される。

[インドネシア] 総選挙監視庁 国政選挙の投開票での16の「要注意州」を指摘
選挙関連の紛争防止業務を所管する「総選挙監視庁(Bawaslu)」は9日、来る17日に実施される大統領選挙・総選挙に関する最新の情勢報告を発表し、その中で、投票日に前後して有権者間で暴力的な衝突などが発生する可能性がある地域として(全34州中の)16州を挙げた。これらの「要注意州」は、同庁が定めた「リスク指数」で全国の平均数値(49.63)を上回っており、最も数値が高い数値(55.08)を示したのはパプア州だとしている。その他の「要注意州」は、ジャワ島ではバンテン、西ジャワ、中ジャワ各州とジョクジャカルタ特別州で、外島部ではスマトラ島のアチェ、西スマトラ、リアウ群島、ジャンビ、ベンクル各州、カリマンタン島の北カリマンタン、東カリマンタン各州、スラウェシ島の北スラウェシ、中スラウェシ、南スラウェシ各州、それに東ヌサトゥンガラ州。同報告は、紛争や衝突が発生する最大の要因として、関連当局の不正や手続き上の不備によって投票できない有権者が出る事態を挙げている。
(選挙投票日に特に注意)
(コメント:タイの総選挙は終了したが、混乱が続いている。インドネシアの大統領選挙、総選挙は来週に迫った。大きな混乱となる要素は見当たらないが、総選挙監視庁が挙げた要注意州は半数近くに上る。過去の選挙時の混乱状況を参考にしたものであろう。有権者間の衝突から来る混乱が予想されるという。暴動へ発展する可能性を秘めている。要注意州に挙げられていない州でも熱気を帯びた支持者たちによる偶発的な衝突、投票所でのトラブルから大騒ぎになることもある。選挙期間中は要注意であることは世界共通であり、インドネシアも例外ではない。投票日は特に注意したい。)

[フィリピン] ミンダナオ島コタバト市 住宅団地で手榴弾爆発 住民2人負傷
地元メディアの9日付報道によると、ミンダナオ島南部に位置するコタバト市(独立行政都市)で8日夜、住宅団地内の民家に投げ込まれた手榴弾が爆発し、家主の男性の顎に手榴弾の破片が直撃し負傷した。バイクに相乗りした2人組が手榴弾を投げるのを目撃した団地の住民らがバイクの逃走路を封鎖。そのため、2人組はバイクを乗り捨てて徒歩で逃げたが、その際に1人が拳銃を発砲し住民の1人が被弾し負傷した。負傷した2人は同市内の公立病院に緊急搬送され手当てを受けた。家主の男性は元「海外フィリピン労働者(OFW)」だという。同市警察では、今回の事件は最近同市内やその周辺の諸州で続発しているイスラム過激組織によるテロなどではなく、個人的な怨恨が動機である可能性が高いとみて、逃走した2人の身元特定に向けた捜査を行っている。

April 09, 2019
[中国] 迷惑な観光客のブラックリスト化を検討 北京市内の公園への入場者を規制する方針
北京市の観光当局は7日、マナーの悪い「迷惑な観光客」のブラックリスト化を検討しており、顔認証システムなどの技術を利用して、市内の公園への入場を制限する方針を明らかにした。国営メディアによると、清明節の3連休を利用して北京を訪れる国内旅行者の数は増加傾向にあるという。それに伴い、マナー違反者の数も急増し、植物を荒らしたり、公園内の池で釣りをしたり、不法販売といった迷惑行為が相次いだ。2017年には、北京市内の天壇公園でトイレットペーパーが盗まれる事件が発生し、顔認証でスキャンしないとトイレットペーパーを利用できないシステムが導入された。中国国内では観光客への規制が強まっており、昨年までに670人以上がブラックリストに登録されている。登録者は移動が制限され、最大で12ヶ月間、航空機や列車の利用を断られる可能性がある。
(常時監視社会)
(コメント:世界で最も防犯カメラの設置数が多い中国で、顔認証システムの利用が急速に進んでいる。マスクや日焼けよけ、イスラム教徒がブルカで顔を覆うこともできない時代が来るかもしれない。また酒に酔った上での迷惑行為で1年間公共交通機関や航空機にも乗れなくなるのも、仮想ではなく現実のことになっている。海外に限らず、節度を守り、ルールをよく勉強して生活をすれば、必要以上に警戒したり窮屈に思う必要はないが、常に監視されているという意識を持つ必要があるようだ。赴任先、留学先の法律、制度の運用状況を確認していただきたい。)

[タイ] 東部シーチャン島 ドイツ人女性観光客強姦殺人事件で地元の男逮捕
バンコクの南東郊チョンブリー県の警察は8日、同県のリゾート地・シーチャン島でドイツ人観光客の女性(27歳)に性的暴行を加えた後に石で頭部を何度も殴打し殺害したとして、同島在住のタイ人の男(23歳)を強姦殺人などの容疑で逮捕した。男は取調べで犯行を認めているという。捜査当局者によると、男は7日に同島内でバイクを運転中の被害女性をみかけ話しかけたが無視されていた。その後、被害者の後を密かに付け、無理矢理人気のない林の中に連れ込み犯行に及んだという。被害者の遺体は同日夜、現場周辺で写真を撮影していた旅行者が発見し警察に通報した。当局は聞き込み捜査などによる男の不審な行動の目撃情報から容疑者を特定した。男の自宅の捜索では、殺害に使用されたとみられる血の付いた石が発見され、また、尿検査で男は麻薬の常用者だったことが判明した。

