アジア地域

 

January 16, 2019
[中国] 中国高速鉄道 「復興号」車内から過度のホルムアルデヒド検出を否定
中国高速鉄道(CRC)の北京支部は14日、最近の現地報道により、北京と上海間で運行されている時速160kmの高速列車「復興号」について、同新型車両の車内の空気から、過度のホルムアルデヒドが検出された事を否定した。現地報道を受けて、CRCの本部は新しい車両の使用を控える方針であったが、同支部はこれまでに「復興号」で、基準値を超える量のホルムアルデヒドが検出された事はなく、車両が使用不可能となる状況は発生していない事を明らかにした。なお、北京支部は検出された車両内のホルムアルデヒドの濃度を明らかにしていない。CRCは環境問題や乗客の健康を重視しており、基準値を満たさない車両は使用しない姿勢を明らかにしている。また、新型車両のうち、臭いがある車両や検査中の車両は使用されていないとしている。

[韓国] ソウル 大気汚染が深刻化 PM2.5が観測史上最悪を記録 地方主要都市にも拡大
韓国の多くの都市で大気汚染が深刻化している。特にソウルでは14日午後、1立方メートルあたりPM2.5の濃度が最大189マイクログラムを記録するなど、保健当局は健康に害が出る恐れがあるとして、市民に対して不要不急の外出禁止、外出時のマスク着用など十分な注意を呼び掛けている。同様の大気汚染はソウル近郊の仁川(インチョン)、大田(テジョン)、南部の釜山などでも深刻化している。一方、大気汚染はイランのテヘランやタイのバンコク、インドのニューデリーなど各国の首都でも深刻な問題となっているが、根本的な対策は講じられていない。
(コメント:ソウルの街並みが霞んで見える状況を映像で見て驚きを禁じ得ない。韓国の大気汚染は中国の影響とも言われていたが、自国の自動車や発電所による大気汚染も指摘されている。中国の大気汚染は相変わらずであるが警報レベル発出状況は過去に比べて好転しているように思われる。ここ数年は中国の大気汚染が話題となることが多かったが、最近はインドやタイ等でも大気汚染が報じられており、大気汚染が拡大していることが見て取れる。渡航先の大気汚染に対する健康被害防止策も企業や団体が配慮する必要がある。)

[タイ] 最南部 分離独立派BRN指導部で和平反対派の議長就任 最近の連続テロを指示か
タイ最南部の治安当局筋によると、同地域で爆弾・銃撃テロを頻発させているイスラム武装集団の上部組織とされる反政府分離独立派組織「パッタニー・マレー民族革命戦線(BRN)」では最近、指導部の交代があり、タイ政府との和平交渉を拒否する元イスラム学校教師のコー・ザリ(60)が議長に就任したことが判明した。コー・ザリはBRNの前書記長で、現在は最南部に隣接するマレーシア北部クランタン州内に居住して、最南部での反政府武装闘争を指揮しているという。和平交渉で仲介役を務めてきたマレーシア政府当局は、昨年来、BRNに交渉への参加を強く要請してきたが、指導部の交代はBRNがあくまでテロを止めないとの意思表示をしたことを意味する。最南部では、10日にパッタニー県内で学校襲撃事件(自警団員4人死亡)、13日には同県内で警察署銃撃事件(警察官1人死亡)が発生するなどテロ事件が続発しているが、治安当局は、これらの事件はコー・ザリの指示でイスラム武装集団がテロ実行能力を誇示するために実行したとの見方を示している。

[マレーシア] テロ対策部長 過去5年間で「イスラム国(IS)」関連の容疑者453人逮捕
マレーシア連邦警察テロ対策部のアヨブ・カン部長は15日、昨年の1年間に同国内でイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の活動に関与したとして逮捕されたテロ容疑者は80人余りで、逮捕者数は近年減少傾向にあることを明らかにした。同部が、新しい対テロ法制の下にテロ容疑者摘発作戦を開始した2013年以降では、IS関連の逮捕者は計453人に上るという。同部長は、これらの容疑者にはイスラム神学校の学生などが多いとの通念があるが、実際には大学教員、学校教師、一般大学の学生、それに警察官ら国防・治安機関の要員で大半を占めることを指摘した。容疑者らはインターネット上の情報から過激派思想に感化されたケースが多いという。同部長は、市民に対して、テロ活動に関与しているとみられる不審人物や不審事象を見たら直ちに警察に通報するように呼び掛けた。

