アジア地域

 

March 20, 2019
[中国] 28万トンのオゾン層破壊物質の削減
中国政府は17日オゾン層保護のための国際デーを迎え、開発途上国全体の削減量の半分である28万トンのオゾン層破壊物質の段階的な削減が完了したことを発表した。また、同政府は18日、トリクロロフルオロメタンの違法使用及び違法製造の取り締まりを既に開始していることを明らかにした。1991年にモントリオール議定書を批准して以来、家庭用・工業用冷蔵庫製造業界を含む31の業種約1,000社で、段階的なオゾン層破壊物質の削減を進めてきた。オゾン層破壊物質を違法に製造、使用した場合は厳罰が課せられる。

[ラオス・ミャンマー・タイ・中国] メコン川流域4ヶ国による「第80回合同パトロール」始動 麻薬密売組織の摘発が主眼
メコン川流域にあるラオス、ミャンマー、タイ・中国4ヶ国の治安要員で構成される「第80回メコン川合同パトロール」の始動式が19日、中国雲南省の南端に位置し瀾滄江(メコン川の中国名)の河岸にある景洪市で行われた。今回のパトロール部隊には舟艇5隻が参加し、4日間にわたって船舶の臨検、麻薬犯罪の摘発、麻薬防止に関する啓蒙活動などを実施する。特に、世界的な麻薬生産地域として知られる「黄金の三角地帯」(ラオス、ミャンマー、タイ3ヶ国の国境地帯)を中心に、麻薬密売組織の動きを監視・摘発することに主眼を置いている。合同パトロールは、2011年10月に麻薬密売組織が中国の貨物船2隻を乗っ取り、船員13人を殺害した事件をきっかけに始まった。雲南省公安局は、過去79回実施されたパトロール活動では、4ヶ国から延べ数で673隻の舟艇と1万2,627人の要員が動員され、「犯罪組織の違法活動に多大な打撃を与えた」と総括している。

[インドネシア] アチェ州 沖の漁船2隻から覚醒剤50キログラム押収 男4人逮捕
国家麻薬委員会(BNN)は19日、スマトラ島北西端のアチェ州ロクスマウェで、タイから大量の覚醒剤を密輸入しようとしたとして、インドネシア人の男4人を麻薬取締法違反の疑いで逮捕した。BNN当局によると、インドネシア海軍のパトロール艇がロクスマウェ沖合のウジョンブラン海域で不審な漁船2隻を追跡し拿捕。船内を捜索したところ、5つの袋に入った結晶状覚醒剤(メタンフェタミン)50キログラムがみつかり、船内にいた男4人を拘束した。2隻はロクスマウェの海岸地帯で覚醒剤を下す予定だったとみられる。パトロール艇はロクスマウェ港で4人の身柄と覚醒剤に加えて、船内から押収された銃器1丁を待機していたBNNの捜査官に引き渡したという。アチェ州は、タイやマレーシアなどから海路で麻薬を密輸入するための主要な「玄関口」として知られている。

March 19, 2019
[中国] スターバックスのインスタントコーヒー偽造品流通
現地報道は18日、江蘇省南京市や北京市の高級スーパーマーケット店でスターバックスのインスタントコーヒーの偽造品が出回っており、国家食品監督管理局は、偽造品の捜査を開始し、同偽造品が店頭から撤去されたことを報じた。偽造品は、「Starbucks VIA Instant packets」という名で売られ、スターバックスから許可を得ていない会社が製造している。正規品は偽造防止のラベルや陶器の器の絵が外袋にあるが、偽造品はガラスの器が印刷されており、正規品の賞味期限は8ヶ月で偽造品は18ヶ月と印字されているという。過去にもスターバックスの偽造品事件は起きており、江蘇省無錫市の警察当局は今年1月、広東省広州市の住宅地で摘発したスターバックス偽造品は、不衛生な製造作業所で製造されていた。
(高級なニセモノ)
(コメント:14億の人口を抱える中国では、お茶とコーヒーの割合は10対1と言われ、コーヒー需要は年々高くなっている。2014年から19年までの一人当たりの消費量の伸びは18%と言われる。ちなみに同時期米国1%、日本は3.5%。米国スターバックスは随一のシェアを誇るが、中国内企業の追い上げとニセモノに悩まされている。記事で不可解なのは、ニセのコーヒーが高級スーパーマーケットで売られていた点だ。ブランド力を誇る商品は、相応しい店で売られてこそホンモノ感が増し、粗末な屋台ではニセモノと白状しているに等しい。高級スーパーマーケットの購買担当者も騙されたか、あるいはメンバーに入っていた可能性も否定できない。)

[マレーシア] サバ州 テロ容疑者のフィリピン人12人とマレーシア人1人逮捕
連邦警察テロ対策部とサバ州警察公安部などで構成された合同捜査班は3月11日から12日にかけて、同州スンポルナ郡とタンブナン郡で一連の摘発作戦を実施し、フィリピン南部を拠点にする3つの過激派組織のテロ活動に関与した容疑でフィリピン人12人(うち女1人)とマレーシア人1人の計13人(23~63歳)を逮捕した。フジ・ハルン連邦警察長官が18日付声明で発表した。声明は、11日に逮捕されたのは12人で、このうち6人が「アブサヤフ(ASG)」のメンバー、4人が「マウテ・グループ」のメンバーだとしている。また、残る2人は、2013年に同州の東海岸地域に侵入し騒乱事態を引き起こした「スルー王国軍(RSF)」のメンバーだという。12日には、ASGと「マウテ」両組織に関係を持つフィリピン人の男(39歳)が逮捕された。逮捕者13人は、フィリピン治安当局の捜査の手を逃れて同州内に潜伏しながら、各人が所属する組織のために新規メンバーをリクルートしたり、中東地域からのテロ分子に潜伏場所を手配するなどの活動を行っていた。
(過激派の流入経路)
(コメント:カリマンタン島にあるマレーシアサバ州は、フィリピンやインドネシアとも近く、ときどき過激派組織構成員が摘発されている。イスラム教徒の多いマレーシアへは中東地域からの労働者や留学生が多く、ISなどの兵士が紛れ込むことは他のアジア諸国よりも容易と考えられる。マレーシア当局は摘発作戦で成果を強調するものの、摘発を逃れた過激派戦闘員がアジアへ潜む経路になっているとも言えそうだ。)

[インドネシア] パプア州センタニ 洪水と地滑りで80人死亡 40人行方不明
インドネシア国家防災庁(BNPB)の18日付発表によると、同国東部パプア州の州都ジャヤプラ近郊のセンタニ地区で16日夜に豪雨による洪水が発生し、18日現在で80人以上の死亡が確認された。豪雨に伴って大規模な地滑りが発生したこともあり、70人以上が負傷し、40人以上が行方不明となっている。BNPBのヌグロホ報道官は、「被災地域一帯で以前から行われている違法な森林伐採が被害を拡大させた」との見方を示した。一方、西ヌサトゥンガラ州のロンボク島では17日、マグニチュード5.8の地震に伴い地滑りが発生し、18日までにマレーシア2人を含む観光客3人が死亡、数十人規模の負傷者が出ていることが確認された。

March 18, 2019
[中国] 広州市 スマホアプリ「今日頭条」 16ヶ月で174人の行方不明者が見つかる
広東省広州市警察当局は、スマートフォンの人気ニュースアプリ「今日頭条」に行方不明者に関する情報を掲載し共有することで、過去16ヶ月で174人の行方不明者を探し出している。「今日頭条」では家族の同意を得て、写真や身体特徴などの情報を、行方不明となった場所から半径5~10キロメートル以内のユーザーに対し、プッシュ通知のポップアップウインドウで表示されるようになっているという。広州市警察当局は特に行方不明となっている高齢者、子供、学習障害者や精神障害者に対する捜査協力を呼び掛け続けている。2016年2月から開始された同行方不明者の捜索キャンペーンで、今のところ、全国90ヶ所以上の警察当局と協力して700人以上の別れていた家族が再会している。

[インドネシア] 首都圏で路上犯罪者摘発作戦実施 5日間で強盗などの容疑者186人逮捕
ジャカルタ首都圏警察の強盗取締部隊は、4月17日投開票の大統領選挙・総選挙に向けた治安改善策の一環として、3月11日から15日にかけて首都圏全域で路上犯罪者一斉摘発作戦を実施した。アルゴ首都圏警察報道官は16日、同部隊が同作戦で強盗、窃盗、恐喝などの容疑者計186人(うち未成年者1人・女性1人)を逮捕し、これらの容疑者から銃器8丁、刃物42丁などの武器類と車両4台などを押収したことを明らかにした。最多の逮捕者が出た地域は西ジャカルタ区の55人で、以下順に、南ジャカルタ区の37人、北ジャカルタ区の31人、バンテン州南タンゲラン市の18人と続く。また、スカルノ・ハッタ国際空港(バンテン州タンゲラン市)とタンジュンプリオク港でそれぞれ容疑者2人が逮捕されたという。同報道官は、同作戦は選挙日まで何度か実施される計画であることも明らかにした。
(巻込まれ事故を防ぐ)
(コメント:5年に1度の4月17日投開票の大統領選挙に向けて、取締り当局は治安対策を強化しているようだ。テロ計画者、イスラム過激派の逮捕や、今回の路上犯罪者の一斉摘発作戦など一定の効果を上げている。インドネシアの長期滞在者や訪問する外国人には選挙は当事者ではないが、治安維持対策が強化されていることには関心を払いたい。具体的には、路上取締り場面に近づかない、選挙関連の集会やデモに近づかない、選挙関連の情報入手の手段を持つことなどだ。タイやインドなどでも総選挙や首相選挙が行われるので、情報を入手して注意していただきたい。)

[フィリピン] 南ラナオ州 銃撃戦で「マウテ」戦闘員4人死亡 陸軍兵士も6人死傷
「バンサモロ自治地域(BARMM)」に属するミンダナオ島中部のラナオ・デル・スル州トゥブラン町で14日、陸軍部隊とイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う地元過激派組織「マウテ・グループ」の部隊が約1時間半におよぶ激しい銃撃戦を交えた。「マウテ」の戦闘員4人が死亡したほか、陸軍側も兵士4人が死亡、2人が負傷した。陸軍側は「マウテ」部隊の逃走後、現場から各種の武器を発見し押収した。同州では11日にも、パガワヤン町で陸軍部隊と「マウテ」の間で戦闘が発生し、「マウテ」側は戦闘員2人が死亡、陸軍側も兵士2人が死亡、1人が負傷した。一方、同州を管轄下に置く陸軍第103歩兵旅団のブローナー旅団長は15日、トゥブラン町の銃撃戦での「マウテ」側の死者4人の中に、同組織のリーダー、オワイダ・ベニト・マロホムサル、通称アブ・ダルが含まれている可能性があるとして、遺体の検証を急いでいることを明らかにした。

March 15, 2019
[台湾] 男女麻薬使用後 女子大生は溺死 少年はまだ覚醒せず
台北市士林区の川のそばの公園で13日朝、16歳の家出少年の行方を捜していた母親が知人より連絡をもらって公園に行ったところ、息子がマリファナ、アセトアミノフェン、睡眠薬及び酒を過度に使用した様子で倒れた状態で見つかった。そばのネットが張られた溝のわきには靴が置いてあり、そこに女性の死体が浮かんでいた。発見後、母親は警察に通報した。警察当局によると女性は新北市淡水区にある淡江大学の4年生(25歳)で、女子大生の指に電気ショックの跡があり、現場や死体の状況から、近くのポンプ場の電柱を触って感電し意識を失い、水に落ちて溺死したとみられる。発見までの2週間、少年は女子大生の部屋に滞在しており、2人はポンプ場付近で麻薬を使っていた容疑がある。女子大生の部屋に違法麻薬はなかったが、自動タバコローラー、水タバコ、マリファナを使うための器具、その他合法薬が押収された。少年の2回目の血液検査でクラスIIの麻薬使用が認められると少年裁判所に移送される。女子大生は、死因を解明するため検死が行われる。

[インドネシア] リアウ州 ジョコウィ大統領を狙ったテロ計画を扇動した男を逮捕
国家警察対テロ特殊部隊(Densus88)は14日、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領を狙ったテロ計画の実行をメッセージアプリのWhatsAppを通じて扇動した容疑で、スマトラ島リアウ州ロカンヒリル県在住の男(26歳)を逮捕した。国家警察のドゥディ報道官によると、男は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」と関係があるWhatsAppグループ「パンジ・ヒタム(Panji Hitam)」のメンバーに向けて、「ジョコウィ大統領が13日に首都ジャカルタ西郊のタンゲラン市を訪問する際に(テロの)行動を起こすように」と呼び掛けていた(同市内でテロは実際には発生しなかった)。Densus88は男の関係先からボウガン8丁、その練習用標的、スタンガン1丁などを押収した。また、男は、国内のIS系過激派組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(JAD)」の(北スマトラ州都)メダン支部に、別のリアウ州在住の男(2017年8月に逮捕済み)を介して、テロ資金を提供していたことも判明している。

[フィリピン] ドゥテルテ大統領 麻薬犯罪に関係する政治家46人のリスト公表
ドゥテルテ大統領は14日夜、出身地であるミンダナオ島ダバオ市で開いた国家治安委員会(NPOC)の会合で、違法薬物犯罪に関与している疑いがある政治家46人を掲載した新たなリストを公表した。大統領によると、46人の氏名公表は、政府の関連機関が調査し十分な検証を行った結果であり、内務自治省がすでにこれらの政治家に対して行政上の措置を検討している。46人の役職別の内訳は、市長・村長33人、副市長・副村長8人、下院議員3人、その他2人で、その大半が5月に実施される中間選挙(上院・下院選挙、地方自治体首長・議会議員選挙)に立候補している。ドゥテルテ政権が2016年6月の発足以降に麻薬犯罪に関与している政治家や政府要人のリストを公表するのは今回が3回目であり、以前の2回のリストには判事、高級公務員、警察高官などの氏名が掲載されていた。