[インドネシア] 仏教徒女性被告に対する宗教冒涜罪裁判 最高裁が上告棄却
最高裁判所の公式サイトでの8日付公示によると、2016年に「拡声器によるアザーン(礼拝の呼びかけ)の音が大きいために聴覚障害を来した」とモスク(イスラム教礼拝所)に苦情を言ったことで宗教冒涜罪に問われ、地裁で禁固1年6ヶ月の判決を受けた北スマトラ州タンジュンバライ市在住の仏教徒女性(華人)について、最高裁は先月27日に被告の上告を棄却する決定を下した。被告の弁護人は8日、上告棄却について「驚きを禁じ得ない」と語った。弁護人によると、被告が有罪判決を受けた際の証拠は、イスラム教徒の近隣住民が署名した告発状だけであり、「これだけで宗教冒涜罪に問うのは不可解としか言いようがない」という。この裁判については、インドネシアの二大イスラム教信徒団体である「ナフダトール・ウラマ」と「ムハマディヤ」でさえ「(被告の)苦情は冒涜罪に当たらない」として、地裁の判決を批判してきた。しかし、最高裁はインドネシア国内での最近のイスラム至上主義的傾向の高まりに忖度したともいえる決定を下した。今後、同国内外の人権団体などから批判が出る可能性がある。

[インド・パキスタン] パキスタン外相 インドが軍事攻撃を計画との情報を公開 インドは否定
パキスタン外相は7日、インドがパキスタンに対し今月16日から20日の間に軍事攻撃を計画しているとの然るべき情報を得た、と発表した。しかし、この情報に関する証拠等は示していない。インドはこれを否定している。インドでは今週から総選挙の選挙戦が始まるタイミングで、インド野党は、モディ首相率いる与党が支持を得るために流した情報ではないかとの疑念を抱いていると表明している。両国は、領有権争いの続くカシミール地方で、パキスタンに拠点を置く武装集団によるインド軍へのテロ攻撃があり、それに対抗してインド軍が空爆するなど、今年初めから小競り合いが続いていたが、現在は小康状態にある。
(選挙期間中注意)
(コメント:2月の軍事衝突から3月以降小康状態を保っているインド・パキスタンだが、テロ計画や軍事攻撃の情報が出ており警戒が必要だ。インドの総選挙が明後日(11日)から5月19日まで順次投票が行われる。有権者数9億人の世界最大の民主選挙が1ヶ月以上かけて行われる。モディ首相率いる現政権が安泰とは言えず、さまざまな不穏な情報やニセのニュースが流されると考える。「火のないところに煙は立たない」として注意を怠らないようにしていただきたい。)

April 08, 2019
[中国] 第二中級人民法院副院長殺害 重慶市
7日付の地元報道によれば、政府筋からの情報として、重慶市第二中級人民法院元副院長(55)が強盗に襲われ、殺害されたことが明らかとなった。元副院長は重慶市出身で2016年12月に副院長の職を解かれている。当局は本件を捜査中としている。

[タイ] 最南部ヤラー県 モスクで礼拝中の国境警備警察隊員2人が射殺される
最南部ヤラー県ターントー郡で5日午後、銃で武装した4人組の男が地元のモスク(イスラム教礼拝所)に侵入し、建物内にいた国境警備警察隊(BPP)のイスラム教徒隊員2人を射殺して逃走した。隊員2人は床に座って礼拝中だったが、4人組は被害者2人にまっすぐに接近すると至近距離から2人の頭部に向けて発砲したという。使用された銃器の種類などはわかっていない。同県警察の捜査当局は、最南部でテロ攻撃を頻発させているイスラム過激派の武装集団による警察官を狙った銃撃テロだとみて、逃走した4人組の行方を捜索している。犯行は、同郡の住民を恐怖に陥れ、治安混乱を引き起こすことが目的だった可能性が高いという。
(陸路の国境通過)
(コメント:タイとマレーシアは、日本人にとって馴染みの国で人気も高い。陸路で移動をする場合もあるだろうが、タイの最南部と言われる地域は、外務省の危険情報では「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」となって久しい。理由はタイからの独立をめざすイスラム過激派が長年テロ行為を続けているからだ。同じイスラム教徒であっても国境警備隊は、彼らが主張する独立を阻む敵であり、警備隊や警察への攻撃が中心となっている。従ってタイとマレーシア間の国境地域の緊迫度合いは高く、同国境地域を通過する場合は、レベル3の地域を避けることが望ましい。)