January 15, 2019
[中国] 麻薬密輸容疑のカナダ人に死刑判決
遼寧省大連市中級人民法院は14日、222キロのメタンフェタミンを密輸した容疑でカナダ人男性に死刑を言い渡した。同男は2014年に大連市で密輸の準備を進めていたが、通訳の男が当局に通報したため、タイに向けて出国しようとしたが、フライトの中継地の広州市で逮捕された。昨年11月の1審判決では、麻薬密輸への従属的な立場で関わったとして懲役15年と罰金15万元(約240万円)の判決が下されたが、同男は旅行していただけとして無罪を主張し、上訴していた。12月1日に中国の通信機器大手華為技術(ファーウェイ)の対イラン制裁違反容疑でCEOがカナダで逮捕されて以降、両国間で緊張が高まっている。中国は華為技術のCEOが帰国できないことへの対抗措置としてカナダ人数人を拘束している。
(コメント:中国の麻薬犯罪には、極刑があることを度々当ニュースで取り上げてきた。50グラムの麻薬で死刑になったケースもあり、報道のように200キロの覚せい剤の密輸の主犯格ならば、死刑は妥当と大連の中級審が判断したことになる。被告のカナダ人が否認していることや、上級審の判決が早すぎるとして、昨年来のカナダと中国の緊張関係をさらに高めるとの見方もあるが、国家間の不仲が、無関係の個別事件の判決に影響を与えることは、起きてはならないことである。)

[フィリピン] 中間選挙に向けた特別警戒期間 1月13日から6月12日まで
フィリピン国家警察(PNP)のアルバヤルデ長官は13日付で全国20管区の警察局長に向けて通達を出し、5月13日に実施される中間選挙(上院選と地方自治体首長・議員選)に向けて、1月13日から6月12日まで特別警戒態勢を敷くように指示した。同通達に基づく警備上の具体的な措置には、全国1,600の各市・町の少なくとも1ヶ所の治安上の要衝に特別検問所を設置することや、銃器携帯禁止令(Gun Ban)の厳格な施行などがある。検問所では、銃器や爆発物など武器の取締りに重点が置かれ、銃器携帯禁止令の関連では、選挙の候補者や運動員が私兵集団や武装ボディガードなどを雇うことも禁止される。国内各地ではすでに先月以降、地方選挙の候補者となっている現職や元の町長や議会議員などが暗殺される事件が続発している。
(コメント:この記事のフィリピンほどではないだろうが、私たちには想像もできないほどの激しい選挙戦が行われ、ときには暴力事件や殺人事件につながる場合もある。選挙に関わりを持つ邦人は少ないだろうが、暴力事件の巻き込まれに注意していただきたい。滞在する国や地域の過去の選挙戦で、事件になった報道を確認しておくようにしたい。「たびレジ登録」や「オンライン在留届」をするとメールでデモや集会の予告など注意情報が配信されることもあるので利用されたい。)

[インドネシア] 昨年中の国内で発生した地震は1万1,577回 マグニチュード(M)5以上は297回
インドネシアの気象気候地球物理庁(BMKG)は11日、2018年の1年間に国内で発生した地震は1万1,577回で、2017年の7,172回から61.4%増加したと発表した。地震の発生は、2013年の4,234回、14年の4,434回、15年の5,292回、16年の5,645回と年々増加している。昨年の1万1,577回のうち、マグニチュード(M)5以上は297回に上り、このうち9月28日にスラウェシ島中スラウェシ州のパル市一帯で発生したM7.5の地震では死者2,081人、行方不明者1,309人(10月26日時点)という大きな被害が出た。7月29日のロンボク島地震M6.4でも死者20人が出ている。カルナワティBMKG長官によると、昨年中に発生した自然災害では、中スラウェシ地震に伴うパル市の大規模な液状化現象と地滑りや、12月22日に発生したアナク・クラカタウ山の噴火によるスンダ海峡津波(死者426人)など過去に前例のないような現象と被害が発生した。
(コメント:昨年はインドネシアでの地震や火山による自然災害の被害が目立った。昨年の地震回数自体が大幅に多かったことが発表されて、更に被害を大きくするマグニチュードの強い地震が多かったこともわかった。ただ地震回数がなぜ多くなったかは発表されていない。日本の南海トラフ地震との関連性を危惧する声も聞かれるが、両国ともプレート境界の沈み込みによる地震多発国だが、同じ大陸プレートではないのでその関連性はないとされている。)