March 14, 2019
[中国] 山東省済南市 縁起担ぎで飛行機に硬貨を投げた2人の乗客を逮捕
地元報道によると、山東省済南市の済南遥薔国際空港で10日夜、同空港発四川省成都市行きの雲南祥鵬航空(Lucky Air)8L9616便に搭乗しようとした乗客2人がボーディングブリッジから機体に向けて硬貨を投げ、逮捕された。乗客の2人は、同行為は幸運をもたらすと信じていたので硬貨を投げたという。約260人の乗客は飛行機から避難を余儀なくされ、同機は2時間遅れで離陸した。先月にも同航空会社は、フライトの無事を祈ってジェット旅客機のエンジンに硬貨を投げ入れた28歳の男性に対し訴えを起こしている。
(何気ない行為に注意)
(コメント:飛行の安全を祈っての何気ない行為だったのだろうが、迷惑であり、コインがエンジンに吸引されたら、飛行に影響しかねない極めて危険な行為だ。中国ではコインを投げて幸運を祈ることはよく行われている。度重なるコイン投げ入れに困っている日本の観光地もある。海外では何気ない行為が、侮辱であったり、場合によっては犯罪行為になることがあるので注意したい。イスラム圏では女性に握手を求めてはいけない、左手で直接食べ物を口に持っていくのは良くないなどは知られている。最近はスマホで写真を撮る場合に、被写体の背景に写る場所や人に配慮しないと口論になったり、時には拘束される場合もあるので気をつけたい。)

[インドネシア] 北スマトラ州 自宅に立て籠もったテロ容疑者の妻子が自爆
スマトラ島北部にある北スマトラ州のシボルガ市で、逮捕済みのテロ容疑者の男の自宅を捜索しようとした国家警察対テロ特殊部隊に抵抗して、同容疑者の妻子2人が自宅内に立て籠もっていたが、13日未明、所持していた簡易爆弾(IED)を爆発させ死亡した。同部隊は8日に同島南東端のランプン州内で男を逮捕し、「自宅には大量の爆発物が保管してある」との供述に基づき男の自宅を急襲した。ところが、男の妻が玄関先でIED1個を爆発させ同隊員1人を負傷させた後に、子供と共に屋内に立て籠もったという。同部隊は、現場に連れてきた容疑者の男にモスク(イスラム教礼拝所)のスピーカーを通して「子供のためにも投降して欲しい」と妻に向かって呼び掛けさせたものの、妻は投降を拒否した。膠着状況が続いていた13日午前1時30分ごろ、突然、同宅内で大規模な爆発が発生し、妻と子供の自爆が判明した。警察の調べによると、この容疑者夫婦は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う地元(ホームグロウン)の過激派組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(JAD)」のメンバーであり、夫婦は他のJADメンバーらと共に警察施設を狙った爆弾テロ計画を実行する直前だった。

[タイ] 知人を麻薬の「運び屋」に利用 元暴力団員の日本人逮捕
タイ国家警察庁犯罪制圧部(CSD)は13日、知人の日本人男性を「運び屋」にして結晶状覚醒剤約700グラムを日本に密輸しようとした疑いで日本人の男(元暴力団員:57歳)を逮捕したと発表した。男は日本に一時帰国するバンコク在住の男性にゴルフバッグの搬送を依頼。しかし、ゴルフのドライバーが不自然に重いことに疑念を持った男性が調べたところ、ヘッド部分から白い粉が出て来たという。男性は在タイ日本国大使館の領事部に相談し、領事部は5日に国家警察庁に捜査を要請した。内偵を進めたCSDは刑事裁判所からの捜索令状を取得し、12日にバンコク・バンカピ地区にあるコンドミニアム内の男の自宅を捜索、覚醒剤4.46グラム、大麻0.063グラム、合成麻薬エクスタシー錠剤1錠などを発見し押収した。男は違法薬物の販売目的所持容疑で逮捕された。危うく「運び屋」にされるところだった男性は、以前も容疑者の男に頼まれ、日本に荷物を運んだことがあったという。
(預かりものは避けたい)
(コメント:海外への往復で、他の人から預かったものを運搬する場合があるが、知人からでも注意しなければならないとの教訓だ。ドライバーのヘッドに700gの覚せい剤が仕込まれたとのことだが、クラブを持てばすぐにわかる重さだし、日本の入国時の検査で見つかっただろう。安易に見ず知らずの人から預かった荷物から麻薬が発見された場合、預けた人を特定できない限り自らの無実を証明することは難しい。密かに入れられないように、荷物は必ず施錠することも大切だ。)

March 13, 2019
[台湾] 疾病管理予防センター ノロウィルス感染拡大を受け注意喚起 全土で約14万人感染
衛生当局は12日、3月3日から9日までの間に下痢の症状により医療機関で外来や緊急治療を受診した人の数は、前週比4.5パーセント増の13万9,515人と急増したことを明らかにした。当局は、食べ物は良く加熱し、手や指をよく洗い、自分や身の回りを清潔に保つように呼びかけた。過去4週間ではノロウィルスの集団感染が50件報告されており、その内、22件はホテルやレストランで起きている。ノロウィルスの感染経路は、排泄物内のウィルスにより食べ物や水が汚染されたり、あるいは人から人への感染やウィルスの空中浮遊粒子が表面について感染する。ノロウィルスの感染は一般的に冬から春にかけて発生し、吐き気、下痢、嘔吐や胃の痙攣が主な症状とされる。

[フィリピン] 「バンサモロ自治地域(BARMM)」で戦闘続発 12人死亡
新設されたばかりの「バンサモロ自治地域(BARMM)」に属する、ミンダナオ島中部の2つの州で3月11日以降、国軍部隊とイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う、2つの地元の過激派組織との間で激しい戦闘が展開されており、12日午前中までに過激派組織の戦闘員9人と国軍兵士3人の計12人の死亡が確認された。国軍部隊は、マギンダナオ州のシャリフ・セドナ・ムスタファ町内で、ジェット戦闘機やヘリコプター・ガンシップなどを投入してイスラム過激派組織「バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)」の野営地に対する大規模な攻撃を実施し、BIFF戦闘員8人を殺害した。また、国軍側は兵士1人が死亡、7人が負傷した。この戦闘に伴い、同町や周辺地域の住民約1万6,000人が自宅から避難しているという。一方、ラナオ・デル・スル州では、国軍部隊がイスラム過激派組織「マウテ・グループ」の部隊と銃撃戦を展開しており、国軍兵士2人と「マウテ」戦闘員1人が死亡した。

[インドネシア] 北スマトラ州 テロ容疑者の自宅捜索時に爆弾爆発 警察官ら数人負傷
スマトラ島北部にある北スマトラ州のシボルガ市で12日午後、国家警察対テロ特殊部隊がテロ容疑者の自宅を捜索しようとした際に、玄関ドアの内側で爆発が発生し、同部隊隊員1人と民間人数人が負傷した。同部隊は8日に同島南東端のランプン州内で、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」を信奉するテロ容疑者の男(シボルガ市在住)を逮捕し、その供述に基づいて男の同市内にある自宅を急襲した。ところが、男の妻と子供3人が自宅内に立て籠もって捜索に抵抗したため、隊員が玄関ドアを強制的に開けようしたところ爆発が発生したという。男の妻が自宅内にあった簡易爆弾(IED)を起爆させた可能性が高いとみられるが、負傷者の中に妻と子供たちが含まれているのかは不明である。男は同部隊の取り調べに対して、「自宅には大量の爆発物が保管してある」と豪語していたという。ティト国家警察長官は12日、同部隊は男の自宅の捜索とともに、同市内で一連の急襲作戦を実施し男の仲間2人を逮捕したことも明らかにした。
(テロの脅威が続く理由)
(コメント:家族が絡むテロ事件は昨年5月、スラバヤなどで発生した。イスラム国が犯行声明を出した。昨年非合法化されたジャマア・アンシャル・ダウラが関係しており、今回も同組織が関係している可能性がある。今回はテロを未然に防いだケースであるが、家族ぐるみでテロの準備をしていたようだ。同国にはテロを支援する組織があり、支援する人がおり、過激な思想を信奉する人がいるのでテロの脅威は今後も続く。多くの島々からなるインドネシアのどこでテロが発生するかと言えば、ジャカルタやその他の大きな都市である。宗教施設や治安機関などに対する攻撃が主であるが、ホテルや街頭でテロに及んだケースもある。インドネシアでテロの脅威があることは安全対策のトップに入れて置きたい。)

March 12, 2019
[中国] 全人代 偽造品の製造・販売会社を倒産に至るまで補償させる
国家市場管理総局は11日、知的財産権を侵害し偽造品を製造、販売した会社を公表し、経済的な制裁を増やし、倒産に至るまで償いをさせることを全国人民代表大会で明らかにした。さらに、国は企業に自律を求め、社会の信用システムを育てていくとした。これらの取り組みを通して、偽造品の流通を減らし、社会不安の軽減を目指す。
(市場がある限り存続)
(コメント:米中貿易摩擦は、相手国からの輸入品に高関税を課するかつて多用された手法だ。昨年から始まった米中貿易摩擦は、そもそも中国企業による知的財産権の侵害に米国が堪忍袋の緒を切ったものだ。市場がなければ商品は流通しないが、中国の偽物市場は相変わらず活況を呈している。狭い店で偽ブランド品を売るというスタイルではなく、本物のブランドショップと見間違うような店で堂々と偽物が売られているところもある。全人代で偽造品業者を徹底的に取り締まると発表したことは、米国に対するアピールともいえよう。ただ、偽造品業者は摘発されたら会社を倒産させて、すぐに名義を変えて新会社を立ち上げる。倒産ではなくて、破産に追い込み会社を興せないようにしないとニセモノ流通を減らすことにならないだろう。購入者への罰則も徐々に強化されるだろうから、安いからとニセモノを買うのは控えたい。)

[タイ] 南部連続爆弾テロ 犯行グループは最南部のイスラム武装集団と判明
南部のサトゥーン、パッタルン両県内で9日から10日にかけて簡易爆弾(IED)17個が連続して爆発した事件(負傷者なし、建物・車両が損壊)で、現地を視察したプラウィット副首相(治安担当)兼国防相は11日、犯行グループは最南部でテロを頻発させているイスラム過激派の武装集団の一部であることが判明したと語った。治安当局は各爆発現場付近の監視カメラの映像から容疑者の若者少なくとも5人(18~30歳)の身元を特定し、そのうちの1人の身柄を既に確保したという。副首相によると、イスラム武装勢力は、3月24日実施の総選挙に向けて最南部全域で厳戒警備態勢が敷かれているため、比較的、警戒が緩い南部でテロを実行した可能性が高い。また、ワンロップ国家安全保障会議(NSC)事務局長は、今回の連続爆弾テロが無差別殺傷ではなく、住民を恐怖に陥れて治安を混乱させることが狙いだったとの見方を示した。一方、パニタン副首相顧問(安全保障)も、今回の事件は最南部テロの「北上」であることを確認するとともに、総選挙前に類似のテロが続発する可能性があると警告した。

[インドネシア] 過激派組織JADのメンバー2人逮捕 警察を狙ったテロを計画
国家警察対テロ特殊部隊は10日までに、警察施設と警察官を狙ったテロ攻撃を計画していた男2人を反テロ法違反の容疑で逮捕した。2人のうち1人は9日にランプン州内で、もう1人は10日に西カリマンタン州内でそれぞれ身柄を拘束された。ドゥディ国家警察報道官は11日、2人は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う地元の過激派組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(JAD)」のメンバーで、テロ攻撃は別々に実行する計画だったことを明らかにした。2人の自宅からは、複数の完成した簡易爆弾(IED)とカリウム化合物や鉄片など爆弾製造材料が押収されたという。JADは昨年、司法当局によって非合法団体に認定されており、その最高指導者アマン・アブドゥルラフマン師には国内で発生した複数のテロ事件を首謀したとして裁判で死刑が宣告されている。

March 11, 2019
[中国] 湖南省 ビンロウ(檳榔)の実を噛むことの発がん性を警告
湖南省のキンマ食品業協会は、同省内のビンロウ(檳榔)の実の販売会社に対し、3月15日までにすべての広告の掲載を中止するよう促した。ビンロウ(檳榔)は、種子であるビンロウジ(檳榔子)と石灰をキンマの葉で包み、噛んで軽い興奮や酩酊感が得られる嗜好品であるという。長期の摂取により口腔がんのリスクがあることから、2月に国家衛生健康委員会は使用中止を呼びかけ、国際がん研究機関(IARC)は2004年に、国家食品薬品監督管理局は2017年にビンロウの実をグループ1A の発がん物質と認定した。地元住人によれば、タバコを勧めるのと同じようにビンロウの実を仲間に分けて使うという。同協会の指示には法的拘束力はなく、ビンロウ(檳榔)の宣伝を止めても消費の減少は見込まれないという。同省ではビンロウ(檳榔)の実が多く消費され、製造や販売などする会社が4,058社もある。ビンロウ(檳榔)の実はアジアで大変人気があり、インドでの消費と生産が最も多く、口腔がん発生率も高い。
(興味本位は危険)
(コメント:「ビンロウ」は東南アジアで広く使われているし好品だ。台湾を訪れると、路上で若い女性による販売スタンドをよく見かけた。覚醒作用もあるらしく、路上では長時間運転するトラック運転手が主な購買客だ。好奇心を見透かされて現地の人から「経験のために一度どうですか?」と勧められたが、石灰と一緒に口に含むと聞かされて止めた記憶がある。世界保健機構(WHO)の一機関の国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer, IARC)ではかねてから発がん性を指摘しているが、たばこと同様に古くからのし好品で、一大産業だからなくならない。常習性もあるので、興味本位で手を出さないようにしていただきたい。)