[フィリピン] スルー州 「アブサヤフ」の外国人人質1人救出 1人溺死 1人重傷
南部スルー州シミサ島の沖合で5日午後、同州を拠点にするイスラム過激組織「アブサヤフ(ASG)」に対する掃討作戦を展開中のフィリピン海兵隊部隊が、同島から泳いで脱出を図っていたASG戦闘員4人を発見し、銃撃戦の末に4人とも射殺した。同部隊の隊長によると、銃撃戦の際に4人の近くには、ASGが昨年12月6日にマレーシアのサバ州沖で誘拐し身代金目的の人質にしていたインドネシア人漁船員2人も泳いでおり、海兵隊はうち1人を無事に救出した。ただ、もう1人の人質は海中から引き揚げた時点ですでに溺死していたという。前日(4日)には、同じシミサ島の沖合で、このインドネシア人2人とともにサバ州沖で誘拐されたマレーシア人の漁船員も救出されたが、ASGの銃撃で背中を撃たれて重傷を負っていたためミンダナオ島西端サンボアンガ市の病院に空輸された。国軍西部ミンダナオ司令部の報道官によると、6日現在で、ASGが未だに監禁下に置いている人質は、オランダ人のバードウォッチャーの男性、ベトナム人漁船員、フィリピン人4人の計6人だとみられている。

April 05, 2019
[中国] 雲南省 トンネル建設工事中に爆発 7人死亡 2人負傷
雲南省地元政府当局が4日明らかにしたところによると、貴州省畢節市と四川省宜賓市を結ぶ高速道路のトンネル建設現場がある雲南省昭通市付近で1日夜8時頃、高濃度にたまったガスによると思われる爆発が発生し、7人が死亡、2人が負傷した。事故当初2人の死亡は確認されたが、5人は行方不明となっていて40時間後の3日に5人の遺体が確認された。

[インドネシア] 西バンドン県 警察官4人がテロ容疑者の男に刺され重傷
ジャカルタ首都特別州に隣接する西ジャワ州の西バンドン県バトゥジャジャル郡で3日夜、テロ容疑者である男の逮捕を執行中の警察官4人が同男に刃物で刺され重傷を負った。国家警察のドゥディ報道官が4日に発表した。4人は同県に隣接するチマヒ市の公安警察官で、うち2人は腹部を、別の2人は大腿部に裂傷を負って、同州バンドン市内の病院に緊急搬送され手当てを受けている。男は、警察官が手錠をかけようした際、抵抗せずに応じるようみせかけ4人が接近するのを待ち、隠し持っていた刃物で次々に刺したという。同報道官は「(正当防衛から)容疑者を無力化せざるを得なかった」として、他の警察官が男をその場で射殺したことを明らかにした。男は、「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う地元の過激組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(JAD)」の「バンドン細胞」のメンバーとみられるが、同報道官は男の容疑の詳細などには言及しなかった。

[フィリピン] 中部ルソン警察局 1月13日以降に銃器携帯禁止令違反の銃器600丁押収
マニラ首都圏の北方にある7つの州を統括する第3管区(中部ルソン地方)警察局は4日、銃器携帯禁止令が施行された1月13日から同日までに管轄地域内で約600丁の各種銃器を押収したと発表した。同令は、5月13日に実施される中間選挙(上・下院議員選挙と地方自治体首長・議会議員選挙)に向けた警備措置の一環である。コロネル同警察局長によると、同局ではこの期間に、刃物など銃器以外の各種凶器3,568点と弾丸3,437発も押収した。同令に基づく検問を中心とした銃器摘発行動は計3万3,923回に及び、それに伴い摘発に抵抗した容疑者24人を殺害、別に34人を逮捕したという。銃器携帯禁止令は総選挙の投票日から1ヶ月後の6月12日まで施行される予定。

April 04, 2019
[中国] 湖南省の小学校 男がナイフで生徒らを襲撃 2人死亡 2人負傷
湖南省永州市の小学校で3日朝7時過ぎ、刃物を持った男(31)が生徒らを襲い、2人が死亡し、2人が負傷した。負傷した2人の命に別状はない。同男はすでに警察当局に逮捕されており、犯行動機は未だ不明だ。地元の住人によれば、同男には精神病の病歴があったという話である。中国では近年、ナイフや斧を使用した襲撃事件が発生しており、その多くは子供が犠牲となっている。同国では銃規制が非常に厳格なため、ナイフが使用されることが多いという。

[タイ] 入管警察 モンゴル人3人をスリの容疑で逮捕 高架鉄道車内で犯行
国家警察庁入国管理局(IB)の捜査班は3日までに、高架鉄道「バンコク・スカイトレイン(BTS)」の車内でスロバキア人観光客の着衣のポケットから財布をすり取った窃盗の容疑でモンゴル人の男3人(26~27歳)を逮捕した。スラチェートIB局長によると3人は1日夜に、バンコク市内トンロー駅からオンヌット駅の間を走行中のBTS車内で犯行に及んだが、その後捜査班によってトンロー駅付近で身柄を拘束された。捜査班は逮捕に先立ってプラカノン区裁判所から3人に対する逮捕状を取得していたという。取り調べで3人のうちの2人はモンゴル本国で人気のあるラッパーであることも判明した。入管警察は先月20日にも、バンコク郊外のスワンナプーム国際空港構内とその周辺でドイツ人とオーストラリア人の観光客2人から財布を盗んだ容疑で、モンゴル人スリ集団のメンバー男女3人を逮捕している。
(置き引き・スリ集団に注意)
(コメント:外務省の2017年の邦人援護統計によると邦人援護件数は在タイ国日本大使館が相変わらずトップである。空港や高速鉄道を利用した邦人が逮捕されたグループによる犯行の被害に遭っていた可能性もある。タイではドロボーが多いと分かっていても、集団で襲ってくるためにどんなに用心していても隙を作られ、その僅かな隙を突いて、想像できないテクニックで貴重品が奪われてしまう。一連の逮捕劇は在留邦人や邦人観光客にとっては朗報である。しかし、ほかにも置き引き、スリグループは存在する。荷物の持ち方で被害は防げる。体の前に携行するように心がけたい。)