January 11, 2019
[中国]  2018年の海外逃亡の汚職容疑者1,335人が逮捕される 35億元強の回収も
党中央規律検査委員会及び国家監察委員会は、昨年2018年に国外逃亡の汚職容疑者1,335人を逮捕し、総額35億4,000万元(約565億円)を回収したことを明らかにした。逮捕された逃亡者の中には共産党員や政府役人が307人含まれ、その内の5人は同国が汚職逃亡者最重要指名手配犯として国際刑事警察機構(インターポール)に逮捕を要請している「赤手配」の容疑者100人の中に入っていた。同国は刷新された汚職防止対策として「天網(スカイネット)」と呼ばれるAIを用いた監視システムを4年前から導入しており、同システムは逃亡中の汚職容疑者の逮捕や違法に海外に流出した資産の回収に役立てられている。「天網」を利用してこれまでに、120ヶ国以上に逃亡中の5,000人以上(赤手配されている56人を含む)が逮捕され、100億元(約1,596億円)以上が回収されている。
(コメント:汚職追放を徹底し、海外に逃亡した汚職関連容疑者の追及の手を緩めないとする同国のリーダーの方針が徹底されていることを示す数字と言える。これだけ多くの海外逃亡容疑者が逮捕されていることは、各国の協力がなければなし得ないことである。中国が進める一帯一路構想は経済、外交関係を主軸とするものであるが、治安の面でも関係を深めている様子が窺える。最近、アメリカでは中国のスパイ活動に対し警戒する声が高まっており、一部その対抗策が取られている。世界に中国の監視網が作られつつあるとは思いたくないが、警戒することに越したことはない。)

[タイ] タイ 最南部パッタニー県 イスラム武装勢力が学校を襲撃 自警団員4人死亡
最南部パッタニー県ヤラン郡内の学校が武装集団の襲撃を受け、10日午前11時45分ごろ、校舎の1階で警備に当たっていた自警団員の男性4人(32~36歳)が射殺された。教員と生徒らは2階で授業を行っていたため無事だった。武装集団は、レンジャー隊員(タイ陸軍傘下の民兵)の制服を着用し、バイク数台に分乗した8人組で、「警備状況の点検に来た」といって被害者4人に近づき、いきなり一斉銃撃を浴びせたという。集団は4人の遺体から自動小銃4丁を奪うと、警察の臨場を妨害するために学校に通じる道路に鉄片を撒いたのち逃走した。地元の治安当局は、武装集団は最南部でテロ・暴力事件を頻発させているイスラム武装勢力の一部だと断定し、同郡一帯で犯行グループに対する大規模な追撃・捜索作戦を開始した。イスラム武装勢力は以前から、最南部の教員とその警備に当たる治安要員を狙った爆破・銃撃テロを多発させており、身の危険を感じて教育省当局に同地域からの人事異動を願い出る教員が多いのが実情である。

[ベトナム] ホーチミン市郊外 スタンガンを使う2人組が女性のバイク強奪
南部の商業都市ホーチミン市の郊外に位置するビンチャイン県で7日午前4時ごろ、バイクを運転中の女性(26)が、バイク1台に分乗して背後から急接近してきた2人組の男にスタンバトン(警棒型スタンガン)で気絶させられてバイクから転倒し、その隙にバイクを奪われるという凶悪な強盗事件が発生した。同県の公安局は同日中に被害報告を受けて捜査を開始したが、9日現在、犯人の2人組を逮捕するに至っていない。ビンチャイン県では、ヘルメットを被り、凶器を所持した暴走族風の若者集団による類似の凶悪強盗事件が続発しており、12月下旬にもナイフを所持した13人組のバイク犯が走行中のバイク運転者を襲って金品を強奪する事件が少なくとも3件連続して発生した。いずれも事件発生の時間帯は未明から早朝にかけてだという。
(コメント:ベトナムはバイク社会であり、洪水のごとくバイクが道路に溢れている。邦人が気を付けなければならないことは交通事故である。交通事故を目にする機会も多いことと思う。乱暴な運転が目立つ。バイク社会で次に気を付けなければならないことはひったくりである。
邦人が強盗被害に遭ったケースはあまり耳にしないが、窃盗、スリが多いことは承知のことと思う。記事にあるようなスタンガンを使用して襲撃する強盗事件は昼間に発生する可能性は低い。夜間、遅い時間帯に発生する。ベトナムだけに限らず、そして国内外を問わず、人通りの少ない場所、時間帯を避けて被害に遭わないようにして頂きたい。)