[ミャンマー] 西部ラカイン州 「アラカン軍」が警察官詰所を襲撃 警察官9人死亡
西部ラカイン州のポンナジュン地区で9日午後11時20分頃、仏教徒少数民族ラカイン族系の武装組織「アラカン軍(AA)」が警察官詰所を襲撃し、同州警察によると、銃撃戦で警察将校クラスを含む警察官9人が殺害された。また、警察官2人が負傷、1人が行方不明となっている。地元メディアによると、AAは戦闘員約100人の部隊で詰所を包囲し警察に投降を呼びかけたが拒否されたため、攻撃を開始し双方での銃撃戦に発展した。AAは逃走する際に詰所内にあった銃器を持ち去ったという。また、同日午後には、同州のブティドン地区のバングラデシュとの国境地帯でも、戦闘員約200人から構成されたAA部隊が国境のフェンスを建設中の現場を警備する治安部隊を襲撃した。この襲撃で死傷者が出たとの報告はない。ミャンマー国軍司令部の広報当局によると、AAはバングラデシュ領内から攻撃を仕掛けてきたという。

[タイ] 南部の2県 爆弾13個連続爆発 最南部テロの「北上」の可能性も
9日夜から10日午後にかけて、南部のサトゥーン、パッタルン両県の市街地で連続して13個の簡易爆弾(IED)が爆発したが、負傷者はなかった。サトゥーン県では9日夜にサトゥーン市(県都郡)内の同県警察本部近くでIED2個が、10日未明には同市内の雑貨店の前で別の2個が爆発した。警察本部近くの爆発では、乗用車や軽トラックなど数台が損壊した。パッタルン県では、10日未明から午後にかけて、パッタルン市(県都郡)内でIED3個が、パックパユン郡内で別の6個が爆発した。また、パッタルン市では出動した爆発物処理班が国鉄の鉄道線路付近で不発のIED1個を発見し、管理下での爆破処理を行った。ウェラチョン政府次席報道官は10日、今回の連続爆破事件は、「(3月24日に実施予定の)総選挙を前にして国内に治安混乱を引き起こし、政府の威信を失墜させようとした可能性がある」との見方を示した。南部の治安当局は、犯行にはかなりの人数の実行犯が必要だとみられることから、最南部で爆破・銃撃テロを頻発させている、イスラム過激派の武装集団が「北上」してテロを実行した可能性が高いとみている。ただ、総選挙に絡む対立や麻薬密売組織が警察の摘発に対して報復した可能性も否定できないとしている。
(3月24日の選挙を前に)
(コメント:タイ最南部州に接する2県で起こされたテロだが、警察署を攻撃し、簡易爆弾で狙うなどの手口から最南部3州でのイスラム過激派が引き起こした事件との推測が成り立つ。先週タイ憲法裁判所により解党を命じられた「タイ国家維持党」は、農村部に根強い人気を持つタクシン派の政党だから総選挙との関わりも指摘されている。総選挙関連のニュースは現地マスコミで連日取り上げられているので、タイ滞在者は注目し、選挙関連の集会には近づかないようにしていただきたい。)

March 08, 2019
[中国] 吉林省 酒酔い運転取締りで顔認証技術の導入を計画
吉林省警察当局は2019年より、飲酒運転の摘発のため、顔認証システムを導入することを明らかにした。現地の交通警察の技術者は、酒気帯び運転の影響による生理学的パターンを分析している。高解像度の顔認証監視カメラを用いることにより、運転手の顔の状態からアルコールを摂取しているかどうかの判別が可能になるという。同省は昨年、6,300件以上の酒酔い運転と約2万9,000件の酒気帯び運転を摘発している。中国では酒酔い運転が長らく交通事故の主な原因になっており、2018年には1万7,264人が一生涯運転免許証をはく奪され、その内、5,149人は飲酒運転により重大な交通事故を起こしている。
(酒酔い運転撲滅)
(コメント:顔認証調査カメラによって酒酔い運転が判別できるとのことだが、本当だろうか?うつろな目の表情、顔の紅潮や表面温度などで判断するのだろうか。人間がハンドル操作する限り酒酔い運転に起因する事故はなくならないだろう。顔認証で酒酔いが判定できるなら、車自体に認証システムを備えて、エンジンがかからないようにすれば良い。スピード違反も交通事故の主要な原因だが、規制速度の範囲内でしか車自体の速度が出ないようにすることは、通信技術とエンジン制御技術で可能と思うがいかがだろうか。完全な自動運転技術が確立されるまでは、人による違反運転を技術的に制限するしかなさそうだ。)

[タイ] 王女擁立のタクシン派政党に解党命令 「立憲君主制への敵対行為」が理由
タイ憲法裁判所は7日、ワチラロンコン国王(66)の実姉のウボンラット王女(67)を首相候補に擁立しようとしたタクシン元首相派の「タイ国家維持(タイ・ラクサーチャート)党」に解党命令を出した。バンコク・ラクシー区にある憲法裁判所では同日早朝から、警察官約1,200人が配置され、周囲50メートル以内での集会が禁止されたこともあり、懸念されていた同党党員・支持者らの抗議行動などは発生しなかった。憲法裁は解党の理由について、同党による王女擁立が政党法の規定する「立憲君主制に対する敵対行為」に当たると説明した。解党によって、「タイ国家維持党」の立候補者(総選挙区175人・比例代表108人)全員の出馬も不可能となった。同党は、タクシン派の中核政党である「タイ貢献(プア・タイ)党」が従来の政治基盤ではない選挙区で立候補者を立てるために結成した「衛星政党」だが、今回の解党処分でこれらの選挙区でのタクシン派支持者の票の行方が注目されている。
(選挙は3月24日)
(コメント:解党命令が出された7日の抗議行動の混乱や当局との衝突が避けられたのは良かった。立候補はすでに締め切られているので、解党された「タイ国家維持党」の立候補者は、出馬が不可能になった。タクシン派の本体政党の「タイ貢献党」が次にどのような戦術をとるか注目したい。3月24日の投票日以降、5月末頃の選挙確定までは集会やデモには十分注意したい。)

[インドネシア] パプア州ンドゥガ県 橋梁建設現場が銃撃され警備の兵士3人死亡
インドネシア東部パプア州ンドゥガ県で7日午前、「トランスパプア・ハイウェイ(パプア横断道路)」プロジェクトの橋梁建設現場が50~70人の武装集団の銃撃を受け、警備に当たっていた陸軍部隊の兵士3人が被弾して死亡した。同州軍管区司令部の報道官によると、陸軍部隊と武装集団との間で激しい銃撃戦が展開され、集団側にも7~10人の死者が出たと推測されるが、遺体は集団が逃走する際に持ち去ったため現場に遺棄された遺体は1人だけだったという。同司令部では、武装集団は反政府分離独立派組織「自由パプア運動(OPM)」の軍事部門「西パプア民族解放軍(TPNPB)」の一部だとみている。同県では、昨年12月2日にも道路検察現場が武装集団に襲撃され、建設作業員16人と警備の兵士1人が死亡する事件が発生している。この時は、TPNPBが後に犯行声明を出した。

March 07, 2019
[中国・英国] 在英・中国大使館 英政府による中国人留学生らの銀行口座凍結を公表 資金洗浄の疑い
英国家犯罪対策庁は2月28日、資金洗浄の疑いで大半が中国留学生の名義となっている銀行口座95口が凍結されたことを明らかにした。凍結された金額は総額で360万ポンド(約5億3,000万円)とされる。犯罪組織は不正に得た資金を換金する仕事として学生を雇用し、人民元を送り、ポンドに換金させ、指定の金額を送金したらアルバイト料がもらえるマネーミュールの仕事をさせた疑いがある。換金及び送金の大半がWeChatの為替交換グループを利用しており、銀行よりレートが安い。在英国中国大使館は事案を調査中としている。

[韓国] ソウルやその周辺でPM2.5による大気汚染が深刻化
ソウルやその周辺では、3月に入り超微粒子状物質PM2.5による大気汚染が深刻化している。6日午後1時現在、ソウルでは1立方メートルあたり180マイクログラム、周辺の京畿道で176、仁川で155、江原道で147をそれぞれ記録した。ソウル市民からは目や喉が痛むなどの声が出ており、屋外活動をできるだけ控え、外出の際はマスクを着用する市民の姿が目立つ。大気汚染が深刻化する中、文在寅政権は補正予算を投じて早急に対策を講じるよう求められている。現在も同政権は対策を講じているが、十分に機能しておらず、国民の不満や怒りが高まっている。
(物資の支援体制の確立)
(コメント:日本では花粉が飛び交い、車両の上にも埃のように覆いかぶさっている。花粉症の人にはマスクは必需品である。韓国では深刻な大気汚染が続いている。文在寅大統領は中国と協議して、人口の雨を降らせる計画を示唆した。韓国内の排気ガス等も大気汚染の一因であるが、中国からの影響が大きいと見ていることからの計画であろう。しかし、雨で汚染物質を洗い流しても汚染物質が発生する原因を抑制しなければ、大気汚染は改善されない。中国はこれまでに大気汚染対策に積極的に取り組み、改善の兆候はあるが、道半ばである。韓国の在留邦人は高性能のマスクを現地で入手できると思われるが、大気汚染の激しい国でこの種のマスクを入手できないところもある。定期的にマスクや生活必需品を送るために企業の支援体制が必要である。)

[タイ] 憲法裁判所 タクシン派政党に解党処分か 不測の事態発生に日本大使館が注意喚起
本日(7日)午後1時30分頃から、バンコク・ラクシー区チェーンワタナ通り沿いにある憲法裁判所で、タクシン元首相派政党「タイ国家維持(タイ・ラクサーチャート)党」の解党是非に関する審議が行われ、午後3時頃に裁定結果が発表される予定である。憲法裁判所周辺には、同党党員・支持者約200人(治安当局の推定)が集まる可能性があり、首都圏警察(MPB)では機動隊を配置して警備に当たる。解党との裁定が出た場合は抗議行動が発生することも予想され、周辺にいる一般人が巻き込まれる可能性も否定できない。日本大使館は6日付の安全情報で、「可能な限り集会の会場周辺には近づかないように」との注意喚起を行っている。「タイ国家維持党」は、3月24日投開票の総選挙(下院議員選挙)に向けて、2月8日にワチラロンコン国王(66)の実姉ウボンラット王女(67)を党の正式な首相候補として擁立した。この擁立は、国王が反対声明を出したため撤回を余儀なくされたが、選挙管理委員会が立憲君主制に違反する行為を禁じた政党法に違反するとして、同党の解散を憲法裁判所に申し立てていた。
(地方の抗議集会に注目)
(コメント:選挙を有利に進めていたタクシン派政党にとっては思わぬ落とし穴が待っていた。王女を首相候補にしたことが立憲君主制に違反する行為として解散命令が出される可能性が出てきた。裁定結果が本日出されるという。多くの市民や在留邦人もその結果を注視しているものと思われる。解散命令が出されれば議会への道も閉ざされる。当然ながら抗議集会も開催される可能性が高い。かつてのようなタクシン派、反タクシン派による大混乱は生じないと思われるが、抗議集会の規模、開催場所に注目して頂きたい。タクシン派を支持する地域を中心に各地で抗議集会が発生するようであれば、注意が必要である。)

[インドネシア] 学生団体連合 ジョコウィ大統領のパレンバン市入り阻止を計画
ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は3月9日(土)にスマトラ島南スマトラ州の州都パレンバン市で開かれる、新世紀世代の運転者のための「ミレニアル道路安全フェスティバル」に出席する予定であるが、同州の「イスラム学生協会(HMI)」など複数の学生団体の連合は、大統領の同市入りを阻止する抗議行動を計画していることが6日までに判明した。HMIスマトラ支部によると、抗議行動は大統領が同市入りのために到着する予定のスルタン・マフムド・バダルディン2世国際空港で行われ、大統領の車列の市街地への進入を断固阻止するという。HMIは、大統領が4月17日投開票の大統領選挙で候補者になっているにも関わらず、同市での滞在中に支持者の集会に出席するのは、公務の名を借りた選挙運動だと批判している。

March 06, 2019
[中国] チャリティ詐欺横行 慈善団体8組織ブラックリストへ
中国民政部の発表によれば、昨年は慈善団体の8組織が、詐欺・詐称行為などにより慈善事業に対する信用に傷をつけたとしてブラックリスト入りした。同ブラックリストは昨年2月に始まった「国家信用システム」 の一貫で作成され、近年、インターネットでの募金詐欺などが横行していることから調査が開始されたとされる。ブラックリストに入った団体は、土地の取得や過重税率、各種事業への参入制限など社会活動上不利益を課せられる。逆に、高い評価を得た団体には、税率軽減や役員への特典が与えられる。

[ミャンマー] 人身売買摘発 年初2ヶ月間で41件 容疑者140人逮捕
ミャンマー国家警察(MPF)の人身売買取締り本部の5日付発表によると、同本部の捜査当局は年初2ヶ月間に全国各地で計41件の国際的な人身売買関連事案を摘発し、人身売買業者140人を逮捕した。また、摘発に伴い子供8人を含む男女59人の被害者を救出した。摘発が多かった地域は、ヤンゴン、マンダレー、タニンダーイー各管区域とシャン、カチン、モン各州と首都ネピドーだとしている。同本部は昨年1年間で、人身売買関連事案206件を摘発し、子供25人を含む被害者317人を救出した。同本部によると、国際的な犯罪組織が人身売買を行う目的で最も多いのが強制結婚であり、他に強制労働、売春、違法な養子縁組、違法な代理出産が挙げられるという。