[フィリピン] 南部イスラン町 レストランで爆弾爆発 客ら18人負傷
ミンダナオ島南部スルタン・クダラット州イスラン町のレストランで3日午後3時15分、大規模な爆発事件が発生し、負傷したレストランの客ら18人が最寄りの病院に緊急搬送された。負傷者には、7~16歳の未成年者6人と妊婦1人が含まれているという。警察によると、殺傷力を高めるために鉄片や釘を仕込んだ高威力の簡易爆弾(IED)が爆発したことが判明した。国道沿いにある人気レストランの「カルリトス・チキン」が現場で、事件発生時は子供の卒業を祝う家族らで混み合っていた。現時点で犯行声明などは出ていないが、同州を管轄する第12管区(ソクサージェン地方)警察局のラスコ局長によると、レストランの経営者に以前から「保護料を毎月5万ペソ(11万円)払え」との恐喝を仄めかす手紙が届いていたという。同局長は恐喝の容疑グループについて名指ししていない。現場となった国道沿いでは、昨年8月と9月にも相次いで爆破事件が起こり、合わせて5人が死亡、45人が負傷している。

April 03, 2019
[中国] 湖南省 インターネット賭博犯罪組織摘発 17人逮捕
湖南省警察当局は、1億元(約17億円)以上に及ぶインターネット賭博の犯罪組織を摘発し、17人の容疑者を逮捕した。一斉捜査及び容疑者逮捕は、湖南省、江西省、広東省及び浙江省で行われた。容疑者らは2017年5月以来、ソーシャルネットワークのチャットグループを介して客を募り、ポーカーゲームができる場を提供していた。1回の勝負に2,000元(約3万3,000円)から5,000元(8万3,000円)を賭けさせて、勝者から賞金の5%を犯罪組織が手に入れる仕組みになっていた。湖南省警察当局が逮捕した17人のうち1人は裁判を控え保釈中で、残りの16人は賭博罪で拘留が続いている。

[マレーシア] 首都近郊ブキティンギ 銀行で狂乱状態の男を警察官が射殺
首都クアラルンプールの北東郊にある丘陵リゾート地・ブキティンギの銀行で2日午後、ナイフを振り回して暴れていた男(41)が現場に駆け付けたバイク・パトロール隊(URB)の警察官に射殺される事件が発生した。現場を管轄する南クラン警察地区本部によると、同日正午過ぎに銀行の警備員から男が「ATM(現金自動預払機)でお金が引き出せない」と激怒し対応に苦慮しているとの通報を受け、URB隊員が臨場したが男はすでに立ち去った後だった。ところが、午後2時頃になって、同じ男が今度はナイフを持って銀行に現れて狂乱状態で暴れているとの通報があった。再び臨場したURB隊員2人が20分間、男に冷静になるように説得したが、男はさらに興奮して隊員の1人に襲い掛かってきた。そのため、隊員は正当防衛として男に向かって拳銃で4発発砲。男は腹部に被弾し最寄りの病院に緊急搬送されたが死亡が確認されたという。警察の調べで、男はサバ州の在住者で、所持していたバッグからは麻薬とみられる白い粉が見つかった。また、男の銀行口座には現金がまったく残っていなかったという。

[タイ] 北部の大気汚染深刻 空気質指数(AQI)370も 山火事の消火活動で死傷者続出
タイ北部の諸県では、野焼きや山火事が主な原因とみられる大気汚染が住民の健康に危害を及ぼすほどの深刻な状況になっている。プラユット首相は2日、大気汚染の被害が大きい9県の知事をチェンマイ市に召集して対策を協議した。席上、首相は北部以外の地域からも消防隊員を動員し、7日以内に大気汚染を改善するように指示した。ただ、山火事の消火活動には危険が大きく、先月30日にはボランティアの男性が作業中に死亡したほか、消防隊員の中にも火傷などで負傷する者が続出している。一方、公害管理局によると、2日午後9時時点での空気質指数(AQI)は、チェンマイ市259、ランプーン市243、チェンライ県メーサイ郡273など多くの観測地点で「健康に悪影響がある」とされる200を上回った。ミャンマーとの国境地帯にあるメーホンソン市では「健康に危険」とされる370を示している。

