第37回「小沢海外功労賞」受賞者

当協会は、第37回「小沢海外功労賞」の受賞者として個人4名を選出した。
「小沢海外功労賞」は、当協会初代会長 故 小沢久太郎氏の醵金をもとに、同氏の国際協力にかけた情熱を永く記念するために昭和55年に創設され、海外での国土開発または建設分野の国際協力に功労のあった個人・法人を表彰するものである。昨年度までに、個人152名、法人51社が表彰されている。
第1回~第36回受賞者(PDF)

第37回「小沢海外功労賞」受賞者

木内 満雄 氏

(株)建設技研インターナショナル 道路交通部 上席技師長

フィリピンを中心に道路・橋梁の計画・設計、交通計画の分野の業務に数多く従事してきた。
1980年代、1990年代には日比友好道路の整備に貢献。近年では「高規格道路網開発マスタープラン」業務を実施し、メガマニラ圏に加えメトロセブ、ダバオの3地域の道路網を提案。アキノ政権の6年間に公共事業道路省(DPWH)はこのマスタープランを基に高速道路網の整備を本格的に進め、主要な高速道路プロジェクトが完成した。
また、DPWHの若手・中堅エンジニアへの技術移転を継続的に行っており、この中にはDPWHの次官をはじめ、局長、部長として多くの人が活躍している。

駄竹 清志 氏

(株)パデコ インフラ開発部 プリンシパル・コンサルタント

2004年、アフガニスタンの国土復興のための道路専門家として従事。公共事業省副大臣のアドバイザーとして現地に赴任し、主要援助機関の運輸諮問グループの運営を行った。
2009年から2014年にかけて、高速道路技術確立のための道路専門家としてインドに赴任。高速道路ガイドラインの作成から始め、インド技術者との議論を重ね、道路交通省の基準書として完成させた。また、ガイドラインの理解と普及を図るための技術研修を企画・実施し、自らも講師として講義を行った。インド道路協会は同氏の貢献を高く評価し、2014年の道路協会年次総会で同氏を表彰した。

西村 良一 氏

日本工営(株)コンサルタント海外事業本部 専門顧問

港湾整備事業の調査、計画、設計、施工監理業務に28年間にわたり従事。港湾事業の推進とともに現地での人材育成にも尽力してきた。現地滞在期間は延べ20年に及ぶ。
インドネシア国タンジュンプリオク港緊急改修事業では、防波堤の基礎工事において現地に適応した伝統工法バンブーマットを採用し、基礎地盤の改良を行った。また、既存港湾を運用しながらの工事という厳しい制約条件の下、現地での技術移転を行い、工期内に無事完工させ、高い評価を受けた。
バングラデシュマタバリ石炭火力発電所建設事業では、港湾建設及び航路浚渫等の責任者として従事している。

山本 昭生 氏

大成建設(株)国際支店 土木部

34年にわたり海外業務に携わり、赴任年数は20年に及ぶ。
インドネシア国チラタ水力発電所新設工事では、当時の日本やインドネシアでは初となる本格的なコンクリート表面遮水型ロックフィルダムの建設を担当。地下発電所建設とともに約5年の年月をかけて完成させ、インドネシア国内の安定した電力供給に貢献した。
アラブ首長国連邦の送水管敷設建設工事では、事業者との間で工事遅延に繋がる諸問題の解決を図り、スムーズな工事遂行に尽力。灼熱の砂漠地帯で統制のとれた施工管理のもと、工期通りに完成させた。

渡邊 岳志 氏

八千代エンジニヤリング(株)事業統括本部 海外事業部 副事業部長

防災分野の開発コンサルタントとして、30年以上にわたり多くの国の安全な国造りに貢献してきた。
インドネシアで成功裏に完了した防災事業は、単なるインフラ復旧整備に留まらず、火山山麓での砂利採取など地方経済の主体産業となり、経済発展、雇用機会創出に大きく貢献した。同氏の現地での技術者育成の手法は、地域の歴史、文化等を理解することから始まり、地域住民と地域政府が一丸となって自らの手で防災活動を推進できる技術を開発し、移転することである。同氏の携わった防災事業は、共用開始後も現地政府の資金で維持管理が適切に行われている。