[インド] デリー警察が昨年の犯罪統計を発表 犯罪総件数は前年比6%増 背景に失業率の増加など
デリー警察は9日、最新の犯罪統計を公表し、昨年ニューデリー市内で発生した犯罪総件数が前年比で6%増加したことがわかった。犯罪別にみると、殺人が2017年の462件から477件、車両の盗難が3万9,084件から4万4,158件とそれぞれ増加した一方、強姦はわずかながら前年比0.78%減少の2,043件となった。また、強盗やひったくり、殺人・殺人未遂などの逮捕者数は合計で9万1,291人に上り、前年の8万4,999人から大幅に増加した。犯罪増加の背景として、デリー警察は移民の流入や失業率の増加、急速な都市化などを挙げているが、警察の犯罪検挙率は36.53%と依然として低い数字にとどまっている。
(コメント:統計を読み解くことは意味がある。ただし、統計は意図的に変えられることもある。統計を主管する担当者は、悪い統計はあまり出したくないという思いがある。デリー警察の発表は前年との比較で分かりやすい。デリー居住の邦人の体感治安はいかがであろうか。統計では犯罪が増えていること、それに伴い逮捕者も増えていることが示されている。犯罪検挙率が低いという数字は正直な統計と捉えたい。治安が極端に悪化している状況ではないようだ。もう少し検挙率が上がれば犯罪は減少傾向に向かうことが期待できる。日本企業がインドへ進出する流れは今後も続くものと予想される。また旅行者にとっても魅力のあるインドへの渡航は増えるものと思われる。犯罪に気を付けるほかに、宗教・民族対立、テロ組織・反政府武装勢力によるテロなど多くの課題があることは念頭に入れておきたい。)

January 10, 2019
[中国] 2月5日に始まる春節期間中の治安対策強化
公安部は8日、春節期間中、国民の平和で安全な環境を守るため、治安対策を強化する方針を明らかにした。警察当局は社会の安全と平穏を損ねる潜在的な治安上のリスクを排除し、トラブル回避を支援するために地方や企業等を査察する予定であるとしている。大規模なイベント会場、観光地、バスターミナルや鉄道駅等の警備が強化される。

[フィリピン] 南部マギンダナオ州 爆弾テロ未遂事件 同州知事がターゲットか
フィリピン南部ミンダナオ島マギンダナオ州のラジャブアヤン町で9日午前、同町市街地に通じる道路の脇に爆弾とみられる不審物があるのを町民がみつけ、陸軍の爆発物処理班が出動した。同処理班によると、不審物は高威力の簡易爆弾(IED)だったが、同処理班が未然に処理し事なきを得た。同日午前10時頃には、マングダダトゥ同州知事らを乗せた車列が同町庁舎での教育関連事業の式典に参加するために、現場を通過する予定になっており、同州警察当局は、IEDは知事の爆殺を狙って仕掛けられた可能性が高いとみている。犯行グループは、同町の周辺地域を拠点にする過激派組織「バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)」であるとの見方も出ている。マングダダトゥ知事は2010年に就任して以来、今回と類似した待ち伏せ爆弾テロ・同未遂事件に少なくとも5回遭遇している。

[インドネシア] 汚職撲滅委委員長・副委員長宅に「爆弾」威嚇 対テロ特殊部隊が捜査へ
9日午前5時30分頃、ジャカルタに隣接する西ジャワ州ブカシ市内にあるラオデ・シャリフ国家汚職撲滅委員会(KPK)副委員長の自宅の敷地内に火炎瓶2本があるのを副委員長付きの運転手がみつけ、警察に通報した。火炎瓶は何者かが同日未明に敷地内に投げ込んだものの不発に終わった可能性がある。また、ほぼ同じ頃、アグス・ラハルジョKPK委員長の自宅でも、敷地を囲む塀にパイプ爆弾とみられる不審物が入った黒い袋がぶらさげられているのが発見された。警察の爆発物処理班によると、不審物はパイプに信管、コード、釘などが附属していたが、爆薬は詰められておらず、偽の爆弾であることが判明した。国家警察はほぼ同時に発生したこの「爆弾事件」2件をテロ関連事案とみて、国家警察対テロ特殊部隊を中核とする特別捜査班を設置して犯人を特定する捜査を行っている。捜査班では、犯人は何らかの理由でKPKに恨みがあり、KPKを威嚇または牽制する目的で犯行に及んだとみている。