April 02, 2019
[中国] 広東省広州市花都区 児童に対する性的虐待の犯罪履歴データベースで教育関係者への身分チェック
地元報道によると、広東省広州市花都区では未成年者への性的虐待で有罪判決を受けた者の犯罪歴を確認するシステムが始動された。同システムは、同区で近年、児童を誘拐もしくは虐待した106人の犯罪者の名前、身分証明番号、住所、犯罪の詳細、裁判の記録及び判決の情報が含まれているという。これまでに、同区の教育に関わる150人の教師、事務員、警備員等に対するバックグラウンドチェックに使用されてきた。今後、同区の教育に従事する8,000人の職員に同データベースが使われ、広州市全体でも同様なデータベースを導入するとしている。花都区は、未成年者に対する犯罪の大きな部分を性的虐待が占めるので、教育関係者を採用する前に同データベースでチェックして未然に犯罪を防ぎたいとしている。浙江省寧波市や上海市でも同様のデータベースが使用されている。2018年には、300件以上の未成年者に対する性的虐待の事件が報告されており、750人の未成年者が被害を受けている。
(犯罪前歴者の排除)
(コメント:犯罪履歴のデータベースの利用は、人権問題との兼ね合いで難しい要素を含むが、学校や教育機関に子供たちを預ける親の心配を考慮すれば、取りうる施策かもしれない。ただし、こうしたデータベースが漏れないこと、目的以外に絶対使われないことが保証されなければならない。)

[インドネシア] バンドン 過激組織JADメンバーの男逮捕 「スマトラ島細胞」と連携
国家警察対テロ特殊部隊は1日までに、イスラム過激組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う地元の過激組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(JAD)」のメンバーの男1人を西ジャワ州のバンドン県内で逮捕した。国家警察のドゥディ報道官が同日、発表した。男は、JADが東ジャワ州ジョンバン県内で実行しようとテロ計画のために資金を調達した容疑に問われている。男のテロ活動は、同部隊が3月初めから摘発してきたJADのスマトラ島北スマトラ州とランプン州をそれぞれ拠点にするテロ細胞に対する捜査の過程で判明したという。同報道官によると、同部隊はこれら2つのテロ細胞のメンバーを(今回の男を含め)これまでに計11人逮捕しており、別に6人のメンバーの行方を捜索している。

[マレーシア] 北部ペナン島 バイク犯にヘルメットで頭部を殴打された女性 2日後に死亡
マレーシア北部ペナン州の州都ペナン島市の中心部ジョージタウン地区で3月30日深夜、バイクに乗った男にヘルメットで頭部を殴打され重傷を負ったインド系女性(37)が、緊急搬送先のペナン病院で治療の甲斐なく4月1日早朝に死亡した。同市警察は目撃者の証言などに基づいて、事件発生直後に55歳の男を容疑者として拘束した。男は逮捕時にかなり泥酔していたという。被害女性は男にヘルメットで何度も強く殴打されており、頭部には複数の打撲痕があった。同市警察は、事件発生の詳しい経緯や犯行動機について男を厳しく取り調べているが、女性が死亡し事情聴取ができなくなったこともあり、真相の究明には時間がかかる可能性がある。警察は当初、男を刑法の傷害容疑で逮捕したが、1日現在、殺人容疑に切り替えて捜査しており、拘留期限の6日までには男を起訴する方針である。
(凶器はヘルメット)
(コメント:ユネスコの世界遺産に指定されたジョージタウンがあるペナン島は、日系企業も多く、邦人にも人気の観光地だ。長期滞在のシルバー世代も多い。この事件では、頭部を守るためのヘルメットが凶器として使われた。安全だと言われる地区でも深夜の一人歩きは避けるべきだし、複数の場合でも周囲への注意が必要だ。バイクによる引ったくり事件はアジアでは多い。マフラーに消音機を取り付けたバイクが、音もなく近づいて引ったくりを行う。音楽を聴きながら歩く人は“おいしい獲物”に見えているかもしれない。バッグは車道と反対側に持つ、“斜め掛け”はしないなどの基本は是非守っていただきたい。)

April 01, 2019
[中国] 引火性物質によるバス火災 26人死亡 28人負傷
湖南省常徳市で3月22日午後7時過ぎ、河南省開封市発、広西チワン族自治区桂林市行きの乗客53人、運転手2人、ツアーガイド1人の計56人の乗った長距離バスで花火が爆発し、花火を持ち込んだ乗客(51)を含む26人が死亡、28人が負傷した。地元警察当局が30日明らかにした。同国では公共の交通機関に引火性、あいは爆発物の持ち込みは違法とされている。同乗客はビジネスで相手方ともめごとがあり、電話での話し合いが上手くいかなかった時は、花火を使って相手方を脅迫して復讐するつもりだったとされる。公安省は事故後20人以上の技術者等を派遣し、原因調査を含む捜査等を行った。
(バス旅のリスク)
(コメント: 楽しいはずのバス旅行が一転悲劇の旅となった。陸路を辿り安価なバス旅行は楽しいものだが、火災リスクを伴う。バスの衝突による火災、エンジンのトラブル火災、そして今回のように乗客が持ち込む危険物による火災だ。引火性のもの、爆発物などは持ち込み禁止だが、国内外でバス乗車のとき荷物検査を受けることはほぼない。バス火災が怖いのは、バス内は可燃性の高いシートやカーテンなどが多く、引火して一挙に火の手が上がることだ。乗り合わせた乗客に火災を防ぐ手立てはないが、バスの非常口の場所と開け方の確認は怠らないようにすることと、バスから脱出したらとにかく早く遠くに離れることが大事だ。)