[インドネシア] 国防省報道官 「トランス・パプア」建設の警備に国軍兵士600人投入
インドネシア国防省のシスリアディ報道官は5日、同国東部パプア州内での「トランスパプア・ハイウェイ(パプア横断道路)」建設プロジェクトについて、現在、国軍兵士600人を警備要員として投入し工事を再開していることを明らかにした。同プロジェクトでは、昨年12月2日に、同州ンドゥガ県の山岳地帯で建設現場が反政府分離独立派組織「自由パプア運動(OPM)」の武装集団に襲撃され、建設作業員16人と警備の兵士1人が死亡する事件が発生して以降、工事が中断していた。同プロジェクトは総延長4,300キロメートルの国道と21の橋梁を建設する一大事業であるが、同県のような山岳地帯ではたびたび工事を妨害しようとするOPMの武装集団による攻撃を受けることがあり、同報道官は、「工事現場の治安維持は困難を極めている」ことを認めた。4月17日投開票の大統領選挙で再選を目指すジョコ・ウィドド大統領は、最貧困地域である同州の開発に重点を置いており、縦貫道を早期に完成させるよう政府の関連機関を督励してきた。

March 05, 2019
[中国・米国] 超党派議員ら トランプ政権に対しウイグル問題への対応に不満
アメリカ議会の超党派の議員らは4日、新疆ウイグル自治区で中国政府が、少数民族のイスラム教徒であるウイグル人約100万人に対し、再教育をするための収容施設に拘束し拷問がおこなわれている状況等が人権侵害にあたるとし、改善が認められない場合は経済制裁を加えると通告したにもかかわらず、依然として改善が見られないことに対し、アメリカ政府の対応が不十分であることを指摘した。トランプ政権は交渉を有利に運ぶためにウイグル問題を取り上げ、指摘された時点で中国政府はこれまで存在を否定してきた再教育キャンプを合法化し、米国やウイグル問題に批判的なトルコなどのイスラム諸国からの本件に対する批判を封じ込めたいとしている。また同議員らは、アメリカの企業が新疆ウイグル自治区のウイグル人強制収容所建設を請け負ったとする報道を受けて、アメリカの技術の提供が行われたとする事の真偽を政府に回答を求めている。
(異教徒への寛大さ)
(コメント:トランプ大統領には響かない訴えかも知れない。新疆ウイグル自治区のイスラム教徒への弾圧は、時々報道されるものの人権擁護の動きは遅いと感じる。同自治区は、2,500万人の人口を抱えるが、ウイグル族45パーセントで、漢族41パーセントと漢族の増加が著しい。イスラム過激派へのテロ対策として徹底的な取締りや通報制度が行われていて、昨年100万人のウイグル族が収容所に送られている人権侵害の状況が報道された。同自治区を訪れる場合は、宗教的な話題やウイグル族の弾圧の話題は避けたほうがよい。また過去には無差別テロも発生しているので外務省の海外安全ホームページなどで事件の概要を把握し、たびレジは必ず登録していただきたい。)

[インドネシア] 中スラウェシ州 「東インドネシア聖戦士」の戦闘員1人射殺 1人負傷
スラウェシ島中スラウェシ州を拠点にするイスラム過激派組織「東インドネシア聖戦士(MIT)」に対する掃討作戦を実施している国軍・警察合同部隊は4日までに、同州内の山岳地帯でMITの戦闘員2人と遭遇し、銃撃戦で1人を射殺、1人を逮捕した。国家警察の当局者が4日に発表した。合同部隊は山岳地帯に潜伏するMITの全戦闘員に向けて1月29日までに治安当局に投降するように呼び掛けていたが、MIT側から何らの応答もなかったために掃討作戦を強化していた。同部隊は銃撃戦後の現場検証で軍用のM16自動小銃1丁を発見し押収した。MITの戦闘員は昨年12月31日に、同州パリギモウトン県内で発生した住民男性斬首殺人事件に関与したほか、この被害者男性の遺体を回収するために現場に向かった警察官2人を銃撃して重傷を負わせている。MITはイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う地元の過激派組織で、同州の山岳地帯に潜伏している戦闘員数は10人程度だと推測されている。

[フィリピン] ラグナ州アラミノス町 プロの殺し屋の男を射殺 武器密売にも関与
マニラ首都圏の南東郊にあるラグナ州の警察は3日夜、同州アラミノス町で殺人請負組織のメンバー(プロの殺し屋)兼武器密売業者の男(35)を銃撃戦の末に射殺した。マッタ同州警察本部長が4日に明らかにした。同州警察の捜査班は、家宅捜索令状を携えて男の自宅を急襲したが、男が45口径拳銃で捜査員に向けて発砲してきたため、正当防衛で男を射殺したという。捜査班は同宅内からM16自動小銃とショットガン各1丁、及び多数の弾丸を発見し押収した。一方、4日早朝には、同州サンパブロ市内でも警察の急襲作戦が実施され、武器密売業者の男(37)が逮捕された。男はバランガイ(最小自治体)議会議員でライセンス(免許)の無い銃器を所持していた容疑で取調べを受けている。

[インド・パキスタン] カシミール地方での軍事衝突が収束 国境地域の住民は避難所へ
複数の報道によれば、インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方では、2月中旬以来、パキスタン人テロリストによるインド軍基地での自爆テロや、インド軍によるパキスタン領カシミール地方への空爆などで実質的な戦闘状態にあったが、3日に完全な停戦が実施された。空爆による被害を受けたパキスタン側の住民の約200世帯は、行政庁舎の建物内に設置された避難所へ移動し、毛布や食料、医薬品などの配給を受けた。英国のメイ首相は同日、パキスタンのカーン首相に電話し停戦を歓迎するとともに、テロ組織の撲滅で連携する国際社会と協調して、パキスタン国内のテロ組織の撲滅に力を入れるよう強調したとされる。
(一時の小康状態か)
(コメント:米国製F16とロシア製ミグ戦闘機での空爆や、地上からの砲撃で戦闘状態にあるカシミール地方でのインドとパキスタンだが、3日の日曜日には戦火が停まったという。ただ、両国が話し合いの上で停戦したという報道はないようなので、一時の小康状態とみることが妥当だろう。両国がイスラム過激派の撲滅という共通の目標で連携した時に、現在避難中の200世帯がもとの住居に戻ることができることになる。)

March 04, 2019
[中国] 公安部 食品・医薬品の集中取締りで約8,900人逮捕
公安部は100日間に渡る、食品及び医療品の安全に関する犯罪の取締りで、約8,900人の容疑者が逮捕されたことを明らかにした。昨年10月に開始された取締りでは、食品、医薬品、農業用資材や煙草が調べられ、約7,100件の刑事事件が起訴され、その内、食の安全に関する事件は約3,600件で、5,100人が逮捕された。多くの犯罪組織が摘発され、偽造医薬品の製造場所が何百件も閉鎖されたり、密造酒や違法健康食品も廃棄されたという。

[フィリピン] 「新人民軍」 創設50周年に向けて国軍・警察への攻撃強化を指示
反政府組織「フィリピン共産党(CPP)」の軍事部門である「新人民軍(NPA)」の指導部は3日までに、来る3月29日の創設50周年記念日に向けて、傘下にある全国各地のゲリラ部隊にフィリピン国軍・警察に対する軍事攻撃を強化するように指示した。地元メディアが入手したCPP広報部の内部文書から判明した。文書では、各地のCPP支部組織やNPAゲリラ部隊に宛てて、「NPA創設記念日を祝うに当たって、ドゥテルテ政権のファシスト機関の極悪人どもを懲罰するとともに、人民の権利を守り、土地改革のための闘争を推進するために全国で戦術的攻撃を実施しよう」と呼び掛けている。CPPは1969年3月29日に中部ルソン地方タルラク州内の僻村でNPAの創設を宣言した。マルコス政権下では、最盛期に武装ゲリラ2万5,800人を擁するに至ったが、国軍当局は、現在のゲリラ数は5,000人以下と推定している。

[マレーシア] クアラルンプール中心部 中国人観光客がひったくりに襲われ負傷
首都クアラルンプールの中心部にある観光地域、クアラルンプール・シティセンター(KLCC)で2日午後、中国人観光客の女性がひったくりに遭った際に転倒し負傷する事件が発生した。同地域を管轄するダンワンギ警察署の捜査当局によると、被害女性は友人と2人でアンパン通り沿いの歩道上を歩いていたところ、背後から接近してきた単独のバイク犯に突然ハンドバッグをひったくられ、その際の衝撃で倒れ込んで路面に顔面と頭部を強く打ち付けたという。女性はクアラルンプール病院に緊急搬送され手当てを受けたが、命に別状はないもよう。当局によると、強奪されたハンドバッグには、旅券、財布、自宅の鍵、中国人民元の現金などが入っていた。当局では、逃走したバイク犯の行方を捜索するとともに、現場周辺の監視カメラの映像から犯人の身元を特定する捜査を行っている。

[インド・パキスタン] 両軍が双方の支配地域に再び攻撃して4人死亡 モディ・インド首相は厳しい姿勢を崩さず
インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方で2日未明、両軍による軍事的な衝突が発生し、これまでに4人が死亡、4人が負傷した。両軍はそれぞれが支配する地域にある村々に向かって無差別に攻撃し、死傷者の多くは民間人とされる。パキスタン軍は1日、先月27日に撃墜したインド軍戦闘機のパイロットを解放したが、両軍が再び衝突したことで緊張が高まっている。カシミール地方では先月14日、パキスタンのイスラム過激派組織「ジェイシモハメド(JeM)」がインド軍を狙ったテロを実行して以降、両軍の攻撃もあって緊張が続いている。現在のところ、パキスタンのカーン首相は対話によって解決することを呼び掛けているが、インドのモディ首相は厳しい姿勢を崩していない。
(紛争の動静注視)
(コメント:ベトナムでの米朝非核化交渉の最中に、核所有国同士で始まった衝突だけに大きなニュースとして伝えられた。きっかけは、パキスタンのイスラム過激派がインド軍に対して行ったテロだが、インド空軍のパキスタン国内への報復爆撃によって両軍の衝突に発展し市民に死傷者が出ている。インドのモディ首相は、4,5月の総選挙を控え国民世論を見定めた対応をしようとしているようだ。選挙ではモディ首相率いる与党(インド人民党)の劣勢が伝えられるだけに強硬になるかもしれない。両国の攻撃が沈静化するまでは不要不急の渡航は避けたい。滞在者は緊急連絡網の再確認、備蓄品の準備、大勢の人の集まる所への出入りを控えるなどの注意をしていただきたい。紛争地域から遠く離れたところでのテロも心配だ。)

March 01, 2019
[中国] 中国国家版権局 インターネット著作権侵害取締り着手 海賊版違法サイト185万件削除
中国国家版権局(NCA)は2月26日、インターネット上の著作権侵害行為に対する取締りを昨年7月より実施し、これまでのところ著作権侵害行為544件を調査し、うち74件が処罰の対象となったことを明らかにした。損害額は2,242万米ドル(約24億6,620万円)に上った。また、海賊版違法サイト185万件を削除し、海賊版出版物123万冊を没収したとしている。さらに、ライブストリーミング配信サービス会社15社に違法性があることを注意勧告したほか、著作権侵害でアカウント14万件を閉鎖またはダウングレードし、海賊版動画57万本を削除したことを明らかにした。

[韓国] 学校で起きた性暴力事件に対応するマニュアル配布
政府教育当局は27日、教育現場での性暴力事件の発生を防ぎ、事件に対する学校の対応を向上させ、被害者への配慮を促すために、全国の学校に性暴力事件の対応マニュアルを配ることを決めた。今回のマニュアル配布に先立ち、昨年から#MeToo(性的暴行や被害体験を告白、共有する活動)に触発され、全国の教育現場での性暴力を告白する一連の出来事が65件あった。マニュアルには学校でのセクハラや性暴力行為に対する5つの対応法や被害者を二次被害から守る方法、加害者の処遇の仕方が記されている。又教育現場で起こりそうな性被害、被害者の二次被害の例が記されている。被害者のほとんどを占める女子生徒の多くは性暴力を告白したことを非難され、また加害者である教師や生徒から見逃すことを強要されたと答えている。最近では、仁川広域市の女子高校生徒が教師を告発した事件があったが、同教師はソーシャルメディア上で「女子生徒の制服姿は最も猥褻な想像を掻き立てる」、或いは「醜い女子は殺して滅多切りにしてしまえ」などの性差別的発言をしていた。
(マニュアルを誰が活かすか)
(コメント:日本では保護者による児童虐待死が大きな問題となっている。行政の対応が問われている。弱者を保護し、支援し、救済するのは行政である。マニュアル配布は教育現場で女子生徒に対するセクハラや性暴力が蔓延していることからの対応であろう。マニュアルを配布して性被害や二次被害を防止しようという取り組みは以前からあったはずであるが、マニュアル化したことは教育現場に携わる人々にとっても分かり易い。このマニュアルが効果を発揮するには、まず教育現場の指導者たちが理解し、性犯罪を起こさせないための措置を講じることが重要である。そして万が一、女子生徒たちが被害に遭った場合は躊躇せずに告白できる環境作りが必要である。そのためには配付されたマニュアルを実際に活かす立場の責任者が必要である。企業や団体には規律やマニュアル的なものがある。これ活かす人が必要である。)