[パキスタン] 「バルチスタン解放軍(BLA)」の広報担当 今後も中国権益への攻撃を続けるとの声明を発表
西部バルチスタン州を拠点とする分離独立派「バルチスタン解放軍(BLA)」の広報担当は8日までに、幹部のアスラム・バルチ(Aslam Baloch)容疑者が殺害されたものの、今後も一帯一路構想を進める中国への攻撃を続けるとする新たな声明を発表した。BLAの同幹部は先月24日、バルチスタン州と隣接するアフガニスタン・カンダハル州で発生した自爆テロで死亡したが、昨年11月23日カラチで発生した中国領事館襲撃事件を主導したとされている。BLAは近年、中国が地元の貴重な資源を搾取しているなどとして中国権益を狙った攻撃を繰り返している。一方、中国もパキスタンから手を引く姿勢は一切見せておらず、今後も中国権益を狙ったテロや襲撃事件が発生する恐れがある。
(コメント:パキスタンでは中国権益が繰り返し襲撃されている。同国で活動する中国人はどのような安全対策を取っているのであろうか。反政府過激派組織の広報担当が中国への攻撃を続けるという声明を出したことは、中国人に対する脅威がさらに高まった。「バルチスタン解放軍」の幹部が殺害されたことを機に攻撃が激しくなることは過激な組織ではよくある。同組織の犯行ではないかもしれないが、昨年2月にはカラチで邦人1名が一時誘拐され、検問所があったため解放された事案が発生している。同グループによる日本人をターゲットにした攻撃はこれまでのところ見られないが、邦人も同地域周辺において活動する場合は、より綿密に安全対策を練る必要がある。本社や団体の危機管理担当者による注意喚起、或いはアドバイスは不可欠である。)

January 07, 2019
[中国] インターネット上の有害情報に対する取締まり始動 百度と捜狐にニュース配信制限
中国サイバー管理局(CAC)は3日、今後6ヶ月間に亘りインターネット上の有害情報を取締まる取り組みを行なうと発表した。まず手始めに、主要ニュースサイトの百度(バイドゥ)と捜狐(SOFU)に対し、今月3日から10日までの1週間に亘ってニュース配信量の制限を設け、その間に有害な情報の根絶を行なうとしている。CACは有害な情報として、ギャンブル関連やポルノ関連、また低俗、暴力的、恐怖を与える、詐欺的、迷信的、悪口的、脅迫的、扇動的、風評的、扇情的な情報を挙げている。今後、ウェブサイト、携帯アプリ、オンラインフォーラム、インスタントメッセージ、ライブストリーミングのプラットフォームなどを検閲して有害情報を摘発するとし、インターネット関連の規制当局及び企業に責務をまっとうするよう求めている。
(コメント:ネット社会が先行している中国では、当局によるインターネット関連の取締りも頻繁で、当ニュースでもよく取り上げている。人海戦術とAIを駆使して対象の有害な情報を取り締まるのだろうが、その判断基準は明らかにされているのだろうか。中国サイバー管理局が有害と判断して摘発されるとしたら、恣意的な取締りも可能となる。当局批判や体制批判はまずできなくなるだろう。ネット社会の便利さと不自由さの併存は今年も続く。)

[中国]  20省 環境破壊で8,644人の責任追及
環境保護部は12月28日、環境汚染に対する苦情を調査したところ、20の省で8,644人が責任を問われたことを明らかにした。12月20日までに中央政府は9万6,755件、地方政府は7万5,781件の環境汚染に対する苦情を処理しており、今回の査察で課された罰金は、総額10億2,000万元(約161億円)に上り、逮捕者は722人とされている。今後、3年間のうちに2度目の査察が行われ、国務院の管轄する組織や中央政府官庁の所有する国営企業も査察の対象となるとしている。同国は環境に優しい開発路線に変えるべく環境違反を阻止する取組みを強化している。