[タイ] 国境警備警察 年初3ヶ月間で覚醒剤錠剤6,100万錠と大麻12トン押収
タイ国家警察庁国境警備警察局(BPPB)のソンポン局長は31日、同局の捜査官が年初から同日までに全国の国境地帯で覚醒剤錠剤計6,100万錠と大麻計12トンを押収したことを明らかにした。これらの麻薬はバンコクなど内陸の都市部に運ばれ密売されることになっていたという。同局長によると、同局には密出入国者、森林伐採・天然資源略奪者や盗難車、武器、関税逃れの物品などの密輸・密売業者などを摘発する業務があるが、近年は麻薬密売業者の摘発の業務に占める割合が増えている。そのため、BPPBの捜査官は、同庁の中央捜査局(CIB)麻薬制圧部や首都圏警察局(MPB)などと連携するとともに、麻薬取締りの捜査技術向上のための研修・訓練を強化しているという。また、従来はBPPBが逮捕した麻薬犯罪容疑者は速やかに身柄を麻薬制圧部または麻薬取締委員会事務局(ONCB)に引き渡していたが、今後はBPPBがまず容疑者を独自に取り調べる態勢も整えることを明らかにした。

[フィリピン] 東ネグロス州 銃器摘発作戦で容疑者14人射殺 「超法規的処刑」の疑いも
中部ビサヤ地方ネグロス・オリエンタル州の警察と駐屯陸軍部隊の合同捜査班は30日未明、同州カンラオン市、サンタカタリナ町、マンジュヨッド町で「共産主義ゲリラの関係者」を対象とした違法銃器一斉摘発作戦を実施し、容疑者14人を射殺し、別に15人を逮捕した。捜査班の班員も1人が負傷した。タカカ同州警察本部長は、14人は令状による家宅捜索に抵抗したために捜査官が正当防衛から射殺を余儀なくされたと強調した。また、一部の容疑者は過去に同州内での警察官殺害事件に関与していたという。しかし、地元の人権団体「カラパタン」は、容疑者の親族などの目撃証言から、自宅に押し入ってきた私服の武装集団が非武装の容疑者を問答無用で射殺したとして、治安当局による「超法規的処刑」だと指摘。政府に対して独立調査委員会による徹底した検証を要求している。死亡した14人の大半が左派系農民団体の幹部・メンバーだという。
(超法規的殺人)
(コメント:2016年6月に誕生したドゥテルテ政権は、麻薬犯罪の撲滅を目指して抵抗する犯罪者の射殺を認めているが、キリスト教徒の多いフィリピンでは死刑自体は2006年6月に廃止されている。地元警察は、容疑者の抵抗のために正当防衛から射殺せざるを得なかったとしているが、正当防衛と過剰防衛の線引きは難しい。死刑制度はあるが執行をやめている国も増えている。現在滞在したりこれから訪問する国の死刑制度の実態は知っておきたい。)

March 29, 2019
[中国]  江蘇省 化学工場の爆発 ベンゼンガスが基準濃度の17倍以上
江蘇省塩城市の化学工場で21日午後に起きた爆発事件後、同工場から風下1キロメートル地点で基準濃度の17倍以上もの有毒なベンゼンガスが27日探知された。同工場は殺虫剤を主に、30種類以上の有機化学化合物を生産していた。政府による事故の原因は未発表だが、政府当局は専門家49人を派遣させた。従業員が報道機関に語った話によると、天然ガス積載のトラックが発火し、ベンゼンの貯蔵地域に燃え移り爆発した模様。事故の汚染物質除去作業中、地表に降った化学物質が揮発し、ベンゼンの濃度が国の基準の17.5倍になったとみられる。2~3.5キロメートル先の濃度は国の基準以下。政府当局は全国調査を行い、必要量以上の危険化学品や違法な貯蔵を取り締まる予定だ。
(住宅選定及び遠方への避難の重要性)
(コメント:2015年8月、天津市で危険物保管倉庫が火災を起こし、消火作業の際に大爆発を起こして甚大な被害が出たことは記憶に新しい。江蘇省で発生した化学品工場の大爆発も甚大な被害が発生している。化学工場から漏れた有毒のベンゼンガスが広範囲に拡散されているという。中国では花火工場の爆発事案も時々耳にする。住宅の安全対策には地域の環境、とりわけ大爆発を誘発する危険な工場などはないかをある程度広範囲に渡って確認する必要がある。さらに、化学工場では危険な化学物質が拡散されることが十分予想されるために、避難措置を取る必要がある。少し距離があるから大丈夫という判断はすべきではない。)