[インドネシア] NUの創設記念式典に乱入 「イスラム防衛戦線」メンバー11人を逮捕へ
インドネシア西部スマトラ島北スマトラ州の警察は28日、前日(27日)に同州テビンティンギ市内で開かれた、同国最大のイスラム教徒信徒団体「ナフダトゥール・ウラマ(NU)」の創設93周年記念式典会場に乱入したとして、イスラム強硬派団体「イスラム防衛戦線(FPI)」のメンバー11人(同市在住)を刑法160条(扇動)違反の容疑者に認定した。同州警察当局は、同日以降に11人の身柄を順次拘束して取調べを行うとしている。同州警察の報道官によると、容疑者11人らは「#GantiPresiden(大統領を変えよう)2019」のスローガンを印刷したお揃いのシャツを着て式典会場に現れ、「式典を解散しろ」と大声で叫び、参加者に不安感と不快感を与えた。これに対して、FPI同州支部の幹部は、式典は4月に行われる大統領選挙でジョコ・ウィドド大統領再選を支持するための実質的な選挙運動であり、FPIは不適切な集会であり、解散すべきだと判断したと反論している。

[フィリピン] SWS世論調査 「警察が麻薬密売に関与していると思う」が約7割
フィリピンの有力な民間調査機関「ソーシャル・ウェザー・ステーションズ(SWS)」が28日に発表した最新の世論調査によると、「警察官が麻薬密売に関与していると思うか」との設問に対して、「間違いなく」と「おそらく」を合わせると「関与していると思う」との回答が全体の68%に上った。マニラ首都圏の回答者に限るとこの数値は75%に達している。また、「警察官が(麻薬犯罪容疑者の)超法規的殺害(EJK)に関与していると思うか」に対しては、「間違いなく」または「おそらく」(関与している)との回答が66%だった。国家警察当局によると、ドゥテルテ政権が発足した2016年6月末から2019年1月末までの間に、警察や麻薬取締庁(PDEA)らの関連機関が「法執行活動中」に殺害した麻薬犯罪容疑者の数だけでも5,176人に上っている。こうした世論調査の結果に関わらず、個人的に高い支持率を誇るドゥテルテ大統領は就任以来、ブレることなく麻薬犯罪者一掃作戦(「麻薬戦争」)を推進しており、先月20日には、同作戦の強化を宣言したばかりである。
(警察の信頼度を上げるためには)
(コメント:世論調査がすべて正しいというものではないが、当たらずとも遠からずといったところではないか。ドゥテルテ大統領の治安対策はダバオ市長時代に成果を出し、大統領に当選する大きな要因ともなった。同大統領は治安悪化の根源は麻薬であるとして、国を挙げて麻薬戦争に取り組んでおり、その先頭にフィリピン警察が立っている。行き過ぎた取り締まりで一時麻薬取締から外されたり、有罪となった警察官の例もあるが、ほとんどは正当な執行務として処理されているようだ。国民からの信頼度が低い警察官に麻薬犯罪者に対する射殺命令を出すのには勇気がいるが、同大統領の治安対策は揺るがないという。治安回復は誰もが望むところであるが、法に則った適正、妥当な警察官の執行務をフィリピン国民は望んでいるはずである。今は、フィリピン警察の信頼度を上げるチャンスでもある。)

February 28, 2019
[中国] ポルノ、違法出版物、偽造ニュース組織等を取り締まり
新聞出版総署は今年3月から11月まで、子供向けのインターネットポルノや違法出版物及び偽造ニュースを取り締まると発表した。ポルノ対策は文学作品のサイト、WeChat、Weibo、インターネットコミュニティ、ライブ動画配信サービスなどで実施される。インターネットでポルノ映像を売る者や、本、カードゲームなど違法な出版物が学校のそばで売られていることも厳しく取り締まられる。インターネット検索などで子供が暴力的、または、わいせつな内容のものやその他有害な情報を見ないようにすることが目的だ。そのほかにも、偽造ニュース配信元の詐欺記者、さらにその偽造ニュースを使っての脅迫なども取り締まられる。

[タイ] 最南部ナラティワート県 警察官2人が武装集団に拉致 後に射殺遺体で発見
最南部ナラティワート県チョーアイロン郡で26日夕刻、同郡警察署所属の警察官2人(30歳と31歳)が正体不明の武装集団に拉致され、27日未明に2人とも射殺遺体で発見された。警察官2人は軽食堂で住民2人とお茶を飲んでいた時に、食堂内に乱入してきた、一見陸軍兵士のような服装をした8人組に銃器で威嚇され、食堂の前に駐車してあった被害者の1人が所有する軽トラックで連れ去られた。同警察署では直ちに、近隣の13の郡の警察署に道路に非常線を張って軽トラックの行方を捜索するように要請したが、2人は約6時間後に食堂から200メートル離れた道路脇の水路内で遺体となってみつかったという。また、軽トラックは27日中に、近隣のタクバイ郡内で放火されて全焼した状態で発見された。危害を加えられなかった住民2人の証言によると、武装集団はお互いにマレー語の方言であるヤウィ語で会話していた。この事実からも、地元の治安当局は、武装集団が最南部で爆破・銃撃テロを頻発させているイスラム過激派の武装勢力である可能性が高いとみている。
(国境を隔てて)
(コメント: タイ最南部でイスラム過激派によるテロが頻繁に発生している。先週民放TVの国境を訪ねる旅番組でタイとマレーシアの国境を取り上げていた。イスラム教の国マレーシアは平和な市民生活を営んでいるが、小川一つ隔てた仏教国タイ側は、警備兵が常時監視していて物々しい雰囲気が漂っている。この一帯はもともとイスラム国家「パタニ王国」で、マレーシア独立のときにタイとマレーシアに分断された歴史を持つが、番組は丁寧に外務省の危険情報も交えて注意喚起を加えて放映していた。タイに組み入れられた最南部の諸州がかつてのイスラムの国として独立を目指して過激的な活動を行っている。シリアを追われた「イスラム国(IS))の兵士が合流する可能性は高いかも知れない。)

[ミャンマー] 少数民族との和平交渉 政府代表団が昆明で「北部同盟」4組織と会合
報道によると、ミャンマー国内各地の少数民族武装諸組織との和平交渉を担当する同国政府和平委員会(PC)の代表団は25日、中国雲南省の省都昆明で、ミャンマー・中国国境地帯を拠点にする4つの少数民族組織の連合体「北部同盟(NA)」の代表団との間で会合をもった。4組織は、政府との「全国的停戦協定(NCA)」の調印を現在まで拒否しており、政府筋によると、PC代表団はNA代表団にNCAの調印に応じるように強く要請した。NA側の反応については27日時点で明らかになっていない。ミャンマー国軍は昨年12月にNAに対して一方的な停戦を宣言しており、今回のPCとNAの会合はそれ以降では初めての和平交渉の場となった。政府と少数民族武装諸組織との和平交渉では、現在までに10組織がNCAに調印しており(「調印派」)、主要な9組織が調印に応じていない(「未調印派」)。「未調印派」の大半がNAの4組織など中国との国境地帯を拠点にしている。
(和平の進展を見守る)
(コメント:ミャンマーの和平交渉は、膠着状態が続いていたが「北部同盟(NA)」の代表団が交渉テーブルについたことは新たな展開が期待できる。インドシナ三国の中で、ミャンマーは軍政から移管、親日的な国民性などから企業の進出先として有望視されていたが、政策や法律の不備、ロヒンジャ問題と少数民族との和平交渉などでその期待がしぼんでいる。引き続き今後の交渉の動きを注視していきたい。)

February 27, 2019
[中国] 内モンゴル自治区 鉱山会社の従業員を乗せたバスが衝突事故 22人死亡 29人負傷
内モンゴル自治区シリンゴル盟で23日、鉱山会社の所有するシャトルバスがトンネルの壁に衝突し、22人が死亡し、29人が負傷した。同鉱山会社はシャトルバスをインターネットで違法に購入し、一度も安全点検を受けず、未登録のまま使用していた。また、定員30人のところ、従業員50人を乗せて走らせていたという。日常的に定員オーバーでの走行は行われ、事故当時、シャトルバスは傾斜のきつい、人の運送に適さない道を走っていたことから、制御不能に陥ったとされる。

[韓国] ソウルなど各地で日本に抗議するデモ発生の恐れ 3.1独立運動から来月1日でちょうど100年
首都ソウルなど各地で来月1日、日本からの独立を目指した「3.1独立運動」からちょうど100年を迎えるにあたり、日本に抗議するデモが行われることが懸念される。毎年のように同様の抗議デモは見られるが、100年という節目であることから、今回は例年より大規模なものになるとの見方も出ている。また、文在寅政権の誕生以降、慰安婦財団の解散や徴用工問題など日韓関係は急速に冷え込んでおり、来月1日には日本大使館や釜山の領事館前などで抗議デモが実施される可能性がある。そのほか、例えば、ソウルでは鍾路区のタプコル公園(Tapgol Park)、西大門区にある西大門刑務所歴史館など歴史的象徴となる場所においてもデモが発生することが予想される。
(言動に注意する)
(コメント:過去の歴史が現在まであとを引くことは世の常である。隣国同士がいがみ合う仲にある状態は各地域で見られる。当コメントでは政治的な発言は控えているが、未来志向を目指してきた日韓関係の流れに暗雲が立ち込めていることは現実のこととして受け入れなければならない。両国民の多くは政治、外交と関係なく通常のビジネス、交流を続けていくことに変わりはない。しかし、一部には過激な行動に訴える人たちがいずれの国にも存在する。韓国に駐在し、或いは留学している邦人は韓国の事情を把握していることと思われるが、現政権下、3.1独立運動100周年に当たり、反日機運が盛り上がることは十分予想される。在留者はもちろん、出張者、春休みに観光で訪問する学生等は特に言動に注意する必要がある。)

[タイ] 3月1日(金) タクシン派「国家維持党」の演説会予定で注意喚起
一部情報によると、3月1日(金)午後5時から、バンコク・プラナコーン区ディンソー通り沿いにあるバンコク首都圏行政庁(都庁:BMA)の前で、現軍事政権に反対するタクシン元首相派「国家維持(タイ・ラクサーチャート)党(TRC)」の総選挙立候補者らによる演説会が開かれる。在タイ日本国大使館は、「状況によっては、不測の事態が発生し、周辺にいる人々が巻き込まれる可能性も否定できません」として、在留邦人・旅行者に対して、可能な限り同演説会の会場周辺に近づかないよう勧告している。TRCは今月8日、3月24日投開票の総選挙(下院議員選挙)に向けて、党の首相候補としてワチラロンコン国王(66)の実姉ウボンラット王女(67)を擁立したことが、立憲君主制に敵対する行動を禁じた政党法に違反するとして、選挙管理委員会から憲法裁判所に解党申立てが出されている。憲法裁はTRCに解党を命じる可能性が濃厚になっており、TRCの動きには地元メディアはもとより治安当局も注目している。
(情勢の変化を読む)
(コメント:タイの選挙は読みにくく、その行方に不安を感じている邦人も多い。しかし、少々の混乱はあるとしても、過去に発生したタクシン派と反タクシン派の衝突で大混乱となった事態は避けたいという思いはタイ国民の中にも多いようである。今回の選挙はタクシン派優勢と言われる選挙の見通しがあったが、思わぬところに落とし穴があった。国王の実姉をタクシン派の首相候補として擁立したことが政党法に違反するとして解党命令が出される可能性が出てきた。解党命令が出された場合、タクシン派支持者たちの間で反発が強まる可能性があり、一部が過激化することも考えられる。タイの選挙情勢が新たな局面を迎えていることを認識しておきたい。)

[フィリピン] 首都圏ケソン市 6歳女児の誘拐未遂容疑で男逮捕 未遂5件に関与
マニラ首都圏ケソン市の警察は26日、同市コモンウェルス地区で住民の6歳女児を連れ去ろうとした誘拐未遂の現行犯で自称建設作業員の男(53)を逮捕した。警察の調べで、男は先週来、同地区内で少なくとも5人の幼児を連続して誘拐しようとしたが、被害児童が逃げたり、付近の住民が犯行を阻止したりしたため、いずれも未遂に終わっていたことが判明した。男は同日、住民の手で誘拐未遂の現行犯として取り押さえられたが、警察官が現場に到着する前に大勢の住民が男に殴る蹴るのリンチを加えたため、身体中に打撲傷を負った姿で警察署に連行された。男はギターを携えた流しの歌手に扮装して同地区内を回り、目を付けた幼児に「チョコレートをあげる」などと騙して連れ去る手口で犯行を繰り返していた。男は現行犯逮捕された上に、被害幼児の保護者や住民などからも誘拐未遂事件の犯人に間違いないとの明確な証言があるにも関わらず、警察の取調べに対して犯行を否認しているという。

February 26, 2019
[中国] 顔認証システムにより病院予約のダフ屋2,000人以上摘発
国営通信は24日、北京市内の30以上の病院で、最新の顔認証システムを使い、早朝に病院の予約待ちの列に並んで予約を入れ、予約の権利を他人に高値で販売する「ダフ屋」2,100人以上を摘発したと伝えた。中国共産党は、14億人の国民の顔と身元などのデータを「社会信用」と呼んで管理し、違法な売買や交通違反、税金の未納なども本人を特定できる技術を導入している。たとえば、犬をつながず飼っている人に罰金が課せられたり、税金未納者は長距離電車の切符が買えないようになるなどのあまりに厳格な管理に、人権活動家などからは疑問の声もあがっている。