[ミャンマー] ラカイン州 少数民族組織「アラカン軍」の襲撃で警察官13人死亡 9人負傷
ミャンマーの独立記念日である4日早朝、北西部のラカイン州ブティドン地区で、仏教徒少数民族ラカイン族の武装組織「アラカン軍(AA)」が、警察の詰め所4ヶ所を襲撃した。情報省によると、警察官13人が死亡、9人が負傷した。一部の海外メディアによると、襲撃には、AAの戦闘員約350人が参加した。AAのスポークスマンは海外メディアに対して、ミャンマー国軍がこれらの詰め所を拠点にAAの支配地域に野戦砲で砲撃を行っており、村民の生命が危険に晒されていたとして、襲撃の正当性を強調した。AAは北部カチン州内に結集したラカイン族が結成した組織で、ラカイン族の民族自決を標榜して反政府武装闘争を展開してきた。近年はラカイン州内に拠点を確立し、昨年12月以降、国軍部隊との衝突が激化している。国軍は12月21日を期して、中国との国境地帯でのAAを含む少数民族武装諸組織に対する攻撃を今年4月末まで停止すると宣言したが、停戦地域にはラカイン州は含まれていない。

[タイ] 反軍政グループが戦勝記念塔で集会 総選挙実施の新たな延期に反対
バンコク中心部ラーチャテウィー区の戦勝記念塔(アヌサワリー・チャイサモラプーム)で6日午後、反軍政・民主化グループのメンバー・支持者ら約100人が民政移管のための総選挙(下院議員選挙)の新たな延期に反対する集会を開いた。集会は平和裏に進行し、警備の警官隊との衝突はなかった。総選挙は2月24日を投票日とすることで決まっていたが、王室事務局が1日にワチラロンコン国王(66)の戴冠式を5月4~6日に挙行すると発表したことを受けて、政府は投票日を3月24日まで延期することを検討している。ウィサヌ副首相(法務担当)によると、総選挙を2月24日に実施した場合、選挙管理委員会による選挙結果の公式発表の期限日は4月24日で、この時期にはすでに戴冠式関連の事前行事が開催されるために政治的な混乱が生じるという。軍事政権は総選挙の実施を何度も延期しており、反軍政グループは新たな延期には強く反対している。同グループは8日午後にもバンコク商業地区のラーチャプラソン交差点で再度の集会を開く予定である。
(コメント:選挙まで2ヶ月を切った時点での選挙延期は、たとえ1ヶ月としても軍政府による選挙延期に反対するグループに格好の抗議理由を与えることになる。タイでは、王室の行事は絶対的なものだろうから、国民の受け止め方によっては抗議行動が拡大するかも知れない。2014年のクーデター以来の国政選挙が平穏に行われるよう注目をしていきたい。)

[パキスタン] 北西部ペシャワル モスク前で車が爆発 少なくとも3人負傷
北西部ペシャワル近郊にあるモスクの外で4日朝、現場に駐車していた車が突然爆発し、これまでに少なくとも3人が負傷した。現在までのところ犯行声明は出ていないが、爆発した車の中に即席爆発装置(IED)が設置されていたという。ペシャワルでは長年、パキスタンの「タリバン運動(TTP)」などイスラム過激派によるテロ事件が続いている。一方、パキスタンの内務大臣は先月27日、国内で活動するイスラム過激派に対する包括的な対テロ掃討作戦を今年3月から開始すると明らかにした。今回の発表によって、今後イスラム過激派の活動がさらに活発化する可能性もある。

December 27, 2018
[台湾] 観光ビザで入国のベトナム人152人失踪
内政部移民署は、観光ビザで入国したベトナム人152人の行方を追っている。高雄市に21日及び23日、153人のベトナム人が観光ビザで入国したが、1人を除いて行方が分からなくなっているという。地元メディアは、不法就労が目的で入国した疑いがあると報道している。台湾は、2015年に観光客誘致のため、ベトナムを含む特定のアジア諸国からの渡航者に対してビザ発給の簡素化措置を導入し、同措置を利用して入国後行方不明となっている観光客は今回が最も多い。当局によれば、不法滞在者は母国に強制送還され、3~5年間は台湾への入国が禁じられるという。
(コメント:152人が行方不明になった原因は台湾において不法就労するためであろう。ここまでの大集団が忽然と消えたのは、送り出す側の渡航斡旋、受け入れ側の不法就労を斡旋するグループが介在していることが予想される。労働賃金の安いベトナム人を雇用したい台湾側の雇い主、海外でより高い給料を稼ぎたいベトナム人、両者のニーズに応えたものであり、今後もこの種事案が発生する可能性がある。安い労働力を求めたがる職場で失踪したベトナム人が不法滞在を続けながら働くことになろう。日本でも不法滞在の外国人を雇用して摘発される事案が発生している。現地職員を採用する場合に、本社のアドバイスを受けながら、可能な範囲でバックグランドチェックを行うことは必須である。)