[フィリピン] 北サマール州 警察署を襲撃した「新人民軍」部隊を撃退 ゲリラ3人死亡
フィリピン中部の東部ビサヤ地方北サマール州ビクトリア町で28日午前3時44分ごろ、同町警察署が左翼ゲリラ「新人民軍(NPA)」の50人規模の部隊から奇襲攻撃を受け、同署の当直警察官15人が2時間以上に及ぶ銃撃戦の末にNPA部隊を撃退した。NPA側はゲリラ3人が死亡、警察側は2人が負傷した。同町警察署のアロ署長がNPA部隊の接近を察知し、警察官全員に同部隊の動きが見渡せる署の屋上から応戦するように指示したことが同署の防衛に繋がったという。29日はNPA結成50周年記念日のため、NPAは同日に向けて国内各地での国軍・警察に対する攻撃の激化を予想していた。同町周辺を拠点にするNPA部隊は、記念日に同署を占拠することでその戦力を誇示する狙いがあったのだろうが、無残な失敗に終わったことになる。ただ本件と別に、NPA部隊はほぼ同時刻に同町内で民間の車両を狙った銃撃テロを実行し、住民4人が被弾し負傷した。そのため、同町の行政当局は29日現在、町内の全世帯に対して外出禁止令を発令している。
(記念日闘争に注意)
(コメント:テロリストや反政府活動組織は設立記念日やリーダーの命日などに記念日闘争をする傾向がある。又、国家の記念行事の際に妨害行為に出ることもある。組織の士気を高めること、組織の存在を高めることがその根底にある。新人民軍の動きを察知した警察部隊の作戦によりゲリラ部隊を撃退したという署長の手柄話はやや違和感を感じる。フィリピン共産党結成50周年の29日前後は警察署、軍部隊は最高の警戒態勢を当然敷いていたはずである。いずれにしても結成記念日前後に存在をアピールする攻撃だったことは確かであり、それは同組織が現在もその力があることを示している。いずれの国でも国家や既存の過激な組織の節目の時期は武力衝突やテロに気を付けたい。)

[インドネシア] 第4回大統領選候補者討論会 警備に要員5,000人を配置
ジャカルタ首都圏警察は、30日(土)に中央ジャカルタ区のシャングリラ・ホテルで開催される大統領選挙候補者2人(現職のジョコ・ウィドド大統領とプラボウォ・スビヤント元陸軍戦略予備軍司令官)による第4回公開討論会の警備に、警察官、国軍兵士、ジャカルタ首都特別州庁保安局員ら計5,000人の要員を動員し配置する。アルゴ首都圏警察報道官が28日の記者会見で発表した。警備では、テロなど不測の事態の発生を防止するために警察・国軍合同のパトロールに重点を置く。2月17日に同区のスルタン・ホテルで行われた第2回討論会の際には、隣接する駐車場で大型爆竹が爆発し、集まっていた大統領の支持者7人が軽傷を負う事件が発生している。なお、今回の討論会では、両候補は政治思想、国防・治安、国際関係などをテーマに議論を交わすことになっている。

March 28, 2019
[台湾] 台湾鉄路管理局 精神疾患の男 刃物で乗客を刺そうとして取り押えられる 負傷者なし
台湾鉄路管理局の松山駅で27日正午前、男(30)が車内で刃物を鞘から抜き、殺人犯になりたいと口にして、刃物を持ったまま居合わせた乗客を追いかけ刺そうとしているところを、駅員や鉄道警察により取り押さえられる事件が発生した。同男は前々日の25日、フェイスブックで自分は悪魔で人を刺したい衝動があり、5年前に電車内で刃物を使って乗客を無差別に殺害し、4人が死亡した事件の犯人の大学生と同様のことをする、とメッセージを投稿していた。同男は電車の中で絶えず笑い、精神疾患が疑われる為、隣に誰も座りたがらなかったという。
(バッグを盾に)
(コメント:誰かまわず刃物で切りつける事件は、この犯人のように精神に異常をきたした者や、薬物中毒者、あるいは自殺志願者が引き起こす場合がある。突然刃物を振りかざす暴漢に遭遇したらどうしたらいいだろうか? 密室や追い詰められて対峙したときは、大声を出すことで犯人をひるませたり、正気にさせることもある。昨年6月、日本の新幹線車内での殺傷事件では、乗客が座席シートを外して盾として使ったことが報道された。自身のバッグやカバンを盾にして身体を防御することも咄嗟にできると良いが訓練は必要だろう。最近は、座学だけでなく体を使った訓練も増えているので、安全教育のひとつとして取り入れることをお勧めしたい。)

[インドネシア] 南スマトラ州 福音派の女性牧師が強姦・殺害される 2人組の行方捜索
地元メディアの27日付報道によると、スマトラ島南スマトラ州オガンコメリンイリル県で26日午前、「インドネシア福音派キリスト教会(GKII)」に所属する見習い牧師の女性(24歳)がオイルパーム(アブラヤシ)農園内で絞殺遺体となって発見された。遺体は半裸状態で強姦された痕跡があった。同県警察の調べで、被害女性は25日、9歳の少女とともにバイクで近隣の市場に行って買い物を済ませ、教会に帰る途中で2人組の男に拉致され農園内で性的暴行を受けたことが判明した。少女もいっしょに拉致されたが、気絶した後に犯人によって農園付近の灌木林に遺棄され、意識を取り戻した26日夜に自力で教会に戻ってきたという。少女から一部始終を聞いた教会の関係者らが農園内で女性の無残な遺体を発見した。警察は犯人の男2人の行方を捜索するとともに、その身元を特定する捜査を行っている。犯行に宗教的な動機が関係しているかなどは不明である。