[フィリピン] バタンガス州 銃撃戦で凶悪強盗団メンバー7人を射殺
マニラ首都圏の南方に位置するバタンガス州のアゴンシリョ町で25日早朝、警察と7人組の強盗団との間で銃撃戦が発生し、警察は7人全員を射殺した。キラテス同州警察本部長によると、死亡した7人の男は、「バクラス・ブボン」という名称で知られる凶悪強盗団のメンバーで、同州内で過去に数軒の飼料工場などが襲われた武装強盗事件に関与したことが判明している。7人が乗ったバンは警察の検問を突破して逃走し、カーチェイスの末にバンを追い詰めた警官隊に発砲してきたため、警官隊も止む無く応戦し、全員を射殺せざるをえなかったという。警察はバンの中から小銃を含む銃器5丁と強盗の犯行時に用いるとみられる電動グラインダーなどの工具類を発見し押収した。

[インドネシア] ネット上に大統領に関する偽情報を流布 東ジャワ州の主婦3人逮捕
東ジャワ州警察は24日、インターネット上に投稿したビデオ映像を通じてジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領について根拠なき偽情報を流布したとして、同州在住の主婦3人を逮捕した。同州警察のトゥルノユド報道官が25日の記者会見で明らかにした。同報道官によると、ビデオ映像は、イスラム教徒の女性2人が老齢の男性に「ジョコウィ大統領が再選されたら、イスラム教徒の祈りを禁止するとともに、同性愛者の結婚を許可する行政令を出すことを計画している」などと話しかける内容になっている。映像はすでに数千人にシェアされたという。同報道官は、映像が流布している情報はまったくのフェイクニュースであり、「社会に不安や対立を引き起こす可能性が高い」として3人の逮捕に踏み切ったと説明した。ただ、容疑者3人のビデオ映像制作などでの役割については言及しなかった。3人は電子情報管理法違反などの容疑で最高で禁固6年の刑が科せられる可能性がある。
(自ら犯罪映像)
(コメント:インドネシアの正副大統領の選挙が4月に近づいている中でのネガティブ戦術のつもりだろうが、自ら画面に登場して犯罪映像を流布しているのだから“自供映像”とも言える。イスラム国家のインドネシアでは、イスラム法典や戒律を否定したり、ときには反対意見を述べただけで逮捕されることがある。投稿映像で自分の考えをアピールする人も増えているが“自供映像”とならないよう、作品を客観的に眺めることや第三者に見てもらうことも重要だ。海外にいるとき特に政権や宗教の批判はやめておくのが無難だ。)

February 25, 2019
[中国] 「女性の活躍」促進の動き 雇用の際に女性に結婚や家族計画について質問禁止
教育部を含む9つの政府組織は21日、雇用に関して性差別は許されない旨を通知した。中国政府は、職場での性差別をなくし、女性の労働参加に取り組む中、企業に対し、面接で女性の結婚歴や出産計画について尋ねることは許されないとした。また、就職試験の一環として妊娠検査をすることも禁じられる。政府は、男女共同参画は国の基本政策で、少子高齢化と経済の低迷に取り組む中、女性の社会的及び経済的活動への参加を促進させ、社会生産性や経済的活力を向上させたいとしている。世界第2位の経済大国である中国は、アジアでは女性の社会進出が進んでいる国の1つであるが、近年減少傾向にあり、国際労働機関によれば、1990年には15歳以上の女性の73%が就業しているが、2018年には60%となっている。また、米人権活動団体「ヒューマンライツ・ウォッチ(HRW)」によれば、昨年の公務員の求人広告の5分の1は“男性のみ”あるいは“男性が好ましい”とする求人であったと指摘している。
(性差と採用基準)
(コメント:就職面接では、男女を問わず結婚や子供の有無を聞いてはいけない。仕事に関係があっても、子供が好きかどうかの質問も避けたほうがいいだろう。今後、女性のさらなる社会進出なしには労働力需要が満たせなくなる国も増えてくる。しかし、一方で男性主体の経営陣が長年変わらないことが、女性の社会進出のブレーキになっている面も大きい。中国で女性の差別と聞くと、上海で昨年1月に英国BBCの中国編集長の女性が賃金格差に抗議して編集長を辞任した事件を思い出す人もいるだろう。有能で実績のある編集者だが、同僚男性との賃金格差が許しがたいとして告発し、世界で取り上げられる話題となった。海外に限らず、性差や年齢でなく、職務やその成果(=貢献)で報酬が決まるという基本を念頭において採用や処遇をしていただきたい。)

[台湾] 外国人観光客に有名な夜市で違法営業 ぼったくり被害が横行
夜市で有名な台北市士林区で先月、法的な基準を満たさないで営業を行っていた屋台44店が現地警察に摘発され、罰金を科された。うち2店は既に営業を終了したという。士林区の夜市は外国人観光客も多く訪れるが、外国人観光客が同夜市で果物を買った際、通常価格よりも高い400台湾ドル(約1,400円)を支払わされ、警察に相談したという。また、同様の摘発は去年1月から834件に上り、うち基準を守らない店が144件、衛生的管理の徹底を命じられた店が237件に上った。地元警察は、これらは氷山の一角として外国人観光客などに注意を呼び掛けている。
(夜市巡りの注意)
(コメント:台湾は日本人にとって人気の訪問国だ。中でも夜市(ナイトマーケット)は外せないと、楽しみにしている人も多い。昼間の暑さがひと段落してからの夜市巡りで空腹感も増すから食事も進む。値段の高い低いは個人の財布の中身によって変わってくるが、現地通貨の換算率を早めに記憶して不当に高いお金を払わなくて済むようにしたい。ひとつの目安だが、物価高の日本の倍以上の値段なら高いと思っていいだろう。次に注意したいのは衛生管理で、特に食材の扱い方と水を使った処理だ。屋外で素手で食材を調理するのは衛生上危険だから手袋は確認したい。使い捨ての食器ではないときは、裏手の洗い場をのぞき込めばある程度衛生状態がわかる。食あたりや水当たりは個人差がある。胃腸が疲れていると感じたときは、生ものや油っこい料理は避けたほうが良いだろう。)
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[タイ] バンコク西部で現金輸送車襲撃事件 2人組バイク犯が現金720バーツ強奪
首都バンコクの最西端に位置するノンケーム区のペットカセーム通り沿いで23日夜、警備会社の現金輸送車が2人組のバイク犯に襲われ、現金720万バーツ(約2,500万円)が強奪された。現場はショッピングセンター「ビックC」の前で、警備員2人が同センターの1階にあるサイアム商業銀行支店から現金入りのバッグを現金輸送車に運んでいる最中に、急接近してきたバイク1台に相乗りした2人組の男に襲撃された。2人組のうちバイクの後部座席から降りてきた男がけん銃を空に向けて2発発砲し、警備員2人を威嚇して現金の入ったバッグを奪い、バイクに飛び乗り逃走した。現場を管轄するノンケームプル警察署の捜査当局は、犯人の2人は警備会社が現金を収集する時刻などを予め知っており、入念な計画を立てた上で犯行に及んだとみている。当局は逃走した犯人の行方を捜索するとともに、現場周辺の監視カメラの映像から2人の身元を特定する捜査を行っている。

[インドネシア] 中ジャワ州 警察官襲撃未遂でテロ容疑者の男逮捕 共犯者3人手配
インドネシア国家警察のドゥディ報道官は22日、国家警察の対テロ当局が14日に、警察官襲撃未遂事件に関与した容疑で男1人を中ジャワ州テマングン県内で逮捕するとともに、男の共犯者3人の行方を捜索中であることを明らかにした。容疑者ら4人は、同州に隣接するジョグジャカルタ特別州内で警察官から銃器を奪う計画を実行に移す直前だったという。また、4人は奪った銃器を使って警察官をターゲットにした銃撃テロを実行する計画も立てていた。4人は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う地元の過激派組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(JAD)」のメンバーであることも判明している。特に、逮捕された男は、2016年1月にフィリピン南部ミンダナオ地方で地元のイスラム過激派組織の軍事訓練に参加したとして同国の治安当局に逮捕され、インドネシア本国送還された前歴があった。

[バングラデシュ] ダッカ発ドバイ行きの航空機でハイジャック未遂 チッタゴン空港に緊急着陸
首都ダッカからUAEのドバイに向かっていたビーマ・バングラデシュ航空機内で24日、乗客の男が航空機のハイジャックを試み、同機が南東部チッタゴンの空港に緊急着陸した。その後、地元の特殊部隊が機内に侵入し、男を射殺したが、乗員乗客148人に怪我はなかったとされる。男は20代半ばのバングラデシュ人だが、ハイジャックを試みた動機や国際的なテロ組織との関連性など詳しいことは分かっていない。緊急着陸後、同空港の駐機場などは一時閉鎖されたが、今後遅延や欠航など、同国を離発着するフライトに影響が出る恐れがある。
(航空機内での発砲)
(コメント:航空機のコックピットは聖域として守られなければならないが、人が出入りするという構造上、コックピットを占拠しようとするハイジャック事件は起きてしまう。今回の動機は、犯人の言動から個人的な問題のようだが、突入した兵士によって射殺されたので真相は不明だ。着陸後とは言え、機内での発砲は他の客の巻き添えのリスクが大きから発砲は避けられなかったのだろうか。)

February 22, 2019
[中国] 海南省公安部 最大規模のマフィア組織摘発 179人逮捕
海南省公安部は20日、同省が設置されて以来、最大規模のマフィア組織を摘発したと明らかにした。今回の摘発には警察官1,210人、警察車両300台余りを動員し、現金や車、銃器、住居や土地などの不動産を押収した。依然としてマフィア組織のメンバー54人が逃亡中だが、179人を逮捕し、銀行口座内の約2億2,000万元(約36億円)を凍結した。この組織は一家族によって運営され、1980年代から違法カジノなどで得た資金でリクルート活動を行っていた。また、鉱山業や輸送業、農業なども展開し、多額の資金を獲得し、積極的な投資活動も行っていたという。

[タイ] 最南部パッタニー県 仏教寺院がイスラム武装集団の銃撃受ける 負傷者なし
最南部パッタニー県内で21日、仏教寺院がバイク数台に乗った正体不明の武装集団から銃撃を受ける事件が発生した。寺院内には僧侶5人が居住していたが、被弾した者はなく全員無事だった。寺院には少なくとも弾丸10発が命中し、建物の一部が損壊したほか、構内にある複数のゴムの木も多数の弾丸で被害を受けた。同県警察は寺院の周辺に規制線を張って寺院の警備を強化するとともに、逃走した武装集団の行方を捜索している。警察当局は、武装集団は最南部で爆弾・銃撃テロを頻発させているイスラム武装勢力の一部との見方を固めた。一方、第9管区(南部南)警察局のロンナシン局長は21日、最南部(ヤラー、パッタニー、ナラティワート3県とソンクラー県の一部郡)で昨年10月初めから同日までに、イスラム武装勢力によるとみられるテロ事件が計63件発生し、警察はこれらの事件の捜査で容疑者6人を射殺、別に35人を逮捕したと発表した。局長はこの期間のテロによる死傷者数については言及しなかった。
(最南部のイスラム過激派のテロ)
(コメント:日本の外務省は、タイ南部のナラテイワート県、ヤラー県、パッタニー県及びソンクラー県の一部を引き続き 危険情報レベル3(渡航中止勧告)としているが。陸路マレーシアに向かう場合は必ず通らなければならない。イスラム過激派は、警察、国境警備隊、寺院などを攻撃対象にしていることが多く報道されているが、他の場所が安全とは限らないので通過する場合は特に注意していただきたい。地元の人の忠告には従うようにしたい。タイには3万の寺院があると言われるが、敷地内は解放されていることが多く、敵対するイスラム過激派が容易に侵入することができそうだ。宗教対立が過激化している国では、本来、“救い”や“安寧”の場所のはずの寺院や教会が暴力の現場になることを理解しておきたい。)

[フィリピン] 東ミンドロ州 陸軍部隊が「新人民軍」と交戦 ゲリラ2人死亡
フィリピン北部ミンドロ島のオリエンタル・ミンドロ州マンサライ町で21日早朝、陸軍第4歩兵大隊傘下の偵察部隊と左翼ゲリラ「新人民軍(NPA)」の部隊(約10人)が激しい銃撃戦を展開し、ゲリラ2人が死亡した。陸軍側に死傷者はなかった。陸軍部隊はNPA部隊が逃走した後に、M16自動小銃とグレネードランチャー用の擲弾数個、弾帯や医薬品などを発見し押収した。陸軍の偵察部隊は同日未明、住民から「NPAが侵入してきた」との通報を受けて同町内で捜索を行っていた時にNPA部隊と遭遇し、銃撃戦に発展したという。同大隊の報道官によると、同大隊では同日現在、兵力の大半を投入して逃走したNPA部隊の追撃作戦を実施している。

February 21, 2019
[中国] 国家版権局 映画館での盗撮・海賊版のインターネット上での流布の取締りを強化
中国内の報道によれば、国家版権局は18日、映画館における上映中の映画の盗撮及び盗撮された映画の海賊版の流布に対し、取締りを強化する旨を発表した。海賊版の流布については、ウェブサイト、スマートフォンアプリ、微信(WeChat)アカウントや通販サイトなどを集中的に監視するとしている。今回の取り組みは、版権局と国家電影局、公安部、工業情報化部が協力して旧正月(春節)から開始されており、春節の休暇中に中国映画史上第2位の劇場売り上げを記録している人気映画の海賊版が発見され、また7,700件もの海賊版映画をインターネット上から削除したとしている。
(海賊版映画の所持)
(コメント:日本の映画館では、上映前に「NO MORE映画泥棒」の登場で録音や撮影の禁止を訴えかけるのはおなじみになっている。フィルム盗撮が違法なのは当然として理解できるが、海賊版DVDやネットで流布された映画を所持することは違法ではないのだろうか? 日本の著作権法第30条では、私用に所有して鑑賞することは違法にはならないとされている。ただし、自分が見終わった海賊版DVDやブルーレイをオークションで販売する行為は違法となるから注意したい。滞在している国ではどんな規制なのか調べておきたい。)