[ベトナム] 北部ハイフォン市 対立する若者グループ間で乱闘 1人が刺され重傷
地元紙(26日付)によると、ベトナム北部最大の港湾・工業都市であるハイフォン市(中央直轄市)の市街地で25日深夜、対立する2つの若者グループの間で乱闘が発生し、1人がナイフで太腿を刺される重傷を負って病院に搬送された。現場は、同市ホーセン通り沿いのナイトクラブの前で、両グループのメンバー数人が殴る蹴るの喧嘩をしていたところに、クラブ内から出て来た双方の仲間が加勢し、約20人による乱闘に発展したという。両グループとも一部メンバーはナイフを所持しており、少なくとも1人が拳銃でゴム弾を4発発射したことがわかっている。現場に急行した同市公安局員らが乱闘を鎮圧したが、目撃者が乱闘の様子を撮影したビデオ映像をソーシャルメディア(SNS)のフェイスブック上で拡散し、国内の大勢のユーザーが知るところとなった。公安局の調べによると、乱闘の発端は、クラブ内で特定の女性ダンサーを巡って両グループのメンバーらが口論になったことだという。

[ミャンマー] ラカイン州 仏教徒住民がクリスマスのイベント会場設営を妨害 2人負傷
地元紙の26日付け報道によると、西部ラカイン州のアン地区で24日、クリスマスのイベント会場を設営していた少数民族チン族のキリスト教徒住民が、仏教僧侶3人をリーダーとする仏教徒住民約40人に会場の設営を妨害され、その際にキリスト教徒住民2人が頭部などを殴打され負傷した。僧侶らはキリスト教徒住民に対して「仏教の土地にキリスト教徒の行事は認めない」として、設営中のパビリオンなどを破壊したという。イベントの主催者は、事前に同地区の行政当局にイベント開催の許可を申請していたが、クリスマスの直前になっても許可が出なかったために会場の設営に踏み切ったとしており、仏教徒住民らはこれに反発した可能性がある。当局は「開催許可の申請が遅すぎる」としてキリスト教徒側を暗に批判したが、当局に許可を出す意思が最初からなかったとみられる。

[パキスタン] 在カラチ中国領事館襲撃事件の首謀者 アフガニスタンで死亡
パキスタン西部を拠点とする分離独立派武装組織「バルチスタン解放軍(BLA)」は25日、幹部であるアスラム・バロチ容疑者(Aslam Baloch)が死亡したことを明らかにした。同容疑者は、先月23日にカラチにある中国領事館で発生した襲撃事件の首謀者とされるが、BLA報道官によると、バルチスタン州と接するアフガニスタン・カンダハル州で24日に発生した自爆テロで亡くなったという。同自爆テロでは犯行声明は出ていないが、パキスタン軍はBLAに対する取締まりを徹底しており、同軍がバロチ容疑者の死亡に関与している可能性もある。近年、パキスタン国内では経済支援に基づく中国の存在力が顕著に高まっているが、BLAは中国が地元の資源を搾取しているとして、中国人を狙った襲撃事件を繰り返している。またパキスタンだけでなく、中国の一帯一路構想に疑念を持つ声は,東南アジアやアフリカなど各地からも聞こえている。
(コメント:パキスタンでは港の建設などを含めて多くの中国人が同国へ渡航している。一方、日本企業はパキスタンの治安の悪さがネックとなってパキスタンへの進出を躊躇したり、諦めているところが多いと聞く。2億の人口を擁するパキスタンの巨大市場へ中国が危険を冒して積極的に進出している構図がしばらくは続くものと思われる。中国人が誘拐されて殺害されたり、先般発生した中国総領事館襲撃事件など中国に対する攻撃が続いている。パキスタン当局がテロ対策に力を注いではいるものの、テロや武装強盗事件の発生は今後も続き、治安回復は当分見込めない。本年は日本人も一時誘拐される事件が発生している。カラチやパキスタン西部方面で活動する場合は、警備・警護体制を十分整えるなど安全対策に特別の配慮が必要である。)