[マレーシア] ジョホール州 2億5,600万円相当の覚醒剤押収 密売業者3人逮捕
マレー半島最南端に位置するジョホール州の麻薬犯罪捜査局(NCID)は26日、同州イスカンダル・プテリ特別市内の2ヶ所で急襲作戦を実施し、結晶状覚醒剤(通称シャブ)190キログラム、末端価格で950万リンギット(2億5,600万円)相当を押収するとともに、マレーシア人の麻薬密売業者の男3人(35~48歳)を逮捕した。カリル同州警察本部長によると、覚醒剤は、大型バンの中に荷物として積まれていた中国茶の小包に小分けにして入れられていた。同州では、19日にも中国茶に偽装された2トンもの結晶状覚醒剤が押収されたが、この押収量は末端価格で1億320万リンギット(27億8,000万円)にも達し、マレーシアの麻薬捜査史上で最高額を記録した。本部長によると、ジョホール州は海上交通のハブとしての地理的な位置もあり、国際麻薬密売組織がシンガポール、インドネシア、フィリピン、オーストラリア、韓国や日本などに向けて麻薬を密輸・運搬するための経由地として利用しているという。
(麻薬と港の関係)
(コメント:50gの覚せい剤の密輸で死刑もありうるマレーシアで、なぜ命の危険を冒してまで麻薬密輸がはびこるのだろうか。犯罪組織が根を張っていることも理由のひとつだが、ジョホール港(パシルグダン港)の輸出品と仕向け地が多くなったことも関係あるかもしれない。また、港の警備や税関による検査に弱点があるのかもしれない。ジョホール州の近代化と工業化で工業製品の輸出も増えている。活動する日系企業の増加に伴って、赴任したり長期滞在する邦人も増加しているが、比較的のどかで平和に見えるジョホールバルにもこうした犯罪があることにも留意し、犯罪に巻き込まれないようにされたい。)

 

 

[フィリピン] ドゥテルテ大統領 麻薬犯罪に関係する政治家46人のリスト公表
ドゥテルテ大統領は14日夜、出身地であるミンダナオ島ダバオ市で開いた国家治安委員会(NPOC)の会合で、違法薬物犯罪に関与している疑いがある政治家46人を掲載した新たなリストを公表した。大統領によると、46人の氏名公表は、政府の関連機関が調査し十分な検証を行った結果であり、内務自治省がすでにこれらの政治家に対して行政上の措置を検討している。46人の役職別の内訳は、市長・村長33人、副市長・副村長8人、下院議員3人、その他2人で、その大半が5月に実施される中間選挙(上院・下院選挙、地方自治体首長・議会議員選挙)に立候補している。ドゥテルテ政権が2016年6月の発足以降に麻薬犯罪に関与している政治家や政府要人のリストを公表するのは今回が3回目であり、以前の2回のリストには判事、高級公務員、警察高官などの氏名が掲載されていた。

 

[インドネシア] 中スラウェシ州 「東インドネシア聖戦士」の戦闘員1人射殺 1人負傷
スラウェシ島中スラウェシ州を拠点にするイスラム過激派組織「東インドネシア聖戦士(MIT)」に対する掃討作戦を実施している国軍・警察合同部隊は4日までに、同州内の山岳地帯でMITの戦闘員2人と遭遇し、銃撃戦で1人を射殺、1人を逮捕した。国家警察の当局者が4日に発表した。合同部隊は山岳地帯に潜伏するMITの全戦闘員に向けて1月29日までに治安当局に投降するように呼び掛けていたが、MIT側から何らの応答もなかったために掃討作戦を強化していた。同部隊は銃撃戦後の現場検証で軍用のM16自動小銃1丁を発見し押収した。MITの戦闘員は昨年12月31日に、同州パリギモウトン県内で発生した住民男性斬首殺人事件に関与したほか、この被害者男性の遺体を回収するために現場に向かった警察官2人を銃撃して重傷を負わせている。MITはイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う地元の過激派組織で、同州の山岳地帯に潜伏している戦闘員数は10人程度だと推測されている。

[フィリピン] ラグナ州アラミノス町 プロの殺し屋の男を射殺 武器密売にも関与
マニラ首都圏の南東郊にあるラグナ州の警察は3日夜、同州アラミノス町で殺人請負組織のメンバー(プロの殺し屋)兼武器密売業者の男(35)を銃撃戦の末に射殺した。マッタ同州警察本部長が4日に明らかにした。同州警察の捜査班は、家宅捜索令状を携えて男の自宅を急襲したが、男が45口径拳銃で捜査員に向けて発砲してきたため、正当防衛で男を射殺したという。捜査班は同宅内からM16自動小銃とショットガン各1丁、及び多数の弾丸を発見し押収した。一方、4日早朝には、同州サンパブロ市内でも警察の急襲作戦が実施され、武器密売業者の男(37)が逮捕された。男はバランガイ(最小自治体)議会議員でライセンス(免許)の無い銃器を所持していた容疑で取調べを受けている。

 

 

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