[マレーシア] 北部クランタン州 2018年に麻薬関連の容疑者1万7,741人逮捕
タイの最南部に隣接するマレーシア北部クランタン州の警察は、2018年通年で麻薬関連犯罪1万4,566件を摘発し、様々な麻薬関連容疑で1万7,741人を逮捕した。同州警察のハサヌディン本部長が20日に発表した。これらの摘発に伴い、警察はヘロイン、覚醒剤錠剤、処方箋のない咳止め薬など各種の違法薬物3,350万リンギット(約9億1,000万円)相当を押収した。逮捕者の中には、政府職員も95人含まれており、他の職業では実業家が155人、漁師13人などとなっているが、最も多いのは無職の7,801人だった。違法薬物では、向精神性作用のあるハーブ「クラトム」(マレーシアでは「クトゥム」)の押収量が2018年は1,838キログラムと前年の約2倍に上った。当局の取締り強化で覚醒剤の入手が困難になったため、代わりに「クラトム」を使用する麻薬常用者が増えているという。

[インドネシア] 報道業界のフェイクニュース監視サイトがハッカーに乗っ取られる
インドネシアの非政府組織(NGO)「プレスのための法律支援協会(LBH Pers)」は20日、国内の主要な24のメディア企業・研究機関が共同で運営している、フェイクニュース(偽情報)を監視・検証し市民に注意喚起するためのウェブサイト「cekfakta.com」が19日夜からハッカー集団に乗っ取られていることを明らかにした。2日前の17日には、大統領選挙(4月17日に実施予定)に向けての大統領候補者2人による第2回公開討論会が実施されたばかりで、「cekfakta.com」では候補者が提供する情報や主張が事実に即したものかどうかの検証も行っていた。同サイトは現在、アクセスすると動画共有サイトYouTubeの「ジャンプスケア(突然に恐怖を与える)」動画に誘導されるようになっているという。LBH Persは警察に対して、「迅速に捜査を行い、犯人のハッカーを特定して欲しい」と要請している。

February 20, 2019
[中国] 公安部 全土で飲酒運転の取締りを強化
公安部が18日明らかにしたところでは、当局は全土での飲酒運転に対する重点的な取締まりを開始した。交通管理当局のガイドラインでは、路上での取締まりなどを強化するとしている。中国では飲酒運転による交通事故が多発しており、2018年には1万7,264人が免許を取り上げられており、内、5,149人が飲酒運転による激しい交通事故を起こして逮捕されている。

[フィリピン] 中部バコロド市の教会 実業家男性がバイク犯に射殺される 妻は重傷
中部ビサヤ地方ネグロス島の最大都市バコロド市(ネグロス・オクシデンタル州都)で19日午後8時30分頃、ミサを終えてカトリック教会から出て来た地元の実業家夫婦が待ち伏せしていた2人組のバイク犯に銃撃され、実業家の夫(57)が死亡、妻(56)が重傷を負った。被害者の夫婦は教会の構内に駐車してあった自家用車に乗り込んで帰宅しようとする直前に、2人組のうちバイクの後部座席から降りた男がけん銃で自家用車に向けて至近距離から数発発砲したという。夫は左胸と顎に3発被弾し、妻は左腕に被弾して最寄りの病院に緊急搬送されたが、夫はすでに死亡していた。地元警察は、逃走した2人組の行方を捜索するとともに、ビジネス上の対立などを視野に事件捜査を進めている。

[タイ] バンコク市内6ヶ所を捜索 大物麻薬密売業者の男女3人逮捕 銀行に1億バーツ(約3億6,000万円)
タイ警察の合同捜査班は19日早朝から、バンコク市内各所の高級住宅など6ヶ所を次々に捜索し、国際的な麻薬密売組織の幹部であるタイ人の男2人と女1人を逮捕した。捜査班はこの一連の捜索で、3人が所有する高級住宅4軒、コンドミニアム2部屋、ポルシェやベンツなどの高級車3台、ハーレーを含む高級バイク7台、高級ブランドのバッグ多数などを証拠品として差し押さえた。警察の調べで、逮捕された3人のうち女(42)は同組織のリーダー格で、男2人(30歳と39歳)はそれぞれ女の夫と愛人であることが判明した。女はミャンマーとラオスの国内にいる「麻薬王」らに直接麻薬を「発注」。その密輸した麻薬を、タイ北部を経由してバンコクまで運搬した後に、首都圏や中部・東部地域の麻薬密売業者や売人に卸していた。女は無職と自称していたが、夫名義の銀行口座には1億バーツ(3億6,000万円)以上もの預金があった。

February 19, 2019
[中国] 380のソーシャルレンディング運営会社に対する一斉取締まり 約1,630億円の資産凍結も
政府当局は18日、インターネットを通じ、貸し手と借り手を結びつけるソーシャルレンディング運営会社380社に対する警察当局による取締まりがあり、100億元(約1,630億円)の資産が凍結されたことを明らかにした。同国政府は国営銀行が貸し出しをしない企業等に対しソーシャルレンディング運営会社が投資家から資金を募って貸し出しをさせてきたが、ソーシャルレンディング運営会社による詐欺や倒産等が問題となり、警察当局が捜査に着手した。100人以上のソーシャルレンディング運営会社の役員が当局により手配されており、海外に逃亡した者もいる。2017年に当局が規制するまでソーシャルレンディング会社の貸出額は毎年3桁伸びていたが、2018年の投資総額は2017年の半分の1兆9,000億元(約31兆円)となっている。貸出先の多くは工場や小売店とされ、投資先はレストラン、洗車業等とされている。
(お手軽投資のリスク)
(コメント:インターネットやスマホを使ったお手軽な投資が増えている。ソーシャルレンディングは、借り手の企業と貸し手を結び付けるものだが、借り手が事業に失敗すれば戻ってこないハイリスク・ハイリターンなのは明らかだ。詐欺まがいの借り手も多く、今回のように取り締まりも多発している。海外での赴任が長くなると、投資への欲求や誘惑も多くなる。周囲の現地社員などから儲け話がもたらされることも増えてくる。資金を失うだけでなく犯罪の当事者になる可能性もあることを承知しておきたい。ネット先進国の中国で起こる事件は、いずれ日本を始め他の国でも起こると考えるのが良いかもしれない。)

[インドネシア] 中央ジャカルタ 大統領選挙の公開討論会場近くで爆竹爆発 7人負傷
中央ジャカルタ・スナヤン地区にあるブンカルノ競技場の駐車場で17日午後8時頃、白煙を伴う爆発が発生し、隣接するスルタン・ホテルで開催中だった大統領選挙に向けての第2回公開討論会を大型スクリーンで見ようと集まっていた市民のうち7人が負傷した。また、市民の多くが逃げ出そうとして現場一帯は一時パニック状態に陥った。負傷者は全員が現職大統領のジョコ・ウィドド候補の支持者だったことが後に判明した。ジャカルタ首都圏警察のアルゴ報道官は18日、現場検証の結果だとして、爆発したのは爆弾ではなく、大型の爆竹だったと発表した。犯人の動機は未だ不明だが、報道官は「討論会を妨害しようとしたのは明らか」との見方を示した。捜査当局は、テロの可能性も視野に、現場周辺の監視カメラの映像などから犯人の特定を急いでいる。

[シンガポール] 年末までに内務省内にサイバー・セキュリティ機関創設 財務相発表
シンガポール政府は、日々進化し複雑化するサイバー・セキュリティを国益の防護と国内治安維持に焦点を当てて担当する「科学技術機関」を内務省内に今年末までに新設する。ヘン・スイキアット財務相が18日に記者団に明らかにした。サイバー・セキュリティを担当するS・イスワラン通信情報相は最近、テロ攻撃などの国家の脅威に対して全政府機関を統合的に運用する「トータル・ディフェンス」の6番目の柱として「デジタル・ディフェンス」の概念と構想を打ち出したばかり。公安局(ISD)、シンガポール警察(SPF)、民間防衛隊(CDF)などを所管する内務省の所管下に新設される「科学技術機関」が新しい治安機関としてその中枢を担うことになる。

February 18, 2019
[中国] 広東州東莞市 製紙工場で7人ガス中毒死
広東省東莞市地方当局は、15日夜に同市中堂鎮の製紙工場でガス中毒により従業員7人が死亡したことを明らかにした。消防署は、同製紙工場の下水調整タンク内に従業員9人が閉じ込められたとの通報を受け、駆け付けた消防隊員によりタンクから運び出され、病院に搬送された。治療を受けた9人の内7人が死亡し、2人は症状が安定している。地方当局は事故の原因を調べている。
(一酸化炭素ガス中毒の怖さ)
(コメント:閉ざされた空間で有毒ガスが発生した場合の怖さを示す事件だ。今回の事件の中毒ガスは明らかではないが、冬場は一酸化炭素ガスによる死亡事件が度々発生するので一般家庭でも注意したい。一酸化炭素ガスは、血液中のヘモグロビンと結びつくため、本来ヘモグラビンと結びつく血液中の酸素が極端に少なくなり、カラダ中の細胞が酸欠状態になって死に至る。密閉した部屋での燃焼機器の長時間利用や、クルマの排気ガス機能の不具合で狭い車内にガスが充満して死亡事故が発生する。一酸化炭素ガスは無味無臭のため、気づかないうちに眠気と共にカラダ中の酸素が奪われ窒息状態になることを知っておきたい。)

[マレーシア] 対テロ当局 昨年12月以降外国人含むテロ容疑者6人逮捕
マレーシア連邦警察の15日付声明によると、連邦警察テロ対策部は昨年12月から今年1月にかけて、首都クアラルンプールに隣接するセランゴール州など複数の州で計5回急襲作戦を実施し、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」などのテロ活動に関与した容疑でマレーシア人2人と外国人4人の計6人(21~48歳)を逮捕した。外国人4人はシンガポール人、バングラデシュ人、フィリピン人各1人と南アフリカの某国(国名は未公表)の国籍保持者だとしている。このうち、シンガポール人の男(48)は、シンガポールに隣接するジョホールバルにある国際的な友愛団体「フリーメーソン」に関係するビルを狙ったテロ攻撃を計画していた。また、セランゴール州内で逮捕された南アフリカの某国出身の男(28)は、国際刑事警察機構(ICPO:インターポール)による逮捕・本国送還要請(「レッドノーティス」)の対象となっていた。サバ州内で逮捕されたフィリピン人の男(21)は、同州と海路で隣接するフィリピン南部を拠点にするイスラム過激派「アブサヤフ(ASG)」の戦闘員で、各種の武器の専門家であることが判明している。

[フィリピン] 南部ホロ島 「アブサヤフ」が小学校を迫撃砲で攻撃 負傷者なし
南部スルー州ホロ島のパティクル町で16日正午前、陸軍の衛生部隊が住民に対する無料医療サービスを提供していた会場の小学校が、イスラム過激派「アブサヤフ(ASG)」から迫撃砲による砲撃を受けた。砲弾は小学校周辺に3発着弾して爆発したが、幸いにも住民や衛生部隊員に負傷者はなかった。ASGは小学校から約500メートル離れた地点から砲撃を行ったとみられ、陸軍当局は、医療サービスを妨害するとともに住民に恐怖感を与えることが砲撃の狙いだったとみている。パティクル町の辺境地域はASGの拠点地域になっており、1月27日にスルー州の州都ホロでASGが首謀したカトリック大聖堂爆破テロ事件(23人死亡、約100人負傷)が発生して以降、陸軍を中核とする合同部隊は同町一帯で大規模なASG掃討作戦を実施している。

February 8, 2019
[中国] 慢性疾患の患者数 高齢化に伴い今後増え続ける見込み
北京協和医学院と中国老年保健協会が共同で報告書を発表し、2030年までに中国の慢性疾患患者数が2012年と比べて少なくとも40%増加するとの予想を示した。2012年においては、中国人高齢者の死因のおよそ80%が慢性疾患によるものだった。同報告書では世界保健機関(WHO)の報告書を引用し、2012年に60歳以上の中国人高齢者が患った主な疾患として、脳卒中、悪性腫瘍、虚血性心疾患、呼吸器系疾患及び糖尿病を挙げている。中国は2026年までに65歳以上の人口が14%を超える高齢化社会に入ると推定されており、今後も慢性疾患の患者数は増え続ける見込みだ。

[フィリピン] 首都圏警察 対テロ警戒レベルを引き下げ 教会爆破事件の「解決」を受けて
首都圏管区警察本部(NCRPO)のエレアザル本部長は7日、首都圏全域に先月28日から施行されていた対テロ警戒態勢のレベルを「最高度(full)」から「高度(heightened)」に引き下げたと発表した。国家警察(PNP)が同日までに、南部スルー州ホロで先月27日に発生したカトリック教会爆破テロ事件(23人死亡、100人以上負傷)の首謀者を含む容疑者5人の逮捕で「解決した」と宣言したことを受けたもの。ただし、本部長は、「検問の頻度などが減少するかもしれないが、警察官・関連要員の動員人数、情報収集やテロ分子の探知活動には変化はない」として、レベル引き下げが警戒態勢の弛緩を意味しないことを強調した。ホロの爆破事件では、自爆テロを実行したとされるインドネシア人の男女2人の背後にいた「黒幕」だとされる、イスラム過激組織「アブサヤフ(ASG)」の準幹部を含む計5人が2日、ホロの治安当局に出頭し逮捕された。5人は23件の殺人罪、95件の殺人未遂罪ですでに起訴されている。
(テロに対する警戒継続)
(コメント:自爆テロ事件はインドネシアを除けばアジア地域では珍しい。ホロ島のテロはイスラム国やアルカイダ系のテロの手口である。ソフトターゲットであるカトリック教会が狙われたのも彼らの手口の一つである。イスラム国を支持するアブサヤフの犯行であることは頷ける。しかし、同組織のメンバー5人が出頭してきたことはやや疑問である。この種の大型テロ事件は組織の中枢幹部が関与するが、警察の突き上げ捜査で幹部に捜査が及ばないように証拠は残さない。万が一捕まっても自供しない。テロ警戒レベルを引き下げたとされるが、テロを実行した組織は存続し、テロを行う。フィリピン警察の捜査能力を疑う訳ではないが、今後もテロに気を付けて頂きたい。)