December 26, 2018
[中国] 女性と子供の人身売買 3年間で2,800件以上が有罪
中国最高裁判所(SPC)は25日、2015年から2018年の3年間で、裁判が行われた女性と子供に対する誘拐および人身売買の事件が2,806件に及んだと発表した。そのうち、子供の誘拐に関して403件、誘拐された女性や子供の買い受けに関して288件がそれぞれ刑罰の対象となった。また同期間中、裁判所が扱った性的暴力事件が7万5,204件、成人に対する強制わいせつが9,889件、子供に対する強制わいせつが1万1,519件とされる。一方、米国務省が発表した中国における人身売買関連の報告書では、強制的な肉体労働や性産業での労働を含め、農村部から都市への国内移住者1億8,000万人(男女子供)が人身売買の危険にさらされており、人権問題として取り組むべきであると勧告している。

[タイ] 最南部ナラティワート県で警察車両狙った爆破テロ 警察官1人死亡 5人負傷
タイ最南部ナラティワート県バチョー郡で24日午後10時30分ごろ、任務を終えて帰投中の同郡パルカサモー警察署の車両2台が路傍に仕掛けられた簡易爆弾(IED)による待ち伏せ攻撃を受け、警察官1人が死亡し、5人が負傷した。同本部の捜査当局が25日に詳細を発表した。当局の現場検証の結果、使用された爆弾は、20キロのLPガスボンベに爆薬を詰め、遠隔操作で起爆する仕組みになっていたことが判明した。殉職した警察官は車両の運転手で、緊急搬送された病院で死亡が確認された。また、負傷した5人には警察幹部1人が含まれているという。当局は、最南部でテロ・暴力事件を頻発させているイスラム武装勢力の犯行だとみて捜査している。

[インドネシア] 西ジャカルタ区 陸軍中佐射殺事件 バイクの単独犯4発発射
西ジャカルタ区ジャティヌガラ地区で25日深夜、車両を運転中の現職の陸軍中佐がバイクの単独犯に銃撃され死亡する事件が発生した。現場周辺にいた目撃者の証言によると、犯人は被害者の車両に向けて銃弾4発を発射したとみられる。被害者の遺体は、道路脇に停車した車両の中で発見された。現場検証からは、遺体とその周辺から目撃者の証言通り弾丸4発が採取された。また、現場付近から犯人が乗り捨てていったとみられるバイク1台もみつかったという。本件は、何らかの怨恨関係が犯行動機になったとみられる一方で、軍人を狙った銃撃テロである可能性も否定できず、当局は逃走した犯人の行方を捜索するとともに慎重に背後関係の捜査を進めている。

December 25, 2018
[中国] 北京 今年インターネット関連事件6,000件以上 3,000人以上逮捕
北京警察のサイバーセキュリティ部門は、今年1年間に北京市内だけでインターネット関連の事件が6,600件以上発生し、それに関連して容疑者3,100人以上が逮捕されたと発表した。北京警察は2018年初頭にハッカー攻撃、個人情報詐取、インターネット詐欺、オンラインのポルノやギャンブル、薬物売買の取締まりを強化するキャンペーンを開始した。このキャンペーン期間中、980社以上のインターネット企業が罰金刑、約3万8,000のスマホアプリが廃止処分、また320万件以上の違法情報がインターネット上から削除されたとしている。

[タイ] 民主記念塔付近で反政府集会予定(27日) 日本大使館が注意喚起
インターネット上の情報によると、27日(木)午後5時ごろに、バンコク市街地西部のプラナコーン区ラーチャダムヌーン通り上にある民主記念塔近くの「10月14日事件記念塔(14 October 73 Memorial)」で、反政府系民主主義グループが集会開催を予定している。参加者数の規模などは不明。同所は、サナムルアン(王宮前広場)やカオサン通りなどの観光地にも近い。在タイ日本国大使館は24日付けで渡航に関するスポット情報を発出し、在留邦人と旅行者に対して「不測の事態に巻き込まれることのないよう、最新の関連情報の入手に努めるとともに、可能な限り政治集会には近づかないように。」との注意喚起を行なった。

 

Japan Security NewsBriefは(株)オオコシセキュリティコンサルタンツの情報を基に作成されています。

ご注意

Japan Security NewsBriefは速やかな情報提供を目的としております。ニュースの詳細を必要な場合、または安全対策等を必要とする場合は、(株)オオコシセキュリティコンサルタンツ(OSC03-5776-0530までお問い合わせください。また、このニュースは、海外でのニュースを出来るだけ正しくお伝えするべく努めておりますが、事実と異なった内容がある場合も一切の責任を負わないことを予めご了承ください