[タイ] リゾート地サメット島沖でボート転覆 中国人観光客の男女が負傷
タイ東部ラヨーン県のリゾート地「コー・サメット(サメット島)」の沖合で7日午後1時ごろ、同島から本土側の船着き場に向かっていた旅客用スピードボート(乗客23人、乗員3人)が突然転覆した。乗客・乗員26人は現場に駆け付けた警察や民間のレスキュー隊に救助されたが、乗客2人が負傷した。2人とも病院で手当てを受けているが命に別状はない模様。同県警察が事故原因を調べている。タイでは観光地で旅客用の船やボートが転覆・沈没する事故が頻発している。昨年7月には、南部プーケット島沖で観光船が沈没し、中国人観光客47人が死亡した。この大規模な事故は、タイを訪問する中国人観光客がその後大幅に減少する要因となっている。
(レジャー事故に注意)
(コメント:タイには多くの邦人が居住し、出張し、そして多くの観光客が訪れている。これから春休みに入ることからタイを目指す学生も多いことと思われる。タイの観光地ではスリや置き引きに注意しなければならない。海のリゾート地も魅力的であり、多くの邦人が足を運ぶ。注意しなければならないことは、毎年、タイや他の国の海のリゾート地で溺れて亡くなる事故が発生しているということである。訪れた海岸の潮の流れなどを把握しておけば避けられる事故である。また、遊覧ボートに乗る機会も多い。近場を遊覧するボートなどは安全対策が不十分なところもある。出張者・渡航者への危機管理を担当する企業や団体の皆様からの注意喚起は不可欠である。)

February 7, 2019
[中国] 妻の不倫を疑った男が近隣住民8人刺殺 7人負傷
甘粛省白銀市の警察の発表によれば、近郊の会寧県に住む男が妻の不倫を疑い、旧正月の5日未明に泥酔して近隣住民を襲い、8人死亡、7人が負傷した。容疑者や被害者の具体的な身元は明らかにされていない。
(コメント:この種の事件はいきなり発生することは少ない。夫婦喧嘩が常態化している、或いは酒を飲んでは近隣に迷惑をかけるといったことが繰り返されていることが多い。当然、近隣の住民との仲も良くない。結果として、怒りが爆発すると周囲の人まで襲撃し、このような大惨劇が発生することになる。近隣の住民も不安を抱えながら生活していたのではなかろうか。近隣と良好な関係を維持することが快適な海外生活にとっては重要な要素となる。多くの社員が赴任する時期である。赴任前研修参加者に赴任先の住まいは決まっているかと質問すると、これから住宅を探すという人が多い。住宅を探す際に物件をしっかり見ることはもちろん、近隣の住民等の状況も併せて確認するようにしたい。)

[インドネシア] 中ジャワ州都スマランで車両放火事件が多発 大規模なパトロール実施
ジャワ島中部に位置する中ジャワ州の州都スマラン市とその周辺地域では最近、自宅前などに駐車してあった車が放火される事件が多発し、住民の間で不安が高まっている。キロノ同州警察本部長は6日、一連の車両放火は「テロ行為」だとの認識を示し、数日前から同本部直属の警察官450人を同市警察による大規模なパトロール活動の応援要員として派遣していることを明らかにした。ただ、本部長は、同市警察は広大な地域を管轄しているためパトロール要員の数は応援要員を加えても十分ではないとして、住民の側でも警戒意識を高めるなど自助努力をして欲しいと訴えた。同市内では過去数日間、警察官がバイク運転者に対する検問を強化している姿が目立っており、捜査当局はバイク犯が多発する放火事件に関与していると見ていることがうかがえる。スマラン市警察の当局者は、バイクに対する検問は「テロリストの動きを抑止するためだ」と語っている。
(コメント:人を恐怖に陥れる行為としてはテロ行為と言えるが、一般人の車両などに放火しているところを見ると反政府活動的な行為ではないようにも思われる。連続放火の多くは愉快犯である。逮捕されるまでは犯行を繰り返す。直接、住民の日々の生活を脅かす悪質な犯罪である。放火してすぐに現場を離れて、また舞い戻ってくる犯人もいる。防犯カメラなどがあれば犯人を割り出すことも可能だが、街頭に監視カメラなどはないのかもしれない。警察官を大量に動員して、特にバイクを中心に検問を強化しているという。やがて犯人は逮捕されるだろうが、その間、住民は車両を路上に放置しないなど自衛のための措置が必要である。スマラン市及び同周辺に居住の方は気を付けて頂きたい。)

[フィリピン] マニラ首都圏に「麻疹アウトブレーク」発令 年初から861人感染
ドュケ保健相は6日、マニラ首都圏での麻疹(はしか)の感染者数が今年に入って急増していることを受けて、首都圏に「麻疹アウトブレーク(流行)」宣言を発令した。保健省当局の統計によると、首都圏での麻疹感染者数は1月1日から2月2日までに861人(認知件数)に上っており、昨年同期と比べて5倍以上の増加率を示している。流行地域は、首都圏のマニラ、ケソン、カロオカン、マリキーナ、パッシグ、ナヴォタス、パラニャーケ、タギッグ、マラボン各市を含むほぼ全域に及んでいる。首都圏での年毎の感染者数では、2017年は351人だけだったが、2018年には3,646人と驚異的な増加を示している。

February 6, 2019
[中国] 各地で濃霧の「黄色警報」延長
中央気象台は5日、濃霧の「黄色警報」を延長した。濃霧は、安徽省、重慶市、湖北省、湖南省及び江蘇省の一部で発生し、視界が200メートル未満になる地域もある。濃霧が発生している地域では、車の運転は速度を落とし、空港、高速道路及び港などでは適切な安全対策が取られることが求められている。同国では厳しい気象に対する警報が4段階に色分けされており、高い順に赤色、オレンジ色、黄色、青色となっている。
(コメント:濃霧の中の運転は事故に遭遇するリスクが高まる。特に高速道路では交通事故が発生する確率が高くなる。スピードを出しているためである。濃霧注意報が出た場合は運転を控えた方がいい。やむを得ず運転する場合はスピードを出さないこと、車間距離を十分にとること、フォグランプを点灯することが大事である。自らが気を付けていても追突される場合がある。この際、車は道路脇に停車させ、車道から避難して頂きたい。交通事故で気が動転しているので忘れてしまいがちであるが、命を守るうえで大事な注意事項である。大気汚染と相俟って視界が悪い時期が続くと思われる。車の点検と併せて安全運転に心掛けて頂きたい。)

[マレーシア] クアラルンプール 警察当局 パーティー会場急襲 麻薬使用などで男女117人逮捕
国営ベルナマ通信(5日付)によると、クアラルンプール市警察は2日未明、観光地域のブキッビンタン地区に隣接する同市プドゥ地区で、中国正月を祝う私的なパーティーの会場を急襲し、麻薬使用などの容疑で男女117人を逮捕した。捜査当局は、パーティー参加者314人(20~30代)の全員に麻薬検査を実施し、そのうち115人(うち女29人)が陽性反応を示したためプドゥ地区を管轄するワンサマジュ警察署に全員を連行した。また、パーティーを主催した女(27歳)も拘束された。さらに、当局は、左肩に「08」の入れ墨をした男(30代)を秘密結社(マレーシア版の暴力団)の構成員だとみて「1966年結社法」違反の容疑で逮捕した。当局の調べで、容疑者らはフェイスブック上の案内をみてパーティー会場に集まってきたことが判明した。当局は、麻薬使用の容疑者115人を個々に取り調べており、6日までの拘留期間中に容疑者ごと起訴するかどうかを判断する。

[フィリピン] ミンダナオ島西部 本日(6日)の住民投票を前に爆弾テロ続発
ミンダナオ島西部で2022年設立予定のイスラム自治政府への参加を問う2回目の住民投票が実施される6日を前に、各地で爆弾テロ事件が続発し緊張が高まっている。今回、投票が実施されるラナオ・デル・ノルテ州では5日夕方、同州ララ町の給油所前で簡易爆弾(IED)が爆発。その直後には、同州カウワガン町庁舎の裏側に駐車されていたトラックが爆発した。いずれの事件でも負傷者はなかった。地元の治安当局は、この2件の爆弾テロ事件が住民投票に反対するイスラム過激派による犯行の可能性が高いとみて捜査している。一方、先月21日に投票が実施されたマギンダナオ州のタラヤン町でも5日正午頃、陸軍の検問所付近で遠隔操作によるバイク爆弾が爆発したが負傷者はなかった。陸軍当局は、この爆弾テロは、2日に陸軍部隊による空爆を受けて戦闘員18人が死傷した、イスラム過激組織「バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)」の陸軍に対する報復攻撃だとみている。

February 5, 2019
[中国] 春節の前日から道路の安全確保のため15万人の警察官動員
公安部交通管理当局は4日、春節期間中の5日から10日までの1週間における道路の安全及び円滑化を確保するため、全国で15万人の警察官及び警察車両5万台以上を動員した。午後5時現在、5人以上の死亡者が発生した交通事故は起きていない。
(コメント:春節が始まっている。人口14億人の中国で春節の時期40日に延べ30億人が移動すると言われる。日本の大晦日にあたる昨夜は大きな交通事故が起きなかったことは幸いだ。多くが故郷へ帰る一方で、最近の中国経済の減速を示す指標を裏付けるかのように、定職を失って帰郷の費用を用意できず、職業紹介の人材市場周辺のネットカフェや路上で春節をすごす人も増えていると言われる。この機会を利用して一時帰国する邦人も多いが、交通機関の混雑は年々激しくなっているようなので、時間の余裕のある移動計画を立てていただきたい。車移動の場合は、交通事故に遭わない、巻き込まれないようにしていただきたい。)

[インドネシア] 汚職撲滅委捜査官傷害事件 首都圏警察が刑事事件として捜査開始
ジャカルタ首都圏警察のアルゴ報道官によると、警察の捜査当局は3日に、汚職捜査機関「汚職撲滅委員会(KPK)」から「(同委員会の)捜査官2人が暴行を受け負傷した」との被害届を受けて、刑事事件として立件するための捜査に乗り出した。捜査官2人は2日夜、「汚職の謀議が行われている」との内部情報に基づいて、中央ジャカルタ区のホテル内で内偵を行っていたところ、調査対象だった「パプア人民評議会(DPRP)」の議長や議員数人から暴行を受けたという。この被害届に対して、同議長らは4日、暴行の事実を強く否定した。KPKの当局者によると、KPKの委員や捜査官が暴力事件の被害者になるケースがこれまでに9件発生しており、一番最近では1月9日に首都圏のKPK委員長と副委員長の各自宅が火炎瓶や偽の爆弾で威嚇される事件が発生している。この事件の容疑者は未だに逮捕されていない。
(コメント:汚職の当事者は、依頼者の求めに応じた便宜を図ることから、通常強い権限を持っている。その権益を脅かすものには、たとえ捜査機関であっても容赦ない対抗策を講じてくることがある。権力を使ってもみ消しや脅しは先進国に多いが、実力行使の暴力や殺人に至る国もある。インドネシアのこの事件は、脅しと実力行使の両方がなされているようだ。街中で銃や刀などが簡単に手に入る国や、暴力や殺人を請け負う人や組織が存在する国では、一般市民が巻き込まれる確率は高くなる。滞在している国の犯罪の傾向は、現地の報道や日本の外務省のホームページなどから入手していただきたい。)

[フィリピン] カトリック教会爆破テロ インドネシア人男女による自爆テロか
南部スルー州の州都ホロで先月27日に発生したカトリック教会連続爆破テロ事件(死者22人、負傷者100人以上)に関連して、ロレンザーナ国防相は4日、同事件が外国人の男女2人による自爆テロだったと言明した。2人の国籍については、異なった治安・情報機関の当局者から根拠が希薄な様々な見解が発表されているが、国防相は「インドネシア人である可能性が強まっている」と指摘した。国防相によると、イスラム過激組織「イスラム国(IS)」を信奉するマレーシア人やインドネシア人のテロリストが同州ホロ島に潜入する傾向が強まっている。その理由は、この2ヶ国では対テロ当局による強硬な過激派組織摘発作戦によってテロ分子の潜伏が難しくなっているからだという。一方、国家警察本部の4日付けの発表によると、同事件の自爆犯2人の背後にいる「黒幕」だとされるイスラム過激派「アブサヤフ(ASG)」の幹部とメンバー計5人が2日、ホロの治安当局に出頭し逮捕された。幹部の自宅の捜索では簡易爆弾(IED)1個も押収されている。ただ、容疑者5人は事件への関与を強く否定しているという。
(コメント:事件が起きて1週間経過したが、フィリピン当局による徹底的な捜査が行われているようだ。首謀者とされる「アブサヤフ」の5人が出頭してきたとされるが、教会連続爆破事件への関与は否定しているという。イスラム国(IS)の信奉者による犯行として「アブサヤフ」は関与していないという意思表示なのだろうか。)

 

 

 

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